アメリカでシュリンプからCs
~ 珍しく食品汚染関連の話題
長文ご容赦 ~
Fukushima Fallout Awareness Network
(FFAN) というアメリカの健康推進
団体のプレス リリースより:
HEALTH ADVOCACY GROUP HAILS ONGOING RECALL OF RADIOACTIVE SHRIMP, BUT SAYS IT RAISES QUESTIONS ABOUT THE CONTAMINATION’S SOURCE AND LAX US STANDARDS – FoodIndustryNetwork
その他でお読みいただけます。
食品汚染を扱っていないワケ
「やかんをのせたら~~」では、食品の
放射性物質による汚染に関しては、殆ど
取り上げておりません。私(ひで)の
専門でないためです。
上の黒いメニューが膨張しすぎて使い
にくくなっており、実に申し訳ないの
ですが、項目は基本的にアルファベット
順です。
そこでページ e-1) または add-4) を
見つけてクリックすると、冒頭に
グチャグチャの図が登場
します。(グチャグチャなのは、
要するに関与する問題系が多すぎて、
私がきれいにはまとめられなかった
のです)
そのグチャグチャの図でお分かりの
通り、核問題には多数の問題系が
絡んでいるので、一人でそのすべてを
カバーすることは、できません。関与
したい人はそれぞれ、自分のフォー
カスするエリアを選んで決めません
と。私の場合、核抑止やproliferation
という中核的・本質的な分野を選んだ
わけですね。
・・・そんなことを申し上げると、
「私の赤ちゃんに何を食べさせたら
安全か、それを心配しているのに、
無視するの!?」
なんて訳の分からぬ反感を買ったこと
がありますが~~
食品などの放射性物質汚染を専門に
してらっしゃる方々は、核抑止や
proliferation専門の人間よりも多数
いらっしゃるようなので、そうした方々
を探して相談なされば、それでよい
ことです。
では、今回のプレス リリースを
取り上げる理由は?
・ 発表元のFukushima Fallout Aware-
ness Network (FFAN) さんが、ご自分たちを
health advocate groupと定位してらっしゃる
のが、明確な自己定位の例として私は気に
入ったこと
・ たとえALPSがCs-137/134やI-131を
実際にはきれいに吸着していたとしても、
「吸い残し」があるんじゃ?という疑惑は
招いてしまう、という問題が現実には
発生する
という2点に私の関心が引かれた
ためです。
ではまず、事実を抑えておきましょう。
アメリカの店舗で、シュリンプ(小エビ)
に何があったのか?
簡単に言えば、小売用のシュリンプの
一部にCs-137が検出され、Walmartなど
が回収を実施した、ということです。
なお、Cs-137とはセシウムの放射性
同位体の1つですが、Cs-137, Cs-134,
I-131は放射性物質が存在していないか
を調査する際の、まず対象にする同位体
の代表格3つです。
では、このリリースのタイトルや
リードから:
以下で、< >内は私からの
補足説明です。
*********************************
<リリースのタイトル>
健康推進団体が、現在実施中の放射性
シュリンプの回収を称賛。ただし、
汚染源とアメリカの食品基準の甘さに
懸念
<リード>
ワシントンDC発、2025年8月22日 ―
健康推進団体Fukushima Fallout Awareness
Network<福島からの放射性物質を認識
するネットワーク>は、今週<アメリカ
の食品管理行政局である>FDAが今週
発した警告を称賛している。これは
インドネシアから輸入したシュリンプに
放射性同位体Cs-137が検知されたことを
受けての警告で、これに応じ店頭から
このシュリンプが回収された。だが、
この警告や回収そのものは大いに結構
なのだが、この放射性物質の汚染源が
どこなのかという問題が浮かび上がると
ともに、健康を守るためのアメリカの
食品安全基準が甘すぎるのでは、
さらに消費者向けラベル表示が必要なの
では、といった懸念が高まっている。
<本文の一部>
FDAが今週発した警告によれば、
アメリカの税関・国境取締局<Customs and
Border Protection>がインドネシアのBMS
Food社からのGreat Value-brandという
冷凍シュリンプを検査したところ、少なく
ても1つのサンプルでCs-137が検出
された、とのことだ。このブランドを
扱っていたWalMartはこのブランドのシュ
リンプを回収した ・・・ 木曜日にFDA
は再度警告を出し、それに応じ他の取扱
業者も回収を実施した ・・・
・・・ このシュリンプの含有Cs量は
約 68 bq/kgで、日本の食品規制レベルを
超えている。アメリカでは1,200 bq/kg
なのだが、それでもFDAは警告を
発した。・・・現行のアメリカの基準は、
本気で健康を守れるものなのか否か 、
・・・
FFANの担当者Robertsonは、こう述べ
ている:「・・・2023年8月、太平洋
へのトリティウム水の放出が始まった。
・・・日本の北部ではシュリンプの漁
獲が行われ、それをインドネシアに
送り、そこからアメリカ市場に来て
いることも分かっている ・・・」
****************************
以下の3点に、ご着目頂きたく願います:
・ FFANがhealth advocate group
と定位してらっしゃること
現在の日本で「福島放射性物質・・・」
といった名称を使うと、「反原発団体ね」
といった反応を招きやすいものです。
しかしこのリリースでFFANさんは、
health advocate groupと定位して
らっしゃいますよね。自分たちが
どのエリアで活動するのか、それを
明確に定義してらっしゃるので、大変
良いことだと私は考えます。
・・・ そんなことを言うと、「いや、
専門化しすぎて、視野狭窄や孤立を
招くだろう」といった反論がすぐに
返ってくるのですが:
自分がどのエリアで活動するのかを
明確に定位した団体や個人が、
必要に応じて協力し合ったほうが、
1つの団体で何もかもカヴァーしようと
無理をするよりも、遥かに現実的・
効率的でしょう。
私自身、日本の反原発団体いくつか
から依頼を受けて協力してきましたが、
どうも「自分たちはどのエリアで」
という定位が不明な団体が多かった
です。
・ たとえALPSがCs-137/134やI-131を
実際にはきれいに吸着していたとしても、
「吸い残し」があるんじゃ?という
疑惑は招いてしまう
正直、私自身はALPSがトリティウム以外
の放射性物質をよく吸着していると見て
おります。だからこそ、中国の分析チーム
などが福島第一海域の海水に、そうした
放射性物質を検出しなかったのでしょう。
ただし。
たとえ検出されていなくても、トリティ
ウム水の太平洋への放出を続けている限り
は、世界のどこかで「実はこっそり
Cs-137とか放出してるんじゃ??」と
いった疑惑の眼は発生してしまう
ものです。
それを解消したければ、民間団体による
測定値も含め、できるだけ多様な測定値
を正直に、見つけやすい場所で公表し
続けませんと。
「IAEAも、基準値以下と認めてくれて
います」だけじゃなくて、民間の反原発
団体の一部なども測定を続けているの
ですから、可能な限りそうした測定値も
公表してくだされば。
・ 元々日本産であっても、最終輸出元が
インドネシアであれば、インドネシア産
とされる
こうした複雑な事情が絡むので、食品の
放射性物質汚染への対応では、「○○県
産とXX県産を避けましょう」といった
単純で分かりやすい基準では、実は
対応できていないのですね。
つまり、専門的な知識や調査が必要、
ってことです。FFANさんは、そうした
専門性を持った活動をしてらっしゃる
ようです。
ご関心がおありの方々は、次へどうぞ:
Fukushima Fallout Awareness Network | NISLAPP
☆ なお、上述の「私自身はALPSが
トリティウム以外の放射性物質を
よく吸着していると見ております」
といった記載を受けての、
「おまえは、放出に賛成なの
か??」という誤解について;
いえ、私自身は次の主な理由から、今回の
放出には反対してきました。「やかんを
のせたら~~」は他の諸問題で多忙な
ため、これについてはあまり述べて
きませんでしたが:
・ まず、間違いなく、トリティウムは
北太平洋に放出される
・ CsやI-131などなどをALPSがきれい
に吸着できている場合、それは取りも
直さず、ALPS内部には放射性物質が
大量に保管されてるってことですよね。
それ、どこに持って行って・どう処理
するの??
・ すると、ALPSの建物は原子炉ほど
には頑丈でないようなので、テロ攻撃が
あったら??
ALPSが巨大なダーティ ボムになって
しまうのでは??
こうした放出の問題では、「水」の方
だけを見ていたのでは、片翼飛行に
なってしまいます。吸着したら、吸着
装置に放射性物質がたまっていくのは、
当然のことです。







