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「核種変換」という作業がありまして、例えば U-238 に
中性子線を照射すると、Pu-239 に変換します。

これを利用して、
「使用済み核燃料中の放射性物質を 核種変換 し、放射能のない
元素に変えれば、使用済み核燃料のゴミ箱がないという問題も
解消できる」
と主張している核発電推進勢力が、一部にいらっしゃいます。

この主張、実はちょっと調べてみると、実に大笑いできる
事実を発見できます。

というわけで、今回のアップロードは笑えます!
上の黒いメニューの底部で、付録 w-7) をクリック!

 

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JCPOA再建、座礁か??

The New York Timesの報道より

Iran Begins to Dismantle Nuclear Program Cameras After Western Criticism – The New York Times (nytimes.com)
(西側からの批判に反応、イランが核開発プログラムの監視
カメラなどの取り外しを開始)

JCPOA再建交渉が難航してきたことについては、本ウェブサイト
でも今まで何度も取り上げてきました。今回、西側からの批判に
対応して、イラン側が困った対処に出たそうです。

それを取り上げたThe New York Timesの記事から、抜粋して
紹介しますね。
いつもどおり、< > 内は私からの補足説明です。

"Facing Off"
“Facing Off”
私の昔の作品

Isabella Kwai 記者、2022年6月9日付

西側からの批判に反応、イランが核開発プログラムの監視
カメラなどの取り外しを開始
イランが間もなく核爆弾製造に充分な量の核分裂性物質を
手に入れると専門家たちが主張する只中、国連が設置した
監視カメラを <イラン側が> 取り外し始めた。これは、
2015年 <に締結されたJCPOA合意> の再建交渉 がさらに
難航する兆候だ。

イランの核開発プログラムへの国連による監視システムを
イラン側が撤去し始めたのは、今週のことだ。そのため、
検査官たちはプログラムの一部を見ることができなくなった。
この撤去は明らかに、国際検査官たちにイラン政府が協力的で
ないという非難決議が採択されたことに対する抗議だ。しかも
この時点で、イランは核爆弾の製造に充分なだけの核分裂
物質を再度保有する手前にいる。

今回のイラン政府による撤去の決定は、核燃料の製造量を
劇的に増大しうる新設備を設置するぞという脅しと相まって、
2015年締結の <JCPOA> 核合意からトランプ前大統領の下で
アメリカが脱退して以来、イランと西側の間の対立が最も
深まっている現れだ。バイデン政権の高官たちによれば、
同政権の外交面での主要イニシアティブとしてこの核合意の
再建があるのだが、再建できる見通しは極めて少ない。

バイデン政権は今回のイランの動きを糾弾しており、フランスや
ドイツ、英国も同調した。その生命によれば、「2022年3月から
有効な提案を提示しているのだが」 イランがそれを拒絶した、
という。

専門家数名によれば、今回の緊張の高まりは憂慮を招くもので、
イラン政府の態度の硬化を示しているという。国連の核兵器
拡散監視機関であるIAEAがこの水曜日に、あと何週間かで
イランは核兵器製造に充分な濃縮ウラニウムを生産できるという
警告を発しており、イランはそれに反応したようだ。その
生産能力には、イランは既に達していると見るアナリストも
いるが、大半の専門家はイランがそうした核分裂性物質を
ミサイルの弾頭に収められる兵器にするまでには、
まだ1-2年を要するとしている。

この木曜日 <9日> にイランが取った行動は重大なもので、
7年前にオバマ政権がイランと締結した合意を破棄するという
サインであり、しかも最終的な意思表明である可能性もある。
同合意では、イランは保有する核燃料の97%を国外に出し、
国内の核物質濃縮用遠心分離機の大半を解体することに
なっていた。この遠心分離機は超音速で回転してウラニウムを
濃縮、へ津電溶の燃料にするのだが、その純度を高めれば
核兵器の爆薬に出来る。

後にトランプ氏がこの合意を一方的に破棄したのだが、
それでもまだ1年間ほどイランはこの合意の規定を順守していた。
だが <IAEAの> 検査官たちが一部領域に立ち入ることを拒否した。
そうした領域では、過去の疑わしい核開発活動の形跡が見られるの
では、という嫌疑があった。徐々にイランは検査官たちが一部の
監視機器を利用することも拒否するようになり、本日、監視カメラを
オフにし取り外した。

全米イラン系アメリカ人評議会 (National Iranian American Council) の
前会長でアナリストでもあるTrita Parsi によれば、まだこれで合意
再建の 「弔いの鐘」 となったわけでは、ない。

だがParsiによれば、「弔いが極めて近づいている。ここ何か月か、
交渉は休眠状態にあった。実質的な進捗も動きも見られなかった」
******************

20-min croquis, Apr 23 / 20分クロッキー、4月23日
実態は、どれだ?
私の20分クロッキー

たびたび私が参照先として、上の黒いメニュー底部にある
付録 w-4) の後半に引用したアル ゴア元副大統領のインタビューが
あります。ゴアさんと言えば、An Inconvenient Truth で
知られるように、気候変動への対策を焦眉の急として訴えた方
ですよね。ですから、単細胞に考えてしまうと、「原発も
推進しているのか?」 と見なしてしまいやすいのですが、
この引用したインタビューにある通り、核発電には期待して
らっしゃいません。その理由は、核兵器開発の隠れ蓑になって
きた、という単純明快なものです。
この認識が如何に正しいか、それを例示する実例の1つが、
上記のJCPOA問題ですよね。
何も私は、イランを敵視しているわけじゃありません。
核発電がまかり通っている限り、日本も含めた他の諸国だって、
いつ 「ひそかな核開発」 を始めるか分かりません。それに、
アメリカやロシアがいまだに大量の核兵器を保有していること自体、
重大な問題です。

大国による核兵器保有を正当化してきた理論が、核抑止理論です。
現在、それについてアレコレ調査中です。

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ウクライナの国営原発企業、ロシア占拠中の <ザポリージャ> 原発へのIAEA視察計画を批判

ザポリージャ原発がどういう状況なのか、引き続き
気になりますよね。
6月7日 JST 現在、英語圏の報道を見ても最新の記事が
少ないので、困っております。
そうした中、Radio Free Europe / Radio Libertyの
ウェブサイトに、本日 (6月7日) 付の短い記事が
ありました。Reuters とAPによる情報のようです。

いつもどおり、私の抜粋・日本語化で紹介しますね。
<> 内は、私からの補足説明です。

ウクライナの国営核発電企業エネルゴアトムが、ウクライナ
南部にありロシア軍が占拠しているザポリージャ原発に
国連の核拡散監視機関 <であるIAEA> が使節団を
派遣するという計画を拒否した。

ヨーロッパ最大の原発である同原発は現在ロシア軍が
制圧しているが、この地域でロシア軍対ウクライナ軍の
激しい戦闘が繰り広げられる只中、今もウクライナの
スタッフが同原発の稼働を続けている。

今年の2月24日にロシア軍がウクライナ侵略を開始して
以来、同原発の状況をIAEAは懸念材料としていた。

「(ザポリージャ原発)に何らかの形で使節を送りたい
というIAEAのヘッドからのこの知らせだが、我々はこれが
同原発でのロシア軍の存在を正当化し、今回の軍事侵攻を
容認してしまうことにつながってしまうと考える」 と、
エネルゴアトムは ・・・ (中略) ・・・ 記している。

6月6日、IAEAのラファエル グロッシ事務局長は、
IAEAとして同原発に専門家による国際使節団を派遣する
よう努めていると述べていた。

6月5日には、ロシア軍の巡航ミサイルが同原発の上空を
「危険なほど低空で」 飛行したとエネルゴアトムは
述べている。
****************

最後の1文、実に心配になりますよね。
ご存じのように、原子炉そのものはかなり分厚い鋼鉄などで
出来てはいるのですが、外部電源の供給はグリッドから
電線などで行っているわけですから、もしやそれが爆撃などで
切断されたら ・・・ 最悪、メルトダウンにつながってしまいます。

では、今後もザポリージャ原発関連の報道を見つけたら、
本ウェブサイトで日本語化して紹介してまいりますね。

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ザポリージャ原発、展開次第で停止? いや、あくまで稼働??

ザポリージャ原発について、各社の報道内容が錯綜してますね。
ザポリージャ原発のコントロールがウクライナからロシアに
移った場合、ウクライナは同原発を停止させる可能性が、
という報道も流れています。

戦争の場合、現場の状況については報道内容がこのように
錯綜してしまうのは、よくあることですよね。私たちも、
しっかりと目を開いて複数の報道を照らし合わせていきたい
ですね、平和の回復を祈りながら。

そんなわけで、上記の 「停止可能性」 を否定する報道記事を、
いつも通り私の抜粋・日本語化で紹介しましょう。
例によって、< > 内は私からの補足説明です。
2022年6月3日付のReuters報道です。

元の英語記事は、次のリンク先にあります。ぜひ、元記事を
お読みください。
REUTERS
Ukraine power operator denies report it may turn off Russian-held nuclear plant | Reuters

ウクライナの戦力公社、ロシアが選挙中の原発の稼働停止
という可能性を否定

キーフ発、6月2日 (ロイター)  –  ウクライナの国営核発電事業
企業のエネルゴアトムは木曜日 <6月2日>、ロシア軍部隊が
占拠している地帯にある <ザポリージャ> 原発の現場での
稼働コントロールをウクライナが失った場合には同原発を
停止する可能性を否定した。

ウクライナ南東部にあるザポリージャ原発はヨーロッパ最大の
原発だ。ロシア軍部隊が占拠したが、今でも稼働に当たって
いるのは、ウクライナの専門家たちだ。

インターファックスの報道によれば、ウクライナ大統領側近が、
ウクライナが同原発のコントロールすべてを失った場合には、
同原発をシャットダウンする可能性もあると述べた。

だがエネルゴアトムは声明を発表、「技術的、安全面、経済的、
政治的な各面で、同原発を停止させることはできない」とした。

またウクライナの国営電力グリッド企業 <であるウクレネルゴ> は
先週、ロシアの政府関係者からの同原発からロシアへと送電すべき
との提案について、「物理的に不可能」 と拒否している。
*****************

現地での実情などに詳しい方は、情報を私 (ひで) まで
お知らせくだされば、ありがたいです。

yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
まで!

 

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ページ add-4) 「原発問題」という1つの分野があるわけじゃ、ない!

add-4) 「原発問題」という1つの分野があるわけじゃ、ない!
をアップロードしました。
私が前々から言いたかった内容です。
エッセンスとしては、
イタリア料理のトラットリアに入って、
”大トロ握ってくれ~~” というのは、オカシイ!
ってことです。

ドーゆーことかは、上の黒いメニューの底のほうにある
add-4) をクリック!
メニュー内の項目は基本的にはアルファベット順に
配列していますが、add -x) と 付録 とは、一番下に
まとめてあります

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ページ mr-3) をアップロード

固定ページ mr-3) をアップロードしました。
上の黒いメニュー(項目は基本、アルファベット順で配列)
で mr-3) をクリックして、お読みくださいな。

これで、2022年5月時点での新型原子炉の
proliferation riskに関するページを終わりとします

本ウェブサイトでまだ取り上げていない新型原子炉については、
ここまでの該当ページをお読みくださった読者の皆様であれば、
適切な書籍やウェブサイトをお読みになれば、ご自分で
問題指摘がお出来になると思いますのでね。

で、次回アップロードでは
「原発問題という1つの分野があるわけじゃ、ない
ということを取り上げたページをアップロードします。

さらにそれ以降は、いよいよ核問題の本質である
「核抑止理論」を考えていきたいと思います。

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ページ mr-2) をアップロード

固定ページ mr-2) をアップロードしました。
MSRのメルトダウン以外の事故危険性や
環境汚染の可能性を、UCS による論文からの
抜粋・日本語化で紹介しています。

さらに学びたい方は、その論文
“Advanced Isn’t Always Better” (Lyman, 2021) を、
ぜひ原文でお読みください。

でも、「英語の論文を読みましょう」なんてこと
ばっかし言っていると、いつまでたっても
日本の反原発運動には、新型原子炉のリスクなどに
関する情報が広まらないですよね。
それは致命的なので、「やかんをのせたら~~」では、
国外からの新しい技術的見解などを紹介するよう、
努めております。

では、上の黒いメニューでは項目を基本的に
アルファベット順で配列しておりますので、
mr-2) をクリック!

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ページ mr-1) をアップロード

ページ シリーズ mr-x) の2枚目のページ、
mr-1) をアップロードしました。

MSRとはどういうものなのか、概要を図などで説明しております。
後半では、
UCS(憂慮する科学者同盟)が公表している論文を
紹介するとともに、
原子炉が宿命として逃れられない自己矛盾に
ついても説明しております。

では、上の黒いメニューの項目は、基本的にアルファベット順
ですので、mr-1) をクリック!

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「革新炉」という日本語が見当たりますが~~

「革新炉」という用語をちらほらと目にするように
なっています。もちろん、原発推進勢力が使っている
用語のようですが。

どんな原子炉を指しているのかを調べてみると、
要するに本「やかんをのせたら~~」で既に取り上げて
きたような各種新型原子炉のことのようで、
「革新炉」という特異な原子炉タイプがあるわけじゃ、
ないようです。

特に「革新軽水炉」という用語が登場すると、
一瞬「PWRやBWRでない、新型の軽水炉でも???」と
自分の目を疑いますよね。
でも。
革新軽水炉」が具体的に何を指しているのかを調べてみると~~
たとえば、原子炉の格納容器の上に72時間分の巨大な水タンクがあって、
イザって場合には、そこから72時間水が落ちて原子炉を冷やす
(72時間以内に冷えなかったら、はいそれまでよ~~)
といったことのようです。(Westinghouse の AP1000(R) とか)

もうお分かりのとおり、「やかんをのせたら~~」の新型原子炉に
関する説明をここまでお読みくださった読者の皆様なら、
たとえば AP1000(R) の解説ページをインターネットで見つけて
お読みくだされば、問題点をご自分で見つけられるでしょう

それだけのことなので、本「やかんをのせたら~~」では、
特に「革新軽水炉」なるものの解説ページを設けることは、
いたしません

ご了解を。

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お待たせしました、MSRに関するページ シリーズの
最初のページ、mr-0) をアップロードしました。

なぜMSRを取り上げるのかを、説明しております。
確かに「絶対に核燃料のメルトダウンを起こさない」
原発では、あります ・・・ ただ、「メルトダウン」
という言葉の意味を、私たち反原発派はわきまえて
おかないと。。
単に「原発 ⇒ 大事故 ⇒ こわい!」ばっかしを
原発に反対する理由にしていると、原発推進側は
それを「かわす」ものを作り出してしまう
のですね。

実際には、原発にはメルトダウン以上の危険があります。
その代表が、proliferation なのですね。

このMSR関連ページシリーズは、以下の4つのページに
する予定です:

mr-0) 今日アップロードしたページ (なぜMSRを問題に?)
mr-1) MSRの概要
mr-2) MSRの事故危険性
mr-3) MSRのproliferation risk

では、上の黒いメニューは基本的にアルファベット順に
項目を配列していますので、mr-0) をクリック!

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