何か起きると、その現象だけとらえて言いたい
ことを言う人たちが一部にいらっしゃるものです。
電気料金値上げが、現在日本では問題に
なっております。で、原発を再稼働すれば電気
料金を下げられる ・・・ みたいな主張が
はびこってますよね。
あるいは、ドイツは 「最後の原発」 を稼働
終了させましたが、すると 「ドイツはフランスの
原発の電気を買ってるんだよ」 といった、11年
ほど前にもよく聞いた流言飛語。
「やかんをのせたら~~」 はあくまで核発電の
軍事面にフォーカスしており、私 (ひで) は
電力事情については詳しくありません。
でも、以前からたびたび申しているように、
核問題は多様な分野が絡むのでモトモト
一人で何もかもカヴァーできるハズはござい
ません。電力問題については適宜、それに
詳しい方のご意見や論考を紹介して
まいります。
今回紹介するのは、古賀茂明さんによる
AERA dot. の記事です。2023年5月16日
付の
「電力フェイクに騙されるな」
電力フェイクに騙されるな 古賀茂明 (msn.com)
という記事です。
もとから日本語の記事なので、このリンクを
クリックして、ご自分でお読みくださいませ。
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私もこの記事には、同意見です。
少し補足しておくと:
☆ デンマークは風力発電が盛んな国として
有名ですよね。風力に適した地域では、燃料
がほとんど不要な風力でかなり安い電力を
供給できている実例ですね。
☆ ドイツが電力のnet exporterなのは、
最近だけのことじゃなくて、もう2014年あたり
からずっとそうだったと記憶しています。
2019年5月に仙台で脱原発の国際会議が
あって、ドイツの脱原発の立役者 「倫理
委員会」 の一人でいらっしゃったミュンヘン
工科大学の教授を講師にお招きしてました。
その教授の講演の同時通訳を私が担当した
のですね。当然、教授と直接お話をする機会も
あったので、このドイツがもう何年も電力の
net exporterであることは、確認済みです。
講演でも、それをはっきりと明言して
らっしゃいました。
それと、ドイツへの/からの電力の出入りに
ついては、ある種のカラクリもあります。
確かにEUではグリッドがつながっているので、
たとえばフランス ⇒ ポーランドといった電気
の流れもあります。この流れの場合、多くは
いったんドイツのグリッドを経由することになり
ますよね、地理的に。すると、いったんは
フランス ⇒ ドイツという電気の矢印が生じ
ますよね。実際にそれを消費しているのは、
ポーランドなのですが ・・・
あ、思い出した!
私の20分クロッキー
☆ 古賀さんの記事には言及がありません
が、フランスの原発との関連では、上の黒い
メニューにあるページ w-10) で取り上げた
問題が昨夏、実際に発生していたことも
お忘れなく。
* 黒いメニュー内の項目は基本的にアルファ
ベット順に配列していますが、ソフトウェアの
問題があって、w-10) は w-2) のすぐ前に
どうやっても配置されてしまいます。私には、
直し方が分かりません!
では、次回投稿ではザポリージャ原発の
問題に戻る予定です。