PalisadesのSMRに巨額の血税

PalisadesのSMRに巨額の血税

Beyond Nuclearのウェブサイトより
Press Statement re: $400 Million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades – Beyond Nuclear

いったん死んだ(廃炉が決まった)原発を再稼働させるために、
公的な巨額補助金が出る ・・・ 実にばかげた話ですが、
アメリカの五大湖の畔で実際に起きている問題です。
日本でも似たような愚行が起こりそうな~~
ま、とにかくBeyond Nuclearの記事を見てみましょう。

では、Beyond Nuclear Bulletinに関しては私が日本語化する
承諾を得ておりますので、全体を日本語化しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

大喰らい・・・

**************************************
Press statement   re: $400 million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades
(プレス リリース  パリサデス原発敷地でのSMRのため、
DOEが4億ドルの補助金)

BEYOND NUCLEARからのニュース

緊急リリース

お問い合わせ担当者: Kevin Kamps(Beyond Nuclearの
放射性廃棄物スペシャリスト)

Beyond NuclearKevin Kampsによるプレス リリース
話題: アメリカのエネルギー省、Holtec Internationa社、
ミシガン州のGretchen Whitmer知事からの発表によると、
ミシガン州南西部のVan Buren郡はCovert タウンシップに
あるパリサデス原発敷地での小型モジュール式原子炉
(Small Modular Reactor、SMR)の配備に対し、
連邦政府からの補助金4億ドルが支給される、とのこと
ミシガン州Covert タウンシップならびにワシントンDC発、
2025年12月3日

Holtec社の言うところの「Small Modular Reactor」つまり
SMR-300の設計は認証も試験もされておらず、実は小型でも
ない。この「小型」原子炉は1基当たりの電力出力が300 メガ
ワット(MW-e)であるが、パリサデスの場合には 800 MW-e
の既存原子炉を再稼働する計画なので、”SMR”の出力にさらに
600 MW-e が加わるため、総計では倍近くになる。この再稼働
計画の原子炉は既に60年を経たもので、これほど老朽化した
原子炉の再稼働は前例がない。この「ゾンビー原子炉」は
1960年代半ばの設計で、建設工事の開始は1967年の事であった。
しかもこの設計は「建設や稼働を進めながら問題点などを
学んでいこう」という危険極まりないもので、建設にも欠陥が
あった。つまり、核関連の「地雷」を抱えた原発であり、
今も我々を危険にさらしているのだ。

ここではHoltec社の件を扱ってますが、似たような問題はどこででも~~
Similar issues can arise with other NPPs as well, even if Holtec is not involved

実例として、ミシガン州にあった <パリサデスの”SMR”よりも>
小型の67 MW-eの原子炉が、実際にどれだけの被害をもたらした
のかを考えてみよう。 Fermi Unit 1 という悪名高い原子炉で、
同州のMonroe郡のエリー湖 <五大湖の1つ、少しだけミシガン州
と接していて、そこにデトロイトがあります> の岸にあった。
このプルトニウム増殖炉“が1966年の10月5日に、炉心の部分的
メルトダウンを起こした。そのため、we almost lost Detroit
(もう少しでデトロイトが無人になっていた)という惨禍を
招いた。John G. Fullerが1975年にWe almost lost Detroit という
著作を著し、記念碑的な出版物となった。さらに1977年にはGil Scott-Heron がこの事故に関する歌を書き、その2年後には
スリーマイル アイランド原発2号機のメルトダウンが発生、
それに応じて結成されたMusicians United for Safe Energy
(MUSE、安全なエネルギーを求めるミュージシャンの連合) に
Gilも参加した。今までのところ、このTMI 2号機のメルト
ダウンはアメリカ市場では最悪の原発事故である。

パリサデス原発には「兄弟原発」があったのだが、Big Rock
Point原発という。ローワー半島(ミシガン湖とヒューロン湖に
突き出た半島で、ミシガン州のかなりの部分を構成します)の
北西部ミシガン湖畔にあるCharlevoixという町に存在していた。
このBig Rock Point原発は67 MW-eの実験用原子炉だったが、
なんとイオン化作用のある有害な放射性物質を300万キューリー
以上も環境へと放出したのだ。それも、1962年から1997年
までの「通常運転」の間の事であった。1970年代に現地で家庭
向け医師を営んでいたGerald Drake医師そしてミシガン大学で
訓練を受けた統計学者のMartha Drakeは、<この原発の> 風下に
ある直近の地域でのspina bifida <二分脊椎、脊髄が脊椎から
飛び出る病気> の発生率が統計的に優位に多かったことを文書に
記した。さらに、これは逸話的な根拠によるものに過ぎないが、
甲状腺疾患が広く多発していたともされている。パリサデスでも
同様で、パリサデス公園カントリー クラブという120年の歴史が
あるリゾート コミュニティに一時暮らしたことのある人々の間
では、甲状腺がんの疑いありとの診断を受けた患者が50人見つ
かっている。これは極めて稀な疾患で、チョルノービや福島第一
の事故で世に知られることとなった。そのため、甲状腺がんは
本来、パリサデスでは1件も見つかってはならないはずなのだ。

この67 MW-e原子炉が過去にミシガンに及ぼした被害の大きさを
考えるなら、300MW-eのSMR 2基ならばどれだけの惨状を招き
得るか、想像に難くない。これからパリサデスには、SMRとは
言っても67 MW-eの約4.5倍の出力がある原子炉が2基出来ると
いうのだ。

築60年になるゾンビ―原子炉を廃炉にする事に伴うリスクと、
SMR-300 2基を新たに建築する事によるリスクを考えるなら、
パリサデスの惨劇が始まる準備はできてしまっている。

ゾンビ―をまた動かすには、1兆円以上の費用がかかりまして~~
To bring this zombie back to life, we need more than JPY 1 trillion —

パリサデス原発の廃炉作業に伴うリスクを列挙するなら、
長いリストができてしまう。原子炉の圧力容器は中性子線に
よる劣化がアメリカでも、いやことによると全世界でも最悪に
進んでおり、蒸気発生装置のチューブ類はひどく劣化、原子炉の
蓋は20年も前に交換する必要があった。格納容器を絶縁する
ケイ酸カルシウムは、Elmer’s Glueという <商品名の> 粘性の
高い接着剤と混じってスラッジ <泥> に溶け出し、これが
緊急時の炉心冷却用水の流れをブロックしている。さらに
1972年から2022年まで制御棒の密封材からの漏れが発生して
いた。これは、この業界での稼働条件としては最悪のものだ。
問題のリストは、まだまだ続く。このパリサデス ゾンビ―
原子炉が炉心メルトダウンに至る経路としては多様なものが考
えられ、そうなれば環境にはイオン化を引き起こす放射性物質が
破局的なほど大量にまき散らされる。その環境の一部として
ミシガン湖の岸も含まれ、この湖は湖岸に暮らす1,600万人もの
住民の飲料水源である。さらに下流と風下には4,000万人
以上もの人たちが住んでいる。そして食物連鎖の上部
<にも放射性物質が取り込まれる。> 五大湖地域には何世代
にもわたり放射性物質の汚染が残るのだ。

ウクライナのチョルノービ原発の1986年の事故、そして1979年
にはペンシルヴァニアのスリーマイル アイランド原発2号機の
事故。これらは新設の原子炉が破局的な事故を起こした実例だ。Holtec社のSMR-300には設計と建設の両面で欠陥があり、
しかもHoltecの操作員には <原発の稼働の> 経験が欠けている。
そのため、パリサデス原発の建設・導入には大きなリスクが伴う。
それが、五大湖の沿岸で発生してしまう。五大湖は地球の地表に
存在している淡水の21%、北米の淡水の84%、そしてアメリカ
合衆国の淡水の95%を占めているのだ。

パリサデスの敷地は小型で432エーカー <約175万平方メートル、
正方形であれば1辺がおよそ1.33km程度> であり、<そこに
ゾンビ―原子炉に加えてSMR 2基という> 複数の原子炉を
配置するので、どれか1つがメルトダウンを起こせば、ドミノ
倒し式に複数の原子炉がメルトダウンする危険もある。
そうしたドミノ メルトダウンの実例として、2011年3月の日本の
福島第一原発での大事故がある。

1982 年、アメリカの原子力規制委員会 (NRC) はある調査を
実施したのだが、NRCはある報告を隠蔽しようとしていた。
だが、発覚してしまった。その報告によれば、パリサデス
原発でメルトダウンが発生すれば、急性の放射線被害による
死者が約1,000人、放射線障害の患者が7,000人、潜伏性の
がんによる死者が10,000人にのぼり、資産への損害は520億
ドルに達する、という。インフレ率だけを調整すると、この
資産損害の金額は1,680億ドル <1ドル=150円として、25兆
2,000億円> を上回る。さらに人口が増加している分、
死者数もさらに悪化するはずだ。放射性物質による害を受ける
地域に暮らす人口が増えているのだから。

この仕事の事、なんも知りまへんでえ~~

新旧の原発によるリスクの相乗効果をさらに悪化させるのが、Holtecには原発の稼働などの実績がないという事実だ。
今でも同社はSMR-300の設計承認をNRCから受けていない。
しかも1つとして原子炉を建設した実績も、稼働した実績もない。
修理や再稼働の経験もないのだ。ましてや、築60年になる
パリサデス原発のようなゾンビーをまともに操れるはずもない。Holtec社の無能と汚職とは、この数週間で全面的に露呈して
いる。その例として、ミシガン湖に猛毒のヒドラジン
<N2H4> を大量に排出してしまい、また作業員が原子炉の
穴の放射線の中に落下するという未曽有の事故も発生した。
また放射線保護地帯内部での飲用・使用も含むアルコール
飲料の飲用や薬物の悪用があったとの証拠もある。それも、
監督者による飲用・使用なのだ。これだけの問題があるにも
関わらず、NSCは就労時間制限の緩和を承認する承認ゴム印を
申請書に押したのだ。つまり、そうでなくても過剰労働気味の
従業員たちがさらに疲弊してしまおう。Holtecはゾンビー
原子炉を再稼働しようと躍起になっており、それは同社が新規
株式公開(IPO)を実施するとすでに公表しており、それに
よりSMR-300導入のために全米並びに全世界での民間投資から
100億ドルを集める予定なのだ。パリサデスは危険で眉唾物の
先例となり、それ以降も追随例が登場しかねない。

<補助金などの> 資金の話をすれば、Holtec は現在までに
パリサデス原発のためだけで35億2,000万ドルを公的な補助金で
給付されている。そのうえで、さらに120億ドルを要望している
のだ。こうした補助金は、汗水流して働くアメリカ市民たちの
懐を直撃してしまう。つまり、収税と連邦税の納税者であり、
また電気料金を払う電力使用者たちだ。パリサデス原発には、
富の再分配の在り方が表れている。アメリカの市民たちから、Holtec社やへという再配分であり、それをWhitmer知事や
ミシガン州議会、連邦議会、<当時の> バイデン大統領、
そして現在のトランプ大統領も承認してしまっているのだ。
アブラハム リンカーンは当地の理想を、「人民の、人民による、
人民のための」と表現した。パリサデスでは、実績もなく無能で
不注意、堕落しており貪欲な企業のために統治が行われている。
しかもそんな企業が、放射性物質のロシアン ルーレットを
やらかしているのだ。大規模な核実験であり、五大湖周辺の
住民たちがそのモルモットにされているのである。

*************************************

小さいけど、手がかかる ~~

300 MW以下の「小型」原子炉がメルトダウンを起こした
実例は、上の肥大化して使いにくい(スイマセン!)黒い
メニューで、付録 w-20)  をクリック!
「小さいから、大事故を起こさない」とは、限らないの
ですね。

日本でも老朽化した原発の再稼働を求める政治の動きが
進んでおりますが、その動機としては、「既にある原発で
発電すれば、電気料金を下げられそうだ」という期待が
あるようです。
しかし。報道を見る限り、「とらぬ狸」的な期待だった
ようですね。
たとえば、柏崎刈羽の再稼働による電気料金への効果については、ここをクリック

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ZNPPの750kV外部電力線喪失、軍事攻撃ではなくサボタージュによるものーグリーンピース

ZNPPの750kV外部電力線喪失、軍事攻撃ではなくサボタージュによるものだったと、グリーンピースが主張

グリーンピースのウェブサイトより
The 750 kV power line at Zaporizhzhya Nuclear Power Plant shows no signs of major damage: new satellite investigation by Greenpeace – Грінпіс Україна

2025年10月1日付の記事でして、少し紹介が遅くなってしまい
ましたが、重要な問題なので抜粋・要約・日本語化で紹介して
おきます。

ウクライナのザポリージャ原発に外部電力を供給していた
750kVの送電線が、10月1日の時点で使えなくなっていた
問題について、グリーンピース ウクライナさんからの報告です。

長いので、私が抜粋・要約、日本語化して紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

だれや、電線ちょん切ったのは!?

*************************************
The 750 kV power line at Zaporizhzhya  Nuclear Power Plant
shows no signs of major damage: new satellite investigation
by Greenpeace
(ザポリージャ原発の750kV電力線に大きな損傷の兆候なし:
グリーンピースによる衛星画像の新たな精査の結果)

Greenpeace Ukraine
2025年10月1日

ザポリージャ原発の該当地域周辺にある鉄塔や送電線ネット
ワークには、いかなる軍事攻撃の痕跡も見当たらない。
グリーンピースが新たに調査を実施したのだが、ZNPPへの
外部電力送電が途絶えたのは、ロシアによる意図的な
サボタージュ<破壊活動> によるものであると断定できる
新たな証拠が得られた。そのサボタージュの狙いとは、
同原発をウクライナの送電グリッドから切り離し、ロシア占拠
地域のグリッドと接続しなおすことであった。
<こうした「原発ドロボー リスク」については、関連した
記載をすでに2022年9月、ページ d-6) の ”5) 「原発ドロボーが
事故起こしやがった」 リスク” という段落で言及済みです。
上の黒いメニューが肥大化しすぎていて使いにくいのですが、
探してクリックしてみてくださいな>

2025年10月1日、キーフ発: McKenzie Intelligence Services社
(MIS) で軍事遠隔検知を担当していた専門家たちに、今年
9月26日に撮影した高解像度の衛星画像をグリーンピースが支給、
分析を依頼した。そのMISの専門家たちの報告書によれば、
件の750 kV送電鉄塔の地点には、砲撃や軍事攻撃は全く行われて
いない。ZNPPへの
外部電源供給が途切れたのはウクライナの
軍事攻撃によるものだとロシアは虚偽主張していたが、それが
偽りであることが明らかになった
。McKenzieの結論として、
この送電線に何らかの損傷があったとしても、それは最小限の
もので容易に修復できるはずだ。

Eyes in the sky —

「衛星画像からは、ロシアが意図的にこの外部電力送電線を
サボタージュしたことが判る。これは、ウクライナ領土のうち、
現時点でロシアが一時的に占領している地域のグリッドに
ZNPPを接続しようという狙いだった。ロシアは <ウクライナ
からの攻撃で送電システムに損傷が生じたという> 偽りを発信、
偽プロパガンダを展開したが、事実とは異なることが露呈した。
現時点でZNPPへの外部電力供給が滞っているのは、全体としては
ロシアが意図的にやらかしたことだ。2~3か月前にロシア側の
占領軍がIAEAに知らせたところによれば、外部電力供給が
失われた場合、ZNPPをロシアが占領している地域のグリッドに
接続する計画を、占領軍は有しているとのことであった。
ロシア軍は必須送電網をサボタージュし、そうした状態を人為的に
作り出したのだ
。こうしたロシアによる核の安全や安全保障に
対する無視について、IAEAのグロッシ人ぬ局長は警告を発する
べきだし、ZNPPは直ちにウクライナ配下のグリッドに再度
接続しなおすべきだ。警告を発さずロシアの暴挙をとめられ
ない場合には、この原発での核の脅威が悪化していくだけだ」
と、 グリーンピース ウクライナの核問題スペシャリスト
Shaun Burnie は述べている。

・・・(中略)・・・

2025年6月の時点で、750kV Dniprovska送電網が機能しなく
なった場合には、それをチャンスにロシアが占領中の地域の
グリッドにZNPPを繋ぎ変えるつもりでいたことは、ロシア政府
そのものも明らかにしていた。それから3か月後、ZNPPと750kV Dniprovska送電線との接続は切られた。グリーンピースが最近
実施した分析で文書化したことだが、ZNPPの冷却水池でロシアは
新たな送電線の建設などを進めており、ZNPPの原子炉のうち1基を
低出力で再稼働できるための充分な冷却水を供給できるような
工事である。

・・・(以下略)・・・

こんな状態になっては、安全も何も ・・・

***********************************
やれやれ、戦争には偽情報やプロパガンダが憑き物ですが、
よくもまあ、こんなすぐにバレた嘘を抜け抜けと ・・・
核発電関連でも偽情報は結構見かけます。まあ、東通原発での
不正報告がつい先日も報道されてましたよね。
まだお読みでない方は、ここをクリック

その程度に留まらず、新型の原子炉トンの関連では次のような
デマを私は見聞きしてきました:
・ 小型原子炉(SMR)ならメルトダウンは起こさない ⇔ 上の
黒いメニューでページ  s-0) ~ s-10) を参照
・ トリウム原子炉なら、ウラニウムを使わないんだよ~~ ⇔
ページ Th-0) ~ Th-2) を参照
・ 原発はCO2を出さないんだよ~~ ⇔ ページ 付録
w-1) w-3) w-8) w-18) を参照

騙されないためには、学び続けることも大切です。
そしてそもそも、Pu-239製造装置に「やかんをのせ」て
発電したら「平和利用」ですよ~っていうのが、大嘘ですよね。

表と裏
私の30分クロッキー、Croquis Cafeをベースに

 

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固定ページ d-16) をアップロード

新しい固定ページ
d-16) (発電原理) 60%の悪夢
をアップロードしました。

イスラエルとアメリカによる爆撃の後、イランのU濃縮施設は
確かに破壊されたのですが、既存のHEUがどこに行ったのかが
(2025年12月はじめ現在でも)不明のままです。
で、この既に存在していた60%のHEUでも、効率の悪い核兵器は
製造可能なのだ、という問題指摘です。
かの高名なEdwin Lyman博士による指摘で、今年7月、爆撃の直後に
発表されたものです。
長い論考なので、私が一部抜粋・日本語化して紹介しております。

通常は「兵器グレード」とされているのは90%以上でして、
「やかんをのせたら~~」でも基本的な線として90%と
申してきました。
しかし、濃縮施設を破壊された今、「その気になれば」
60%のU-235でも核兵器に使える、という博士のご指摘ですね。

元の英語の論考を読める方は、ぜひ

Iran can still build nuclear weapons without further enrichment. Only diplomacy will stop it


をお読みくださいな。
Bulletin of the Atomic Scientistsに掲載されたものです。

私の抜粋・日本語化を読みたい方は、上の肥大化した黒いメニューで
d-16) をクリック!

 

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いつの間にやら また壊れたんで、直さなあきまへんがな~

IAEAのウェブサイトより
Update 261 – IAEA Director General Statement on Situation in Ukraine | International Atomic Energy Agency

昨年11月の話ですが:
ザポリージャへの電力供給線、いつの間にやら また壊れたんで、
直さなあきまへんがな~

原子炉:何の損傷もないんだけど、
外部から電気が来ないので動けない~

なんや、それは~~?
まず、情報源のIAEAの “Update 261 – IAEA Director General
Statement on Situation in Ukraine”(アップデート 261 – IAEA事務
局長によるウクライナ情勢に関する声明) からの抜粋をお読み
くださいな。昨年11月のものですが。

2024年11月21日のもの
いつもどおり、<  > 内は私からの補足説明です。
*****************************
今週開かれたIAEA理事会で理事局長のRafael Mariano Grossiは、
ウクライナのザポリージャ原発(ZNPP)について、核の安全と
セキュリティとが「脅かされたままだ」と述べた。同原発に
残っている外部電力供給線は750 kVの電力線だけになっているの
だが、それと原発との接続がここ2~3日のうちに2回も
失われたのだ。

その2回のうち1回目の切断は、同原発からおよそ17㎞離れた
地点で何らかの損傷が発生したことによるもので、土曜日
<2024年11月16日> の朝から30時間ほど続いた。翌日曜の
正午ごろには修復が完了した。Grossi事務局長は、ZNPP
現地に配備されているIAEAのチームからの情報をもとに、
この報告を行った。だが、本日朝、この電力線との接続は
再び途絶えた。

こうした外部電源喪失の結果、ZNPPは唯一のバックアップ用
330 kV 電力線に依存、そこから冷却などの安全に不可欠な
諸機能用の電源を得ていた。ZNPPの外部電力喪失は10月にも
2回発生しており、ここからも同原発の外部電力供給の危うさが
判る。今回の戦争が始まる以前には、このZNPPというヨーロッパ
最大の原発には、750 kVの電力線が4系統と330 kVのものが
6系統あった。

・・・(以下略)・・・
**********************************

既に昨年11月までに、これだけ深刻な事態になっていたのですね。
特に、元々は合計10本もの電力線があったのに2本にまで
(バックアップを含む)減ってしまった点に、ご注意くださいな。
これだけ平時には用意していても、戦争となるとぶっ飛んで
しまった、そんな実例ですよね。

またなの!?
私の人体デッサン
Croquis Cafe 366をベースに

つづいて、今年の11月14日付のRBC-Ukrine ウェブサイトの
記事より、抜粋です。
Zaporizhzhia nuclear power plant at risk of another blackout, Energoatom reports | RBC-Ukraine

************************
Zaporizhzhia nuclear power plant once again faces blackout threat
(ザポリージャ原発、またも外部電力喪失の危機に)

2025年11月14日
Daryna Vialkoさん

11月14日、ザポリージャ原発(ZNPP)がDniprovska送電線
からの電力を喪失した。ステーション ブラックアウトが再度
発生してしまうリスクが再発した。Energoatom社の発表による。

750 kV のDniprovska 送電線は、一時的に <ロシア軍に> 占拠
されている同原発の主な電力源である。今のところ、同原発は
<その冷却などに> 必要とする電力を、この送電線だけから
得ている。

「原発の安全な稼働には外部電力の供給を確実に受けることが
不可欠だが、それが脅かされている。電力システムとの接続が
完全に断たれてしまえば、ZNPPとしては <今回の戦争が
始まって以来> 11回目のステーション ブラックアウトになり
かねない。そうなると、核の安全性にとっては重大なリスクだ」
と、Energoatom は警告を発した。

先日、10月23日にZNPPへの外部電力供給は <戦闘の影響で
いったん失われたのだが> 一度は回復した。この10月の間、
同原発への外部電力は失われており10回目の ブラックアウト
であった。<せっかく10回目のブラックアウトから復旧した
のに、今また11回目になってしまう恐れが、ということ>

・・・(以下略)・・・
******************************

カネクイムシだよ~~

11回目を引き起こしかねない問題が何なのかについては、
言及がありませんね。
で、2つの記事を続けて読むと、原発が戦闘に巻き込まれると、
いかに厄介な代物かが良く分かりますよね。
外部電力の供給が途絶えてしまうと、最悪は炉心の
メルトダウン ・・・
なお、停止中も原発には冷却が必要であることについては、
上の肥大化した黒いメニューでページ  付録 w-15) をお読み
くださいな。

加えて、原発が巨大な金食い虫である点にも、
ご注意ください。
停止中の原発である以上、発電は行っていません。
ところが、停止中でも冷却は必ず続けませんと。そして、
その冷却のための電気料金たるや、原発の規模などにも
よりますが、1日に数百万円に至ることも。
こうした「実に厄介な軍事的脆弱点となりえる巨大
金食い虫」をわざわざ推進するって ・・・

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イランのU濃縮、停止中 ~~ イラン外務省が発表


イランのU濃縮、停止中 ~~ イラン外務省が発表

The Times of Israelウェブサイトより
元の英語記事を読みたい方は、ここをクリック

イスラエルとアメリカによる爆撃の後、現時点でイランの
U濃縮はどうなっているのか?ずっと気になっていたのですが、
ようやくイランの政府そのものが発表をしたようです。

The Times of Israelのウェブサイトより。

私の抜粋・要約・日本語化
<  > 内は、私からの補足説明

そもそも、充分に査察させてくれれば~~

*****************************************
イランが、イスラエルとアメリカによる攻撃を受けて以来、
ウラニウム濃縮をできていないと発表

<イランの> Araghchi外相は、イランは必ず濃縮を再開すると
断じている。同時に、それは平和利用のためであると譲らない。
<6月の>12日間戦争に関する見解を報じる会見を、イランが主催。

Jon Gambrellさん
2025年11月16日

イラン、テヘラン発(AP) — イラン外相が日曜日 <16日> に
述べたところでは、イスラエルとアメリカによる攻撃を受け、
イラン国内ではウラニウム濃縮を一切行っていない。

イランを訪れていた Associated Press <AP> の記者からの
質問に答えた発言で、6月のイスラエルとアメリカによる
イランの濃縮施設に対する爆撃以後の同国の核プログラムの
状況に関し、イラン政府からの発表としては最も直接的な
回答をAbbas Araghchi 外相が行ったものだ。

「イランでは、申告していない濃縮活動は行っていない。
すべての核施設は IAEAのセイフガードとモニターを
受けている」とAraghchiは語った。「現時点では、濃縮は全く
行っていない。濃縮施設が攻撃を受けたせいだ」

・・・(中略)・・・

ただし、同外相はさらに「濃縮も含め核技術の平和利用のため、
濃縮を行うというイランの権利は否定しようがない。イランには
その権利があり、その行使を今後も続けていく。アメリカも含め
国際社会はイランのそうする権利を認め、それがイランの不可侵の
権利であること、イランはその権利を決して放棄しないことを、
理解していただきたい」とも述べている。

・・・(以下略)・・・。

**************************

内部からの密告 ・・・
イスラエルの核保有(おそらく)については、上の黒いメニューにあるページ c-3)  c-4) を参照

言わずと知れたことなのですが、
「平和利用」でのU濃縮を行う権利を認めてしまう ⇒ どこかの
国がこっそりと「過剰濃縮」をやらかしてしまう
というパターンの現実化はいずれ・どこかで起きてしまうでしょう。
あるいは、秘密裏にテロ組織が濃縮を行ってしまう危険性も。

本気で「平和利用」にしたいのなら、たとえばU濃縮を世界的に
IAEAの独占事業として、ほかには誰もやれないように法的に
徹底してしまうとか。でも、そんなこと、現実に実施できるので
しょうか?できないのなら、核兵器の廃絶とは現実上、核発電の
廃絶を伴うものになります。

そもそも、イランによるU濃縮ばかりが問題にされていますが、
攻撃を仕掛けたアメリカとイスラエルとは、とっくに核兵器を
保有しているわけでして ~~~

一方、イラン側も相変わらず、「60%濃縮Uなんて平和利用の
用途がないものが、なぜイラン国内で見つかったのか??」
という肝心の問題については、説明をしていないですね。

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ロシアと中国、ミサイル防衛と核の問題で「突っ込んだ」話し合い

Reutersのウェブサイトより
Russia says it held ‘in-depth’ talks with China on missile defence and nuclear issues

ロシアと中国、ミサイル防衛と核の問題で「突っ込んだ」
話し合い

いったい何の密談??

結局、世界は冷戦時代のような構造に戻りつつあるの
でしょうか?
Reutersによる報道を、私の抜粋・要約・日本語化で紹
介します。
<  > 内は、私からの補足説明。

****************************
Russia says it held “in-depth” talks with China on missile
defence and nuclear issues
(ロシアと中国、ミサイル防衛と核の問題で「突っ込んだ」
話し合い)

Reuters
2025年11月21日 JST

モスクワ発、Reuters
ロシアと中国は今週 <16日から22日の週の事> モスクワで
会談、ミサイル防衛と戦略的な安定性について討議し、
こうした分野での協力を強化することで合意した。木曜日
<20日> にロシア外務省が発表した。

会談内容の詳細については、この発表は触れていない。
この会談の背後には、アメリカのドナルド トランプ
大統領の「ゴールデン ドーム」というミサイル防衛網の
構築計画と、この30年以上実施されていない核兵器実験を
再開しようという狙いとがある。

「突っ込んだ討論 ・・・ を行い、世界と地域の両面で戦略上の
リスクを発生させている不安定性要因を協力して分析、また
それらを最小化するための方法についても意見を交換した」
と、ロシア外務省は発表内容で述べている。

・・・(中略)・・・

ロシア並びに中国との「非核化」を求めているとトランプは
述べているのだが、中国政府は核武装に関する対話に参加する
ことを繰り返し拒絶している。

中国は核兵力の急速な増強を進めているのだが、・・・(中略)
・・・ ロシアともアメリカとも交渉することには、ほとんど
関心を示していない。

ロシアとアメリカの間にはそれぞれの戦略核兵器の保有数を
制限する条約があったのだが、その残っている最後の条約も
2026年2月に失効してしまう。この条約の有効期限を1年間
延長し、その間に新たな制限条約のための交渉をしようと
ロシア政府は言っているのだが、トランプはまだ正式な返答を
していない。そしてこうした交渉は、まだ始まっていない。
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これでも、なお立ち上がろう~

最悪 ・・・
こういう世界規模の動きを目にすると、一般市民は無力感に
さいなまれる ものですよね。
でも、無力感のうちにほっておけば、「核のほうから、我々に
向かって飛んでくる」(核攻撃を受ける)という事態もいつの日か、
あり得るのです。
それを防ぐため、核の廃絶を訴え続けていきたいのですね。

もちろん、核兵器の制限や廃絶をはっきりと求めている候補者に
投票することも、大切ですね。

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新しい固定ページ 「yards-5) 日本の市民の血税で、アメリカに原発」をアップロード

新たな固定ページ「yards-5) (カネ) 日本の市民の血税で、
アメリカに原発」をアップロードしました。

Beyond Nuclear Bulletinにある記事を日本語化して紹介し、
私からの補足説明もかなり加えております。

内容は
トランプ・高市会談で日本がアメリカにかなりの投資を行うとの
約束がなされたのは、広く日本語メディアでも報道されて
おりますよね。
でも、日本語ではあまり聞こえてこない事実が:
日本からの投資の一部はアメリカのエネルギー産業に充てられ、
それにはAP1000とSMRへの投資も含まれるそうです。

こういうやり方での「原発への資金提供」もあるのだなあと、
悪い意味で感心しました。

それと、日本の反原発団体などからも、本件の情報が聞こえて
きませんよね?どこか、本件を情報発信している団体を、
日本でご存じでしたら、DMで私にお知らせくださいませ。

そんな団体が見当たらない以上、「やかんをのせたら~~」が
取り上げるしかないのですよ。

上の肥大化しすぎている黒いメニュー(ゴメンナサイ!)で、
ページ yards-5) をクリック!

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固定ページ d-15) をアップロード

新しい固定ページ d-15) をアップロードしました。
比較的短いページなので、ぜひ上の肥大化して使いにくい
(ゴメンナサイ)黒いメニューで、d-15) をクリック!

原発そのものを防衛できたとしても、それに外部電力を供給して
いる電力線を軍事/テロ攻撃で破壊されてしまったら、原発の
冷却ができなくなってしまう → メルトダウンの危険性
という深刻な問題を短く取り上げております。

最近ロシア軍がウクライナのリウネ原発とフメルニツキ原発に
外部電力を供給していた変電所を標的にしましたが、その意図が
見えてきますよね。

 

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原発そのものを攻撃しなくても、その変電所なら~~

原発そのものを攻撃しなくても、その変電所なら~~

ウクライナのフメルニツキ原発とリウネ原発とに外部電力を
供給している変電施設を、ロシア軍が攻撃の標的にした件です。
すでに先週、下でThe Kyiv Independent 紙による報道を抜粋で
紹介しました。あまり本件に関する報道が聞こえてこないので、
1つの情報源だけでは危ういと考え、他の報道も探してみたら、
ありました!
Nuclear Engineeringのウェブサイトのもので、11月11日付です。

元の英語記事を、読める方はぜひ:
Ukrainian substations hit in latest drone strike – Nuclear Engineering International

いつもどおり、私の抜粋・要約・日本語化
<  > 内は、私からの補足説明です。
**************************************

再掲 簡略化した地図ですよ

Ukrainian substations hit in latest drone strike
(先日のドローン攻撃で、ウクライナの変電所が被弾)

ウクライナのエネルギーシステムに <先日の> ドローンと
ミサイルによる新たな攻撃があり、A火力発電所の大半を破壊し、
あるいは損害をもたらすとともに、クメルニツキ原発とリウネ
原発 に給電する変圧所をも攻撃した。

・・・(注略)・・・

ロシアのメディアの論調を見ると、ウクライナの全原発を
稼働不能にしてザポリージャ原発と同じ状態に陥れては、
といった議論が見られる。「モスクワを”ブラックアウトに
陥れる”というゼレンスキーの脅迫に応じ、ロシア軍は
ウクライナの全火力発電所を”稼働不能”にした。だが、
今も発電中の原発はどうすべきか?」と、<ロシアで2000年に
開発されたニュースの集計ソフトウェアである> Dzenは
問うている。

・・・ 軍事の専門家として名高いValery Shiryaevは
<ロシアのタブロイド紙> Novaya Gazetaの代理ディレクター
でもあるが、その彼はこう説明している:「ロシア軍にとっても、
原発への攻撃はレッドラインであり、原発を爆撃するわけには
いかない。だが原発用の変電所となると、話は別だ」

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再掲 核からつぶしていけ~~
核がむしろ攻撃を招きかねない実例

「原発に給電している変圧所が破壊された ⇒ 原発にメルト
ダウンの危険性が発生、稼働不能に」(緊急用ディーゼル発電
装置は、あまり長期間は使えません)という現実の問題を、
読者が理解しているものと前提した記事ですね。

その前提をまだ学んでいない、たとえば「え?原発って、
稼働していなくても電気を使って冷却しなきゃ、いけないの?」
とか仰る方々は、上の肥大化した黒いメニューの下のほうに
あるページ 付録 w-15) をお読みくださいませ。

で、「そんなことくらい、特訓に学んでいるよ!」と仰る方々
向けに述べておくと、
原発そのものが攻撃されなくても、そこに給電している送電
システムを破壊すればメルトダウンのリスクが存在している
ってことですね。
原発そのものの防御をいくら固めても、それへの送電システムを
破壊してしまえば、その原発のホスト国はメルトダウン リスクに
襲われる、ってことです。
これは私個人の「奇抜な杞憂」などではなく、ロシア軍がこの
リスクを認めて行動してるわけですね。

こうなると、「原発防衛」を徹底したければ、結局はその原発に
給電しているグリッド全体も防御するしかありません。でも、
グリッドって大規模・広範囲のものなので、どうやって??
それに、それだけの防御を電力系統だけに配備すると、その他の
防御が手薄になるのでは??

ですから現実には、原発とは「国防の穴」でしかないのですね。
真の「愛国者」であれば、原発には反対するのが当然です。

ああ、ひどいリスク~
私の5分クロッキー

 

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韓国が原潜へ ⇒ 日本で議論白熱 ・・・ これって、どういうこと?

韓国が原潜へ ⇒ 日本で議論白熱
これって、どういうこと?

シンガポールの英語紙The Straits Times(1845年創設)のウェブ
サイトより
元の英語記事は、ここをクリック

現在、韓国の原潜保有に向けた動きに応じた議論が、日本で
進行中ですよね。
単純に見ると、直接的な因果関係が分かりにくいかも。

この関係を分かりやすく説明してくれているニュース解説を、
The Straits Timesに見つけました。
長いので全部の紹介はできませんが、一部抜粋・要約・
日本語化して紹介しますね。
読める方は、上のリンクから元記事をお読みくださいな。
<  > 内は、私からの補足説明です。

深海の闇の中で、にらみ合い ・・・

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ニュース分析
アメリカが、韓国の原潜保有を承認。日本と東アジア地域には、
どのような影響が?

Wendy Teoさん(The Straits Timesの韓国特派員、ソウル駐在。
韓半島の南北問題を担当)
Walter Simさん(The Straits Timesの日本特派員、容共駐在。
政治、経済、社会文化問題を担当)

公表: 2025年11月9日
アップデート: 2025年11月10日

サマリー
トランプは、韓国が原潜を製造することを承認した。
それを受け、東アジア地域での安全保障に関する憂慮が
高まる中、原潜などに関する日本での議論が高まっている。

専門家たちは、ロシア、中国、北朝鮮からの反発を警戒、
この地域での軍拡競争と不安定性の高まりとを恐れている。

韓国にはこうした原潜を10年未満で建造できる能力があるの
だが、その製造場所についてはアメリカとの交渉が続いている。

アメリカのドナルド トランプ大統領が、韓国が自国製の原子力
潜水艦を建造することを承認したのだが、この決定のため
日本ではある議論に再び火が付いた。日本も自力での各防衛力を
強化すべきか否かという議論だ。専門家たちは、東アジアでの
緊張の激化と軍拡競争が悪化してしまう危険性について、
懸念を表明している。

専門家たちはさらに、ロシアや中国、北朝鮮からの反発をも
予想している。これら三国はいずれも、アメリカの同盟国が
東アジアにおいて自分たちよりも進んだ潜水兵器を保有する
ことを好んでいない。

「見えない深淵」での軍拡競争

——-(中略)——-
今回の決定を受け、日本も韓国に続き原潜を求めるべきか否か
という議論が日本では喧しい。特にその発端として、高市早苗
新総理大臣が10月21日に発表した新たな国防計画があった。
その計画は、「最先端の推進能力を有する次世代型潜水艦」の
入手を進めているのだ。

高市氏の施政方針演説は防衛省の専門家パネルによる9月19日付
の推奨事項とぴったりと合致していた。この推奨事項は、上述の
ような潜水艦を日本が手に入れることを勧めている。こうした
推奨を日本政府の正式の諮問機関が公にしたのはこれが初めての
ことで、日本国の国防政策が地滑り的に変化した可能性が窺える。

——–(中略)———
中国の原潜は、すでに東シナ海と南シナ海そして太平洋西部で
稼働中だと言われており、またロシアの原潜は北海道の北、
オホーツク海で稼働している。
<アメリカの公共政策の研究機関である> ブルッキング研究所(Brookings Institution)のアジア政策研究センター(Centre
for Asia Policy Studies)でSK-韓国財団の長、ならびにシニア
フェローを努める Andrew Yeo博士は、韓国が原潜を
保有すれば、北朝鮮も中国もロシアも快く受け取っては
くれないと警告を発している —(中略)—-

韓半島の安定化を進めるのではなく、「不安定化のリスクがあり、
軍拡競争のらせん状の激化が起こる」危険性があると、
Yeo博士はThe Straits Timesに語った。そのため日本政府に
とっての最大の懸念とは、東アジアでの核兵器の拡散という
シナリオとみられると、同博士は述べた。

Yeo博士はさらに、「韓国は核兵器こそ保有しようとはして
いないが、ウラニウム濃縮能力を高め原潜を手に入れることで、
核関連の能力を拡大することを容認しやすい環境が出来うる。
それには、核兵器も含まれる恐れがある」とも語っている。

韓国の国防大臣Ahn Gyu-back によれば、同国の技術力であれば
原潜を10年以内に建造できるそうだ。

潜水艦を標的に ・・・ ジョンじょろり~~ン

 

—–(中略)—–

原潜入手ゲームで韓国に続くべきか否か日本は揉めているのだが、
東京大学の公共政策大学院のHeng Yee Kuang 教授は、原潜獲得に
よって東アジア地域でのパワーバランスが改善する結果になると
見ている。

「そうなれば、アメリカとその同盟諸国とが東アジアでの海面下
でのパワーバランスにおいて優位に立てよう」と、同教授は
分析している。

*******************************************

確かに、厳密にいえば軍用の原子力潜水艦といっても、あくまで
推進力用の核エネルギーであって、核兵器を搭載するとは
限りません。しかしPWRとはそもそもこうした推進力のために
軍で使用されていたものでして、「発電」用とはいえど
「軍事利用」だったわけです。軍事と「原子力」との不可分性が
明らかな実例の1つですよね。

当然の結果として、「推進力としての核エネルギー」を利用する
「乗り物」の導入からも、これだけの騒ぎが発生します。

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