フロリダに本拠を置くメディア機関WJCTのウェブサイトより
Ukraine strains to safely operate nuclear power plants while under Russian invasion | WJCT News
私の日本語化・抜粋で紹介しますね。
長い原文なので、抜粋しております。
< >内は、私からの補足説明です。
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ウクライナ、ロシアからの侵略を
受けながら原発の安全稼働に躍起
Brian Mann記者
2023年9月6日
KHMELNYTSKYI <フメリニッキーと
いうウクライナ中西部の都市>発 —
戦い ・・・
私の昔の作品より
ウクライナの核エネルギー企業
Energoatomのトップが述べたところ
では、ウクライナは未曽有の難業に
取り組んでいる。同国は全面的な戦争
のただ中にあるが、その中で 国内に
多数ある原子炉を稼働させているのだ。
「こんな事態は、今まで発生したこと
がない」と述べるのは、Petro Kotinだ。
先日、ウクライナ中部にある
Khmelnytskyi 原発の奥深くにある一室
で、Kotinは記者団にそう述べた。
「原発を有する国が、やはり核発電が
発達している他国に侵略し、原発を
占拠している。しかも、ヨーロッパで
最大の原発を。こんな事態は、歴史上
最初のことだ」とKotinは語っている。
— (中略) —
Kotinによると、ザポリージャ原発の
状況は深刻なもので、場合によっては
バックアップ用のディーゼル発電機を
稼働させねば、安全システムが機能
しないほどだという。
「この原発の外部電源供給が全面的に
停止し、外部電源が全くないという
福島第一事故の初期段階と同様の危機
に陥っていた場合さえ、あった。
恐るべき事態だ」とKotinは語る。
— (中略) —.
Run, for your life!
私の昔の作品
ウクライナでは1986年のチョルノービ
原発災害が今も危機の記憶として強く
残っており、福島第一事故のような
事態に対する不安は強烈だ。Kotinに
よれば、ロシア軍のやっていることは
「クレイジーだ」。
ザポリージャ原発には原子炉が6基
あり、いずれもEnergoatomの職員
たちが稼働管理していると、Kotinは
いう。だが現状では、この原発を管理
しているのはロシア軍になる。これら
6基の原子炉は、現時点ではオフライン
状態になっている。ウクライナ国内には
ほかに3か所の原発があるが、それらは
発電を行っている。
ウクライナの役員たちによると、これら
の原発は稼働させざるを得ない。3か所
合計で、ウクライナの総電力のおよそ
半分を発電している。
–(中略) —
役員たちによると、ザポリージャ原発に
あるソヴィエト時代に建てられた原子炉
の1つが同原発施設内の別の位置にある
のだが、その定期メインテナンスと燃料
再充填の後で再稼働させようとしていた。
防空システムに守られた原子炉
こうした原発施設の稼働を続けること
は、ウクライナの人たちにとっては
プライドの一種なのだ。
「ウクライナの原発の保護を、絶えず
強化している。それを任務としている
のはウクライナ軍、そして特殊な対
ドローン防衛装置だ」とKotinは
述べている。
Contamination
これも、私の昔の作品
だが、Union of Concerned Scientists
(憂慮する科学者同盟)で核エネルギー
の安全性プログラムのディレクターを
務める物理学者Edwin Lymanによれば
ウクライナはあくまで計算済みの
リスクを背負っているのだ。<固定
ページ mr-1) や mr-3) でも、Lyman
博士の論文から抜粋紹介をしています。
上の黒いメニューでは項目を基本的に
アルファベット順に配列しております
ので、見つけてクリック!>
Lyman博士がNPR<というアメリカの
光栄放送局>に述べたところでは、
「これらウクライナの原発は軍事攻撃
に耐えられるほどに強固にできる
ような設計ではなく、[原発周辺の]
空域をミサイルやドローン攻撃から
守ることはある程度可能だが、それも
完璧なものではありえない」
Lymanは、ウクライナでの戦闘が予測
困難で変動制にあふれていることに着目
している。そうした状況では、原発を
安全に稼働させるために必要なテクニ
カル サポートやサプライ チェーンの
複雑なネットワークを管理するには、
理想的な環境とはいいがたい」
「実に問題だが、ザポリージャの現状に
より、戦時下の国や攻撃を受けている
国にある原発がどこまで脆弱なものに
なりえるかが明白になった」
–(中略) —
こいつなら、砲撃を浴びても大丈夫か??
だがLymanによれば、「最悪の場合に
は、ウクライナにある原子炉のうち1基
あるいはそれ以上が福島第一のような
メルトダウンを起こし、放射性物質が
漏出してしまう可能性は、否定でき
ない」
–(中略) —
だがLymanによれば、ウクライナの
原子炉の安全稼働に必要な外部電力
供給を行う電力グリッドをロシアが
標的にしてきている。
「昨年も、ウクライナの全原発が短時間
だが外部電源供給を喪失した事態が、
一度発生している。ロシア軍が電力
グリッド全体に対する広範囲の攻撃を
行ったのだ」と、Lymanは語っている。
EnergoatomのKotinによれば、
ウクライナの防空体制の焦点の1つと
して、壊れやすい電圧変換器や送電線
などを「ドローンやロケットによる攻撃
から」守ることがある。
だがKotinも認めているように、ロシア
軍によるミサイルやドローン攻撃が続く
限りは、ウクライナの原子炉は前例の
ない危険に晒される。
–(中略) —
惨劇 ・・・
「いたるところに劣化」、そしてIAEA
からの警告
「問題は、あらゆる個所が劣化して
いる」とKotinは、広大なザポリージャ
原発の現状を嘆いている。
「つまり、放射線に関する安全性や
設備、性能、職員 ・・・ どれをとって
も、ひどい状態なのだ」
–(中略) —
「IAEAの専門家たちは今も、少し離れた
場所からの爆発音や軍事行動の音
聞いている」とIAEAの声明にある。
それによると、8月23日には原発近く
住宅地でドローンによる攻撃があった
そうだ。.
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核なき世界を祈ります・・・私のTシャツ作品
まあ、真新しい情報というよりも、
既知の情報のまとめという感じで
したね。
とにかく、ロシア指導層が正気を早く
取り戻し、ウクライナから撤退して
くれることを!