付録 w-23) 原発の冷却 II をアップロード

新たな固定ページ 付録 w-23) 原発の冷却 II をアップロード
しました。

内容は、付録 w-15) 原発の冷却って? (基礎的内容)
重複します。
それでもこの付録 w-23) を作ったのは、
巷での原発に関する発言を聞いていると、冷却という
基礎事項を無視した?分かっていない?発言を、
推進派からも反対派からも頻繁に耳にするからです。

各種反原発団体などが協力して「入門学習コース」の
のようなものを作成するのが理想的ですが、今のところ
そうした動きは見られないようです。

そこで、私個人ができる範囲内の情報発信として、
「原発の冷却」のような基礎事項を説明するページを、
時に作っております。

「私は、基礎事項は学習済み」とおっしゃる方は、
この w-23) は無視なさってください。
そうでない方は、付録 w-23) をクリック!

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中国軍部も認める「原発の軍事的脆弱性」

元はKangnam Timesウェブサイトより

「中国の致命的急所は沿岸原発100基」・・・
破壊なら永続的災厄と中国軍内部が警告!

本「やかんをのせたら~~」ではもう何年か、「軍事攻撃や
テロ攻撃に対して、原発は深刻な脆弱性になりえる」という
主旨の指摘をしてきております。
最近、中国軍内部からもそうした内容の指摘がありました。

日本語でも紹介されているので、↑ 上のリンク先をお読み
くださいな。

日本語での要約紹介は竹内智子さん。
2026年2月17日 JST

再掲 ダーティ ボムとは、こういうこと

原発が「巨大なダーティ ボム」になりえることは、
とっくに「やかんをのせたら~~」では指摘済みです。
たとえば上の黒いメニューでページ g-5) g-6) d-6) d-8)
d-11)  d-15) などをお読みくださいな。

もともと、原子炉もU濃縮も核兵器製造のための技術
でした。
それに「やかんをのせて」水蒸気タービンで発電を
行うようになった
⇒ その「やかん」が世界に広まってしまった
⇒ そして軍事攻撃に対する脆弱性であることが
明らかになってしまった
という実に皮肉な経過ですね。

ついでながら、
原発問題を単なる「電力VS事故リスク」で論じて
しまうことがいかに ”視野狭窄” か、ってことですよね。

広く見渡してみましょ
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeベース

忘れちゃ困る問題が・・・

・・・ それは、「原発には、冷却などのためにグリッド
など外部から電力を供給することが必須だ」という
自明な事実です。
2026年2月現在、ウクライナのザポリージャ原発や
チョルノービル原発(の残骸)では外部電力供給が
戦争活動で切られ、最悪の場合メルトダウンの恐れが
あるので、IAEAが慌てふためいてますよね。(チョル
ノービルは40年ほど前から停止してますが、放射性物質が
ある限り崩壊熱は出ているので、冷却は続けませんと)

つまり、原子炉そのものをワザワザ破壊しなくても、
それに外部電力を供給している送電網を破壊しちゃえば、
やはり原子炉は巨大ダーティ ボムになりえるわけです。
上の黒いメニューにあるページ u-3) g-5) g-6) などを
参照してくださいな。

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冷却」に関する新たなページを作成中

どうも現在の日本社会での核発電に関する論争というか
「口論」を聞いていると、proもconも基本的な技術的事実を
無視して相手を罵倒してしまっている、という現象が
イヤになります。

たとえば、
pro — 「電力需要の増大に応えつつCO2を減らすには、
原発しかない」
⇔ 実際には、事故がない状態での原発は冷却に
グリッドなどからの電力供給を必要とするのですが、
その外部電源の電力が例えば石炭火力だったら?
それと、外部電力の供給を少なからず必要とする以上、
原発を新設しても、その出力がそのまま「その原発が供給
する電力」になるわけじゃない。(特に、定期点検中は
原発は単に ”電気くい虫” になります)

con — 「事故があったら、どうするの?」
⇔ 原発事故は確かに大問題ですが、上のconからの主張とは
かみ合っていない。
ザポリージャなどで昨今、実際に発生している問題を見れば、
原発がグリッドからの電力供給を必要とするという事実を
情報発信する必要があるはずですが、そうした発信が
聞こえてこない。

基本的な事実を見ずに口論していても、結局は罵り合いに
終わってしまうでしょう。

やれやれ、というわけで大変基本的な問題ですが、
付録 w-15) と重複するのを承知で、原発の冷却に関する
基本説明をする固定ページを作成中です。

しばらくお待ちくださいな。

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トランプ政権、新型原子炉の一部に審査など緩和?

トランプ政権、新型原子炉の一部に審査など緩和?

Beyond Nuclear Bulletin, February 5, 2026で紹介されていたので、
下の記事を読みました。

–>  American Nuclear Societyの “Nuclear Newswire”、2026年2月3日付
元の英語記事は、こちら

なお Beyond Nuclear については、上の黒いメニューで下の
ほうにあるページ v-1) をご覧ください。申し込めば, weekly bulletinを
送ってもらえますよ!

ここは見るな!って ~~

私の要約・抜粋・日本語化
<  > 内は、私からの補足説明
***************************
DOE、 先端型原子炉に対するNEPAの免除を発表

アメリカのエネルギー省(DOE)の発表によれば、国家環境政策法
(National Environmental Policy Act、NEPA)に定める認可や立地、
建設、稼働、再認可、廃炉の手順を、先端型の原子炉の一部に
ついては適用除外とするそうだ。

・・・(中略)・・・

背景: 核関連の法規制には最近、改正がなされているが、その多くと
同様、今回の発表も2025年5月にトランプ大統領が署名した核関連の
4つの大統領令(Executive Order (EO) 14301)「エネルギー省での
原子炉試験の変更」に由来する  ・・・(中略)・・・

先端型原子炉への手続きの免除に関しては、EO 14301 では「何十年間
にも及ぶ研究と工学的開発の成果として先端型原子炉のプロトタイプが
生まれた。それにはpassive safetyメカニズムが備わっており、原子炉
設計の物理的なアーキテクチャーも改善されており、稼働面での柔軟性と
性能も向上した原子炉で、核燃料の使用後の処分についてもリスクを
軽減したものであること」と追記している。

それを受け2025年6月30日、DOEはそのNEPA関連規制策定に関する
最新情報を公表、EO 14301の要請する変更を施行するとした。

で、何がどう変わったの?
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeベース


新たな変更点:
 今回のDOEによる最新発表により、上述の変更が
さらに発展、要請されている最先端原子炉の手続き免除を正式な
ものとした。この免除を定めることで、先端型原子炉の一部に
ついては、環境への影響に関する評価や申告を作成する必要が
なくなる。

・・・(中略)・・・

まだ出来てないけど、開発中の新型クッキーってことで、宣伝はしとこう~


先端型原子炉とは? 「先端型原子炉」という言葉を聞くと、多様な
ものが思い浮かぶ。マイクロ原子炉、小型モジュール炉、第4世代
原子炉 <MSR, PBR, HTGRなどなど。上の黒いメニューで
ページ mr-1) , p-1) , h-1) など参照>、第III+世代原子炉 <ABWR,
AP1000などなど、ページ al-1) , al-2) 参照>、可搬式原子炉、
軽水炉以外の各種原子炉、などだ。言うまでもないが、そうした
用語を耳にすれば、回答以上に疑問が生じてしまう。具体的で広く
受け入れられている定義がないためだ。

42 USC 16271 という法律を見ると、先端型原子炉とは「2020年
12月27日現在で稼働中の各種原子炉よりも大幅の改良を加えた
核分裂式原子炉」のことと定義されている。そうした改良が
なされえる分野としては、内在的な安全性機能、廃棄物の削減、
核燃料の使用効率の向上、熱効率の改善、モジュールのサイズ、
稼働面での柔軟性、その他がある。同法にはさらに、核融合原子炉や
放射性同位体を用いた発電システムも含まれている。

NRC <アメリカの原子力規制委員会> では先端型原子炉のことを、
「現時点での原子炉とは基本的に、希ガスや溶融塩のミックス、
液体金属を炉心冷却に使うという点で異なっている。先端型原子炉と
いう場合さらに、現在の濃縮酸化ウラニウムのペレットをジルコニウム
の筒の中に配置したものとは本質的に異なる燃料素材や設計の原子炉も
検討に入れる」と定義している。

・・・(以下略)・・・

*****************************

再掲。原子炉と遠心分離機が核兵器製造に欠かせないことを、
お分かりいただけますよね?

言うまでもないですが、核兵器も核発電も「国家の方針」が強力に
関わります。
つまり、おかしな政治家を選出してしまうと、おかしな核政策や
核関連法規が出来てしまう、ってことですよね。

トランプ政権がこうした「核発電」の推進だけでなく、核実験の
再開など兵器の方にも力を入れている事実にも、注意が必要ですね。

私たちも、投票はよく調べよく考えて行いましょう。

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付録 w-22) をアップロード

新しい固定ページ 付録 w-22) をアップロードしました。

戦争などの世界情勢で、石油天然ガスなどの価格が高騰
→ 電気料金が大幅上昇 →「既存の原発を再稼働して、
電気代を下げろ!」
といった声が良く聞こえる昨今ですが、
じゃあ、
LEU価格が高騰したら??
さらに、Uは日本国内で自給できるの?
(実は100%輸入依存)
といった問題を指摘しております。

上の黒いメニューの終わり近くで、付録 w-22) をクリック!

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新しい固定ページを作成中

2月7日現在、また新たな固定ページを作成中です。
投稿できるまでに、まだ 1~2日を要すると思います。
しばしお待ちくださいませ。

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”Deeply ideological”: Iran’s insistence on uranium enrichment

The Guardianのウェブサイトより
元の英語記事は、ここをクリック

イラン VS アメリカの緊張が高まる中、イランの核開発に
関するPatrick Wintourさん(The Guardianの外交問題担当エ
ディター)の考察です。

まずは、その記事そのものを見てまいりましょう。
私の要約・抜粋・日本語化で。
<  > 内は、私からの補足説明。
*********************************

名門の家系には、こだわりがあるんじゃあ~
「おい、おい!」

”Deeply ideological”: the rationale behind Iran’s insistence
on uranium enrichment
(”イデオロギーに深く根差している”― イランがウラニウム
濃縮を諦めない理由)

イラン政府の核への野望はシャー時代の1970年代にまで遡り、
経済制裁による損害に関わらず衰えていない

2026年1月30日

アメリカとイランの間での戦争を回避しようとする必死の
努力が再度繰り広げられているが、イラン政府の核開発
プログラムとの関連で両国間に共通の土台を見出すという
行為は、困難の度合いを増している。アメリカは要求を
増やしており、イランはウラニウム濃縮を国家としての
権利だとするきわめて国家主義的でイデオロギー的な執着が
あるためだ。

イランの自国で核開発プログラムを進めたいという欲望は、
1979年に神政政治が実現する以前にまで遡る。さらに歴史を
辿れば、1970年代半ばに原子力発電所20か所を建設すると
シャーが公表した時点にまでたどり着く。<このあたり、
詳しくは上の黒いメニューにあるページ f-2) を参照>
これを受けて西側諸国の間では、その原発建設に参加しよう
というみっともない騒ぎが発生、特に当時の英国エネルギー
大臣であったTony Bennはイランのこの計画に深く
かかわっていた

<イランは1979年途中まで、パーレヴィ王朝が治める王国で、
西側寄りの姿勢を保持していました。そこに1979年、
イスラム革命が起こり、現在の反西側的なイスラム共和国に
変わったわけですね。イスラム指導者が国家の最高指導者
でもあるという体制で、一種の「神政政治」です>

その核開発プログラムの中核にあったものは、ウラニウム
濃縮に象徴される国家としての威厳と実力を得たい、
という願いであった。だがその権利を執行するために
イランは、後にあまりにも大きな対価を支払うことに
なった。アメリカによる経済制裁、経済の破綻、そして
今や政情不安である。<それでも核開発をやめようと
しないイラン。その真の狙いとは何なのか、という疑問が
生じる。

あくまで、俺の権利だ!

2025年11月にThe Guardianではテヘランにて、イランの核開発
プログラムを意味のあるものと見るためには、どのようなコスト
対利益の分析をすればよいのかと、イランのAbbas Araghchi
外相に尋ねた。外相の答えた要因として、核不拡散条約の下での
イランの主権国家としての権利、医療面での利点、そして
暗殺されたイランの核科学者たちの血に対する報復を挙げた。
<イランの核開発を嫌うイスラエルがイランの核科学者たちを
殺害するという事件が、何度か起きています> 同外相は妥協案
として多国籍のコンソーシアムを形成してイラン国内で
ウラニウム濃縮を行ってもよいし、それにアメリカが参加しても
よいと述べた。ただし、イラン国内でウラニウム濃縮を行うのは
神聖不可侵のイランの権利だと執着を示した。

こうなると、何のための核開発なのか、という理由を見つける
のは難しい。実際、<スコットランドの名門大学である>
St Andrews Universityにて現代史を教えるAli Ansari教授に
よれば、「イランがウラニウム濃縮に固執する合理的な理由を
探している人たちがいるが、そんな理由は見つからない。
イランのこだわりはイデオロギーに深く根差すもので、国威に
こだわったものだ。超国粋主義的な波に乗り、満足させようと
するものだ。

「さらに政治的な目的もあり、西側の不公平性を浮き出させる
とともに、それにより西側への怨念を膨らませる。だが、
イランが妥協を拒否し続けるならば、その経済は何の現実的な
意味もなく地べたで のた打ち回ることになろう」

「イラン政府は核プログラムは国家としての権利の行使だと
主張しているが、その主張には自己矛盾が伴う。イラン国民が
享受すべき他の市民権や人権、たとえば学校や病院の改善などを
犠牲にして核開発を進めているからだ」

・・・以下省略・・・.
***********************************************

「国を守る」とは?

本文の第2段落に私が文字色強調を加えましたが、これも
「核発電と核兵器の不可分性」を示す実例の1つですね。
もともと発電ということで始めても、いつのまにやら
核兵器につながってしまいえる、ということですね。

しかも、核発電や核兵器は「国威の発揚」につながりやすく、
したがって超国家主義者たちがそれらの推進を訴えやすい
ことも、容易に理解できますよね。(たとえばフランスでも、
似たようなパターンがありました。上の黒いメニューに
ある b-4) の、French Nuclear Programからの引用紹介を参照)

しかし、核を持つことが本当にその国の威信につながるので
しょうか?
実際には原発とは、上の黒いメニューにある g-5) や g-6) 、
d-11)d-6) 、d-15) などなどで述べたように、軍事的な脆弱点を
ワザワザ作ることになるのですが。

よーく見てみれば・・・
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafe ベース

 

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新たな固定ページ d-17) をアップロード

久しぶりに新しい固定ページ、
d-17) (発電原理) 制御棒って、何するもの?
をアップロードしました。

基本中の基本、というべき内容です。
「こんなこと、とっくにわかってるよ!」と
おっしゃる方々は、無視してくださいませ。

柏崎刈羽原発の再稼働が、実は私の予想していた通り、
機械的な原因で停滞してますよね。(2月2日現在)

それを受けて、巷で
「制御棒のアラーム不良くらいでやめてねーで、
早く再稼働して電気代下げてくれよ~」という
発言を耳にしました。

これ、3重に間違った発言なのですが、その間違いの
1つとして、この発言者は制御棒が何をするものか、
ご存じないハズです。

そこで、そうした基本知識のない方々向けに、
この新たなページを作成した次第です。

該当する方は、上の黒いメニュー(項目は基本、
アルファベット順)で d-17) をクリック!

 

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Atlantic Councilの卓上シミュレーション、その3

Atlantic Councilの卓上シミュレーション、その3
元の英語記事は、こちら

Atlantic Councilによる昨年(2025年)5月12日付の卓上
シミュレーションの結果紹介、締めくくりです。

このシミュレーション結果報告は最後に、発見事項や
推奨事項を列挙しているのですが、その発見事項の中から
特に核兵器関連のものを。

ごく短く抜粋要約・日本語化して紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

今までは良かったけど、道が変化している~
MAD理論に頼りすぎると ・・・

***************************************

アメリカは、限定的な核攻撃を受ける可能性に備える
必要がある。その一環として、<従来のMAD理論に
あるような> 全面的な破壊という報復以外の
対応策を
用意しておくべきだ。敵から限定的な核攻撃を受ける
危険が増大しているのだが、アメリカとその同盟諸国に
よるそれへの対応は今のところ、大がかりな
<報復という> 処罰による抑止という手段に依存して
いる。だがこれは、リスクの大きい手法なのだ。
例として、現時点でアメリカが北朝鮮に対し宣言している
方針は、北朝鮮がどのようなものであれ核兵器を使用する
なら、北朝鮮の現政権は終焉を迎えるぞ、というものだ。
だがこの方針は、2030年までには信用されなくなろう。
限定的な核攻撃により良く対処しその攻撃を受けた後での
対応を効果的なものとするためには、苦痛をしのびつつ
政治的・軍事的な厳しい決定を下すことが迫られるのだが、
それを回避しようとする傾向がある。そのため、<相手から
の核攻撃の被害程度と比べ> あまりにも程度が違う
<全面破壊という> 報復による抑止が機能しない場合に、
通常兵器による報復としてはあまり良い選択肢が見当たら
ないという可能性がある。一方、アメリカからの小型
核兵器による報復については意図的な制限が設けられて
おり、そのためアメリカからの核による報復は効果が
小さいか、過剰と見られてしまう恐れがあるのだ。

    • 今回のシミュレーションからは、政権を終わらせるぞ
      という大規模の核による報復は、遅くとも2030年まで
      には効果を失う恐れがある。今回のシミュレーション
      で北朝鮮を担当したチームからは、北朝鮮の政権を
      終了させるぞという現在のアメリカの報復方針では、
      挑発的であるとともに信頼性が小さいとの指摘が
      あった。上述の通り、今回のシミュレーションからは
      北朝鮮の政権が核兵器を使用したのにかかわらず存続
      してしまうシナリオもいくつか明らかになった。
    • 今回のシミュレーションからは、アメリカとその同盟
      諸国とが限定的な核攻撃に対処してその後に効果的な
      対応をするための行動を回避したがるという傾向が
      存在するというさらなる証拠が得られた。ようやく
      対応をする時点では、遅すぎるという結末がありえる
      のだ。

      *****************************************

      それ、もう古いのよね~
      私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeベース

限定的な核攻撃に対しては、確かに戦略核による
「すべて滅ぼすぞ」という報復では、やりすぎです
よね。つまり、「核を一度使用すると、自分も滅ぼ
される」というMAD理論が通用しない世界情勢・
軍事情勢になっているというわけです。
現時点で日本の核武装を求める主張の多くは、その
時代遅れのMAD理論に立脚してしまっております。
このあたり、よく軍事や世界の情勢を考えてものを
言いませんと、トンでも核武装論を唱える結果に
なってしまいますね。

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60年前にスペインで水爆が ・・・

Beyond NuclearのBulletinより
Palomares reflections ENG 09Jan.pdf

60年前に水爆が ・・・ スペインのパロマレスにて

アメリカのワシントンDC近郊に本拠を置くBeyond Nuclear
という反核団体があって、無料のBulletinを毎週Eメールで
送信してくれます。
ご希望の方は、上の黒いメニューにあるページ v-1) で
短い紹介をお読みいただき、
さらにURL  Home – Beyond Nuclear: energy advocacy non-profit
をクリック → Beyond Nuclearサイトのトップ ページを
スクロールダウンして、
右下にあるJoin Usをクリック → 必要項目を記入して
Sign Up をクリック
すれば、Bulletinを送ってもらえますよ。

で、今回はそのBulletinのJanuary 22, 2026号にある記事を。
60年前にスペインの南東部にあるパロマレスという町の
上空で米軍の軍用機が事故を起こし、核兵器を落として
しまった、というものです。
幸い爆発はなかったのですが、Pu汚染はありました。

再掲 核兵器の分類
Thermonuclear というのが、現在の英語での「水爆」です。

では、私の要約・抜粋・日本語化で紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

元の英語記事を読みたい方は、次をどうぞ:
https://beyondnuclear.org/wp-content/uploads/2026/01/1-17-26-Ketterer-Palomares-reflections-ENG-09Jan.pdf
**********************************

パロマレスでの出来事: 60年経ち、あるアメリカ
市民の回想

1966年1月17日の夜明け前、本文章の著者である私は 6歳で、
ニューヨーク州バッファローの郊外にあるノース トナワンダ
というところにいた。その時刻、私はまだ眠っていた。
そのとき、イベリア半島の上空ではアメリカ軍の軍用機2機が
上空で衝突を起こしていた。B-52爆撃機とKC-135給油機とが、
空中で給油をしていたところだった。アメリカ空軍の
戦略航空軍団 <1992年まで存続> では日々、武装した航空機
による監視を実施していたのだが、このB-52はその日の監視を
終えようとしていた。衝突からものの数秒で、熱核爆弾
<水爆> 3個が地面へと落下、もう1個は海へと落ちた。
パロマレスという村の近くでのことだ。スペイン
<南東部にある> アンダルシア地方のアルメリアにある、
地中海から西へ2㎞程の村だ。

・・・(中略)・・・

探せ~~

<落下した4個の水爆のうち> 2個は落下の衝撃で壊れたが、
核爆発は起こさなかった。だが、数kgのプルトニウム(Pu)
がトマト畑やパロマレスの住民たちを汚染した。風の強い日
であった。もう1つの水爆は、地元住民が発見した。
付属しているパラシュートが開いており、ほぼ無傷だった。
だが、残る1つの水爆は地中海深く沈んでおり、アメリカ
空軍の優先課題は直ちに切り替わった。あらゆるリソースを
尽くして重大ミッションに努めよ、ということになったのだ。
ソヴィエトが発見する前に、この水爆を見つけよという
ミッションだ。結果、無事に発見できたのだが、両国が
全世界の報道で発信し、パロマレスの出来事として広まった。
現在では、その発見回収された水爆がアメリカ海軍のPetrel
という艦船に載せられている姿は、インターネット上で
パロマレスの光景として頻繁に取り上げられている
イメージの1つになっている。

・・・(中略)・・・

・・・ そのPuのごく一部を含んだ船舶がスペインから出航、
報道関係者たちも注目していたのだが、私はまだ幼稚園児
だった。1975-1976年、私は同じ町でというBuffalo Evening
News新聞の配達をしていた。同紙をほとんど毎号読んで
いたのだが、パロマレスへの言及などほぼ確実に見たことが
なかった。バッファローの天候の記録を見ると、 1976年の
創刊10周年記念号を私は配達していたはずだ。その日の
気温は用天下摂氏10度を下回っていたのだが。それにも
かかわらず、パロマレスに関する記事を見た記憶がない。
その日に限らず、バッファロー地区のどの新聞を見ても、
パロマレスへの言及は見覚えがないのだ。

・・・(中略)・・・

2000年代初頭になると、私は学究科学者になっていた。
環境中のプルトニウムの超微量痕跡に関する研究を始めた。
すると、核実験によるPuが世界のどこにでも見つかる
ことを発見したが、特に汚染度の激しい場所では空中を
浮遊して沈下したPuではなく、他のソースからのPuが
見つかる場合が多いこと、しかも同位体の組成に特徴が
あることを見出した。

・・・(中略)・・・

上述の落下事故から40年を経た2006年、パロマレスで
採取された土壌中に1つの水爆からの破片粒子が見つかり、
その検査プロジェクトを私は始めた。Journal of
Environmental Radioactivity(環境放射線ジャーナル)
という学術誌に論文を発表したのだが、私は二人目の
著者として名を連ねた。・・・

・・・(中略)・・・

知られざる死の灰
体内にいつの間にか入って、体内被曝の恐れが
Silent fallout
Little demons entering humans

・・・ 冷戦には代償があった。パロマレスの除染作業は
まったく不適切なもので、何千人ものスペインならびに
アメリカ国籍の人たちが過剰なPuで被爆したことは
間違いない。1966年の事故で漏出したPuの過半数は、
2026年になってもパロマレスの土に残っている。そこの
住民が自宅で過剰なPu被爆を味わったことは、確実だ。

・・・(中略)・・・

パロマレスは、冷戦期の核神話の実例だ。実際問題として、
パロマレスはPuだらけの砂箱のようなものだ。適切な除染
など一度たりとも行われたためしがなく、Puの大半は
アルメリア地区の土壌に残っている。今後もPuはそこに
残り、付随する神話も残存していくだろう ・・・

・・・(中略)・・・

2025年7月、アメリカ議会はRECA(Radiation Exposure and Compensation Act、放射線被ばく補償法)という法律を
成立させた。死の灰やウラニウム採掘との関連で、あるいは
ミズーリ、ケンタッキー、テネシーの各州のうち特定地区の
住民で、特殊ながんに罹患した被害者たちに補償を行う
ものだ。このRECAという新法は2028年には廃止され、
多数の制約があるのだが法案作成者たちは対応できていない。
全米に呆れるほどの対象外とされる地域があり、たとえば
オハイオ州のPike郡やScioto郡、コロラド州の Cotter工場
跡地、テネシー州北東部のNolichucky 分水界などなどだ。
パロマレスもそうした一例で、実に憤慨を招く除外で
ある ・・・

<ミズーリ州Bridgetonという場所にある地下廃棄施設では、
マンハッタン プロジェクトからの放射性物質が埋められて
いる可能性があるそうです。
ケンタッキー州には、Maxey Flatsという低レベル放射性
廃棄物の処理場があります。
テネシー州には、良く知られたOak Ridge国立研究所が
あります。
オハイオ州南部のPikeとSciotoにはPortsmouthウラニウム
濃縮工場がかつてありました。そこからの廃棄物を埋めた
のですが、放射線被害が問題になっています。
コロラド州のCotterにはかつてウラニウム加工工場が
ありました。そこから環境中に放射性物質が漏出した
ようです。
テネシー州NolichuckyにはNuclear Fuel Service社の
Erwin工場があって、高濃縮ウラニウムの製造などを
行っています。>

・・・(以下略)・・・

*****************************************

どうしても避けられないの?
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeベース

核兵器や核発電には、廃棄物をどう処理するのか?
という宿命的問題がつきまといます、
「廃棄物」などと呼んでいますが、もともと原子炉とは
Pu-239を製造するための機械であり、それに「やかん」を
のせて発電をするようになったから、「廃棄物」扱いに
なったわけですね。
つまり、もともとが「放射性廃棄物」を生み出すことを
目的とした機械でしたから、その種の廃棄物をどうする
のかという問題を回避できるハズはないですよね。

なお、「水爆」(thermonuclear bomb)は核融合を利用する
のだから、Puがなんで含まれているの??とお考えの方も
いらっしゃるかも。
現実にはまだ核融合だけによる核兵器は実現しておらず、
今あるものは
fission –> fusion –> fission というメカニズムで爆発します。
つまり、
まずfission(核分裂)→ fusion (核分裂のエネルギーで、
核融合を起こす)→ fission(その核融合のエネルギーで、
さらに巨大な核分裂を起こす)
というわけですね。

では、次回はAtlantic Councilの卓上シミュレーション
紹介に戻ります。

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