yards-5) (カネ) 日本の市民の血税で、アメリカに原発

yards-5) 日本の市民の血税で、アメリカに原発

2025年11月

Beyond Nuclear ウェブサイトより
US to “buy and own” new domestic reactors – Beyond Nuclear

トランプ大統領に対し高市新総理が投資を約束したことは、
日本語メディアで広く報道されております。
問題は:
その投資の一部はアメリカの原発に充てられると、Bloombergが
報じました。
こういう原発推進のやり方もあるのだなあと、呆れている
次第です。
おまけに、この「日本からの投資でアメリカに原発が」
という問題は、日本語メディアではあまり耳にしません
よね。ああ~~

なら、この問題は日本の反原発団体などが情報発信するべき
でしょうが、そうした団体などからも、あまり聞こえて
きませんよね。

あっちで原発
でも、日本語では「会談」とあるばかり

アメリカの反核団体Beyond NuclearのBulletinには、詳しい報道が
あります。
それを下に紹介しますね。
Beyond Nuclear Bulletinの記事については、私が日本語化して
発信する許可を得ているので、基本的に全体を日本語化して
紹介します。
<   > 内は、私からの補足説明です。

日本の反核団体などの皆さん、こういう問題にも目を見張らせて、
日本語で情報発信していこうじゃないですか!
それをアピールするため、HOMEのニュースではなく固定ページに
しておきますね。

元の英語記事をお読みになりたい方は:
https://beyondnuclear.org/us-to-buy-and-own-domestic-nuclear-reactors/

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US to “buy and own” new domestic reactors
(アメリカ政府、新たな国内原発を「購入して所有」)

2025年11月20日

2025年11月19日付の Bloomberg のニュース記事によると、
アメリカ政府はなんと10基もの大型(出力が1,000MW以上)
商用原子炉を「購入し所有する」そうだ。この新しい
原発契約の出発点となったのは、この10月のトランプ大統領と
日本初の女性総理大臣 高市早苗氏との会談であった。
高市氏は、超保守派として知られる。トランプが座すホワイト
ハウスによれば、日本はアメリカのインフラに5,500億ドル
<1ドル156円とすると、85兆8,000億円。日本国内で道路の
陥没など頻発しているときに、よくもこんな余裕が ・・・>
を投資することを約束、そのうち 3,320億ドルはアメリカ国内
でのエネルギープロジェクトの進展に充てられる。この日本・
アメリカ国内インフラストラクチャー計画の一環として、
新型の大型原子炉(Westinghouseの AP1000加圧水型原子炉と、
新種のSMR)の免許認定と建設、さらに天然ガス発電所の新設、
送電プロジェクト、パイプラインなども含まれている。
<AP1000については、上の肥大化しすぎた黒いメニューで
ページ al-1) を参照。SMRについては、ページ s-0)  s-1) — s-10)
を参照。>

そんなあ~~ SMR関係のページって、11もあるやんか!

2025年11月13日、Beyond Nuclearでは”Make Atoms Great Again”
<トランプ政権のスローガンであるMake America Great Againを
もじったもの> という記事を公表、Westinghouse Electric社との
合意をホワイトハウスが公表したことを取り上げた。
この合意ではアメリカのエネルギー省(DOE)が、Westinghouse corporationがAP1000という「改良型」PWRの配備拡大によって
今後得る利益の20%に対し、800億ドルの政府持ち分を購入する
計画である。このAP1000は賛否両論の喧しい原子炉だ。この
原子炉は2007年に建設プロジェクトが始まった唯一の新型設計
原子炉で <原文はto only new reactor design to launched
construction projects in 2007とあるのですが、the only new
reactor design to launch construction projects in 2007のタイポで
あろうと判断しました>、現時点ではアメリカ国内には、この
新型原子炉で稼働できるものは2機しかない。<Vogtle原発にある
2基のことで、それぞれ2023年と2024年に商用稼働を
始めました>

Vogtle 原発の3号機と4号機は極端な予算超過を引き起こし、
そのため <同原発がある> ジョージア州の電力利用者たちや
メーカー各社は、電力料金の急騰を無期限で体験する羽目に
なった。またサウス カロライナ州にあるAP1000 x 2基
(V.C. Summer 原発の2号機と3号機)は建設途中で財政的に
続行不能となり、破棄された。100億ドル近くのコストが無駄と
なった。その破棄の時点で <この2基の所有者となるはずで
あったユーティリティ企業である> Santee Cooper社の社長兼
CEOだった2017年7月に、次のように述べたとされている:
「乗っている車が動かなくなったら、とにかく降りることだ
現在同社は、この破棄された建設プロジェクトを再生させようと
努めている。だが予算の超過、繰り返し発生した工事の遅延、
そしてキャンセルのため、2017年には(AP1000の開発企業である)Westinghouse社が破産、その後に同社は新たにあるカナダ企業の
子会社となった。<なお、上の文字色強調は私>

2025年10月28日にホワイトハウスはファクト シートを公表した
のだが、それには「ドナルド J. トランプ大統領、日本からの投資
数十億ドルを活用へ」とある。そこには、次のように明記されて
いる:

「重要エネルギーインフラストラクチャーへの投資: アメリカの
重要なエネルギーインフラストラクチャーの構築・維持のため、
最大で3,320億ドル。その一環として、Westinghouse社との
パートナーシップによりAP1000とSMRを建設。またGE
Vernova 社ならびに Hitachi社とのパートナーシップにより
SMRを建設」
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まず、Vogtle原発とV. C. Summer原発の概略を:

略地図

Vogtle原発
アメリカのジョージア州にあり、アメリカでは最大の原発。
原子炉は4基:
1 商業稼働の開始は1987年、Westinghouseの4-LoopというPWR原子炉
2 商業稼働の開始は1989年、4-Loop
3 商業稼働の開始は2023年、AP1000
4 商業稼働の開始は2024年、AP1000

V. C. Summer原発
サウスカロライナ州ジャクソンヴィル
原子炉は3基:
1 商業稼働の開始は1987年、Westinghouseの3-LoopというPWR原子炉
2 AP1000の建設を2013年に始めたが、2017年にキャンセル
3 AP1000の建設を2013年に始めたが、2017年にキャンセル

このキャンセルは、要するに工事の遅延が頻発、
予算を大幅に上回る費用がかかったことが原因のようです。

続いて、Westinghouse Electric Company LLC社の最近の
「さまよい」をごく短くまとめておきますね:

1999年 Westinghouse Electric Corp. が、その核エネルギー部門を
スピンオフ、Westinghouse Electric Company LLC に。
主要製品はAP1000。
2006 Westinghouse Electric Company LLC、東芝に売却される
2015 経理操作が暴露される
2017 アメリカのChapter 11による倒産
2018 Brookfield Business Partnersに売却される
2023 カナダの企業Brookfield Renewable PartnersとCamecoに
買収される

Brookfield Renewableは本社がトロント
Camecoはカナダのサスカチュワンに本社がある、核燃料企業

さて、ご覧の通りAP1000には予算大幅超過の「実績」が
あるのですが、
日本からの血税を投入して建設するAP1000がまたも予算
超過をやらかした場合、トランプさんはその超過分を
埋め合わせるべく「追加投資」を日本に求めてくるので
しょうかねえ???

ああ~ややこしい ・・・ イヤになった
私の20分クロッキー
Croquis Cafeをベースに

Painting

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