問題が変化しているのに、既存のソリューションに固執してしまっていては~
ScienceウェブサイトにあるBeyond nuclear deterrenceという論考の紹介
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adf2194
英語の論考を読める方は、下の私による日本語化要約よりも、ぜひ英語原文をお読みになってください。原文の日付は、2022年10月13日です。
著者のStephen Herzogさんは、スイスのETH Zurichという研究機関のCenter for Security Study (安全保障研究センター) でnuclear arms control (核兵器の管理) を専門とする上級研究員でいらっしゃいます。
問題やその状況などが変化・変質しているのに、昔に流行ったソリューションに固執してしまう ・・・ 困った性質ですが、現実にはよくありますよね。
一例として、20世紀後半には「内需主導、”モノ”中心」で急成長できた経済があったのだけど、今では世界の経済環境が変わり、文化で国外のお客様を引き付けアレコレ金銭を使っていただくなど、新しいやり方が必要になってますよね。でも、旧時代のやり方しか知らない政治家が多いと、その経済は崩壊していきます。
世界の核兵器をめぐる環境を見ても、以前に「やかんをのせたら~~」でも指摘したように、
核の多極化が進んでしまっている
ミサイル迎撃システムや軍事ドローン、サイバー戦争など、新たな技術が広がっている
という2点から、冷戦時代(1991年まで)とは大きく変質しつつあります。
ところが。
「核問題 ⇒ 核抑止を!」という条件反射的な主張が多くみられる現状であることは、皆様もご存じのとおりです。
私たちは、核からの自由を得るため、核抑止に代わる新たなソリューションを研究開発するべきでしょう。
それを、下の論考でHerzogさんも訴えてらっしゃいます。
できるだけ上のリンク先で英語の原文を読んでいただきたいので、私の日本語化要約は、ごく短い抜粋にします。
< >内は、私からの補足説明です。
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・・・ 今回のウクライナでの戦争でプーティンは核兵器を使うぞとの脅しをたびたびおこなっているが、これは核の脅威が冷戦後の今も存続していることを証明する、間違うことなき証左なのだ。世界的な核軍縮を実現するための新たな科学研究の流れを直ちに始めることが必要だ。
・・・・・
・・・ 核のリスクの軽減のための研究予算は急速にカットされており、関心を持つ研究者がいても、実際にそうした研究に従事できる機会は少ない。
社会科学の研究の大半では、核兵器をなくすことではなく、核兵器のある世界で生きていくことに焦点を合わせてしまっている。・・・
しかし学術界の多くの人たちは、核抑止のことを永遠に変わらぬ現実であるかのごとく捉えてしまっている。・・・
・・・・・
今こそ、核抑止を超えた未来の世界を作り上げるための科学研究に出資し、発展させていく時代なのだ。
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「核問題 ⇒ 核抑止を!」という条件反射は、間違いなく冷戦時代の約46年間に形成され広まったものですよね。冷戦時代からは「核の状況」が変わっている以上、新たなソリューションを探求するのは当然の課題です。
この当然なことを忘れて、核抑止や核共有の議論をしてしまうっていうのは ・・・

