日本国の大恥!!
共同通信の報道より
昨日ここでも紹介した東海第二原発での
非常用電源の喪失ですが、あまりメディア
での騒ぎにはなっていませんよね。でも
これって、おそらく多数メディアの認識の
甘さの表れだと、私は見ています。
東海第二も含めて軽水炉では、
1) 送電グリッドからの通常の外部電源で、
平常時には原子炉や使用済み核燃料
冷却プールなどを冷却。
2) 送電グリッドの故障や停電などの場合、
原発構内にある非常用発電機などで原子炉
に送電、原子炉や使用済み核燃料冷却
プールなどを冷却。
(U-238であれPu-239であれ、放射性
物質は 「勝手に」 放射線を出しながら崩壊
しますが、その際に 「崩壊熱」 というバカに
できない熱を発するので、使用済み核燃料も
何年かは常時冷却しないといけないのです)
という仕組みになっています。
3月21日には、このうち2) が使えなくなって
いた、ってことですね。
1) はあったのだから、騒ぐことはない ・・・
というのが、多くのメディアなどの判断だった
のでしょう。
でも。
21日にもし、地震や火力発電所の故障など
が発生して、送電グリッドからの電力供給が
停止した場合、どう対応できたのでしょうか??
もちろん、東海第二原発は稼働中では
なかったのですが、使用済み核燃料の冷却
は??
しかも、
東海第二原発 自動停止した非常用発電機冷却用ポンプが復旧 – NHK茨城県のニュース
にあるように、22日現在で今回の自動停止
の原因は未解明だそうです。
あの光が消えたら ??
私の昔の20分クロッキー
さらに22日には、もっと日本国の恥とも呼ぶ
べき事態がこの1月に発生していたとの
報道もありました。
再処理工場で核監視できず IAEAの保障
措置対象
再処理工場で核監視できず IAEAの保障措置対象(共同通信) – Yahoo!ニュース
**********************
2023年2月22日 JST
原子力規制委員会は22日、日本原燃の
使用済み核燃料再処理工場(青森県
六ケ所村)で1月、核物質を扱うため保障
措置上の監視対象になっている部屋の
照明が全て消え、国際原子力機関(IAEA)
が設置したカメラで一時的に監視できない
状態になっていたと明らかにした。
規制委によると、原燃は1月28日、原発の
使用済み核燃料を扱う部屋の保守管理で、
11カ所の照明のうち8カ所を消灯して作業
するとIAEAと規制委に報告。だが使用する
予定だった残り3カ所を含む6カ所の照明
は作業前から電球切れの状態で、全ての
照明が消えて真っ暗になり、作業した約
2時間は監視できない状態だった。
*********************
これ、諸外国からは相当な疑いの目で見られ
かねない事態です。
「照明が故障したくらいで、なんでそんな国
の恥になるんだ?」 とお考えの方々も
いらっしゃるかも。
その説明のため、ろくでもない例え話を
しますが、ご容赦ください。
(疑われて当然であることを説明するため
の例え話)
あなたに配偶者がいらっしゃって、その
配偶者がある日、見知らぬ異性と腕を
組んで歩いているところを、あなたは目撃
しちゃいました。その二人は、交尾収容所
(ラブホテル) に入っていったのです。
その収容所には監視カメラがあるのですが、
フロントに頼んでカメラの録画を見せてもらう
と、あなたの配偶者と見知らぬ異性とが部屋
にいた間、監視カメラは 「故障」 していた
ようで、何も映っていませんでした ・・・
さて、あなたは、その部屋でその二人が、
いったい何をしていたと推察なさいます
か??
当然、不倫を疑いますよね?
当たり前です。
交尾収容所という場所が場所です。
監視カメラで撮影ができなかったという
事実が、さらに嫌疑を深めます。
同じ理屈で、この 「核燃料再処理工場」 で、
作業中に2時間ほど 「監視カメラでの撮影
ができなかった」 というのは、「不倫」 ならぬ
「違法な作業」 の疑いを向けられてしまう
失態なのですね。
・ 交尾収容所 = 交尾をする施設 ~~
核燃料再処理施設 = 本来は、Puを抽出
してPu型原爆の爆薬とする施設 (だから、
IAEAは英仏や日本など一部諸国を除き、
核燃料再処理を禁じているわけです)
・ 監視カメラが撮影できなかった ⇒
何か、隠している?
というわけで、当然のように諸外国からは、
「日本って、隠れて原爆作ってるの??」 と
いう疑いの目を向けられかねない、そんな
お粗末なのですね。
核燃料の再処理を行うということは、
とりもなおさず 「原爆用のPu-239を抽出
したいのか?」 という疑いの目を向けられる、
ってことなのです。「例外的にIAEAから
認められているから」 というのであれば、
疑われないように万全の注意を払うべき
ですね。たとえば、照明系統が故障しても
緊急用の照明が作動して、監視カメラに
よる撮影を確保するとか。
そうでないと、国家としての信用を失い
ます。
でも、そもそも嫌疑を招くような行為は
しないのが、最も賢明な選択なのですが。