2026年の1発目

厳密にいうと、これを書いているのは2025年12月
31日の早朝でして、まだ新年を迎えるカウントダウンが
半日ほど後にあるのですが~~
とにかく、2026年が皆様にとって祝福の1年となり、
核廃絶が大きく進む1年となりますように!

一足先に、2026年の投稿第1発目をアップロードしますね。
上の黒いメニューの終わり近くにある新たな固定ページ
付録 w-21) です。

CO2さえ出さなけりゃ、いいのか??
という内容です。

核発電推進勢力はここ2~30年ほど、「原発はCO2を出さない」
との主張をプロパガンダしていますが・・・
「やかんをのせたら~~」ではとっくに、この問題の真偽を
扱っていますが、今回は
本当にCO2を出さないと想定して、CO2さえ出さなきゃ
いいのか??
という切り口です。
温排水や熱い水蒸気の排出は、問題にならないのか??

上の黒いメニューの終わりの方、付録 w-21) をクリック!

Posted in Uncategorized | 2026年の1発目 はコメントを受け付けていません

NPT加盟国なら、自国でU濃縮する権利が保障されているって ~~???

The Foundation for Defense of Democraciesのウェブサイトより
9 Myths About Iran’s Uranium Enrichment Program

9 Myths about Iran’s Uranium Enrichment Program
(イランの核プログラムに関する、9つの神話)

私(ひで)は、なにもアメリカやイスラエルのサイドに立ちたい
わけじゃ、ありません。
ただ、誰様の主張であれ、根拠があるのか否かは問題にせざるを
得ないのですね。
その意味で ・・・

以前からイランは「NPT条約の下で、U濃縮はイランの当然の
権利だ」と主張してきたのですが、はたしてNPTにはそんな
規定があるのでしょうか??
The Foundation for Defense of Democraciesの研究フェロー、
Andrea Strickerさんによる論考を紹介しますね。

要約・抜粋・日本語化で紹介しますね
<  > 内は、私からの補足説明です
************************************************
Andrea Strickerさん(核不拡散プログラムのディレクター
代理、研究フェロー>
2025年5月21日 <6月の軍事攻撃以前のものである点には、
ご注意くださいな>

トランプ大統領とその政権は、イランがその核兵器プログ
ラムを完全かつ恒久的に廃止し、それを検証できるようにせよ
と要求してきている。それには、イランが濃縮ウラニウムを
製造する能力の廃棄も含む。その廃絶が、どのような核合意を
今後締結するにせよ、その前提となるのだ。だが、イランの
ウラニウム濃縮プログラムに関してはいくつもの誤った神話が
あり、その脅威が歪曲され、今後の存続もいびつに正当化され、
その過去や性質も誤って伝えられている。核プログラムの
廃止を実現させたいのであれば、そうした神話の誤りを
証明することが不可欠だ。

鏡に映る像は、実物そのものではない ・・・
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeをベースに


神話その1:
 イランには、ウラニウム濃縮する
法的な権利がある

事実は: 無条件でウラニウム濃縮を行う権利など、
イランにはない

核兵器製造の第一歩となるのが、核兵器に必要な爆薬の
製造だ。イランは既に60%の濃縮を達成しており、
・・・(中略)・・・ この濃縮度にまで達してしまうと、
核兵器グレードのウラニウムを製造する作業の99%は達成済み
なのだ。イラン政府はたびたび、核不拡散条約(NPT)の
締結国であるイランにはウラニウム濃縮を行う法的な権利が
あると主張してきたが、実はNPTの規定には、ウラニウム
濃縮やプルトニウム再処理を 締結国が行う権利を有すると
明言している条文など、ないのだ。・・・(中略)・・・

NPT の第4条には、「核エネルギーの研究・製造・利用を
展開する、犯すべからざる権利」を締結国が有すると明記
してある。<下記の*参照> ただし、それは「平和目的」
のものに限定される。しかもそうした研究も、同条約の
第1条と第2条とに準じて行わねばならない。この2つの
条文は、核兵器の譲渡や受領を禁じている。イランはもう
何年もこの第2条に違反しており、これは非核兵器保有
締結国が「核兵器やその他の核爆発装置を製造、あるいは
その他の手段で入手してはならない。また、核兵器や
その他の核爆発装置の製造のためのいかなる支援も求め、
ないしは受けてはならない」と定めているのだ。このため
IAEAは2002年以来現在までイランの核関連活動の監視を
続けている。2006年以降、国連の安全保障理事会はこと
あるごとにイランに対し、「ウラニウム濃縮とプルトニウム
再処理に関する一切の活動を停止するよう」要求して
きている。これには「研究開発活動も含む」

<* NPTの条文は、いずれ紹介しますね>

いい加減なマシーン ・・・


神話その2:
 イランは核兵器保有を目指しては、
いない  

事実は: 将来の核兵器製造に役立つような取り組みを、
イランは積極的に進めている

2025年2月のNew York Timesの報道によれば、アメリカと
イスラエルはイランの秘密チームの存在を発見した。この
チームは「粗末な」核兵器の製造に取り組んでいる。組み
立てるために必要となる核実験や機能保証が少なくて済む
核兵器だ。現時点でイランには、最低でも核爆弾7個を製造
できるだけの高濃縮ウラニウムがある。

さらに2024年始めにアメリカとイスラエルは、イランが
「兵器化」にかかわる二重用途の活動 <つまり、核発電と
核兵器という二重用途> に取り組んでいたことを検知した
と報じられていた。つまり、核の装置の製造であった。
<当時の> バイデン政権は、そうした取り組みをやめさせ
ようと、警告を発した。同年7月にはアメリカの国家情報
長官室 (Director of National Intelligence、ODNI)も、
それまで長年抱いていたイランは核兵器保有を目指しては
いないという見方を変更した。そして10月、イスラエルが
<イランの> タレガン2という施設を破壊した。これは、
パルチンという複合軍事施設の中にある核施設だ。<なお、
2025年10月の時点で、再建工事が行われていた模様です:
詳細は、ここをクリック> この核施設でイランは、核兵器
開発に関わる実験を進めていたようだ。

・・・(中略)・・・

神話その3: イランの核施設を攻撃すると、
放射線漏出の関わる災害を招く

事実は: イランに軍事攻撃を実施しても、死の灰を招く
ことにはならない

・・・(中略)・・・.

さらにイランの3か所にあるウラニウム濃縮施設や転換
施設に大規模なバンカーバスターの攻撃を行ったとすれば、
施設内にある濃縮ウラニウムのストックを地下に埋め、
拡散を制限する結果になる可能性もある。仮に最小限の
大気中への漏出が発生したとしても、環境や健康への被害は
局所的なものに留まろう。エスファハンのウラニウム転換
施設から酸化ウラニウムの放出があれば、もっと被害はひどい
ものとなるだろう。そうであっても、その被害範囲は限られた
もので同施設のすぐ周辺に限定されるはずだ。周辺住民の
被爆は、回避できよう。

ファイルを見ると ~~


神話その4:
 イランの核プログラムは平和利用の
ものだ

事実は: 2025年2月という遠からぬ時点でのIAEAの
報告によればイランの核プログラムが「平和目的のみ
のもの」だという「保証はできない」

・・・(中略)・・・ イランは2015年に一度は核合意を
締結、そこではNPTの規定に則り決して核兵器を
入手しないと繰り返し約束していたのだが、一方で2004年
以前の核兵器製造の計画を詳細に記した核開発関連ファイル
のアーカイブを秘匿していた。このアーカイブのファイル
から、イランは当時国際社会からの非難とアメリカによる
軍事攻撃の公算の大きさとから、2003年半ばには核兵器の
製造を中止するものの、製造できる能力は保持するという
選択をしたことが判明した。 ・・・(中略)・・・

神話その5: イランは自国の原発の燃料とする
ために、ウラニウムを濃縮する必要がある

事実は: イランには稼働中の原発は1か所だけだが、
その燃料はロシアが供給している

確かにイランはウラニウム濃縮に何千億ドルもの資金を投じ、
国内の3か所の核施設で何千キログラムものウラニウムを
濃縮、それを「産業用」の濃縮プログラムだと主張している。
つまり、発電用原子炉の燃料だというのだ。ところが、
ブシェールにある同国唯一の稼働中原発の核燃料を自給
できずにいる。そのうえ、イラン政府はさらに原発を増設
する計画でいるのだが、それもロシアが建設を担当する。
ロシアは通常、<他国で> 原発を建設した場合、その
核燃料も供給している。2015年の核合意では、イランは
テヘラン研究原子炉という小型原子炉のための20%濃縮
ウラニウムもロシアから輸入する計画でいた。この小型
原子炉は、医療用の同位体を製造するためのものだ。
イランはいずれ、また同様の輸入を考える可能性もある。
つまりイランの濃縮プログラムは昔から常に、核兵器用の
濃縮ウラニウムを製造することに向けられたもので
あったのだ。

あそこで売ってるけど、自分で ・・・


神話その6:
 イランは国外からは濃縮ウラニウム
燃料を入手できず、国内で濃縮を行う能力を
保持する必要がある

事実は: 国際市場で多くの諸国が濃縮ウラニウム燃料を
商業的に販売している

現時点でウラニウム燃料を供給販売している諸国としては、
フランス、中国、ロシアがあり、さらにURENCOという
コンソーシアムもある。これは、英国・ドイツ・オランダの
多国籍コンソーシアムだ。アメリカも近い将来、商業規模での
濃縮ウラニウム燃料の製造を開始する。またカザフスタンに
あるIAEAの核燃料バンクは、原子炉用低濃縮ウラニウムの
供給が厳しくなった場合に備え、最後の供給源となっている。
そのうえ、世界では23の諸国が平和目的の核エネルギーの
プログラムを展開しており、そのために必要な核燃料を輸入
している。これら諸国は、ウラニウム濃縮とプルトニウム
再処理という経費が巨額で核兵器の拡散にもつながりかねない
プロセスを破棄したのである。

神話その7: 低濃縮ウラニウムであれば、核兵器
拡散リスクなしに、イランは製造できる

事実は: イランが国内で濃縮能力を有していれば、たとえ
低濃縮であっても、核兵器グレードのウラニウムを製造する
能力とインフラストラクチャーとをイランが有している
ことになる

例として、イラン政府が何かの核合意を締結し、製造する濃縮
ウラニウムは3.67%まで、つまり原子炉用核燃料のレベル
までにしたとしても、3.7%までの濃縮が出来れば、核兵器
グレードにまで濃縮するための作業のうちおよそ70%は完了
したことになるのだ。<下記の * 参照>  科学国際安全保障
研究所 <Institute for Science and International Security、ISIS、
アメリカの非営利・非政府研究機関> によれば、イランの
掌中に低濃縮ウラニウムのストックと最新式の高速遠心
分離機 <ウラニウム濃縮に使います> 13,000台以上とを
残す以上、イランのいわゆる「breakout time」つまり核兵器
グレードのウラニウムを製造するための所要期間は、1か月
未満となる。兵器グレードの核燃料をイランが製造できない
ようにできる確実な方法とは、ウラニウム濃縮ならびに
プルトニウム再処理能力のすべてを、完全かつ恒久的に
破棄し検証することだけなのだ。

<* U濃縮は「線形的に」つまり正比例的に濃度が高まる
わけではなく、最初の0.7% から1%、2%、3%と高めていく
「最初のプロセス」が大変なのです。いったん4%まで
高めると、そこからさらに濃縮していくのはかなり楽に
なります。特に20%前後まで達すると、核兵器グレード
までの道のりは遠くありません>

俺たちはやってない、あいつはやってる


神話その8:
 ウラニウム濃縮とプルトニウム
再処理なんて、世界で広く行われている

事実は: ウラニウム濃縮とプルトニウム再処理とは、
少数の国しか行っていない

アメリカとその同盟諸国は方針として、ウラニウム濃縮と
プルトニウム再処理の能力とを厳密に管理し、その普及
防止に努めてきている。NPTへの参加・不参加を問わず
核兵器を保有している9か国を除けば、ウラニウム濃縮を
行っているのはアルゼンチン、ブラジル、ドイツ、日本、
オランダだけである。ただし日本だけは、ウラニウム濃縮
とプルトニウム再処理の両方を行っている。<なぜ日本
だけが?これ、結構な謎なんですよ> イランとは異なり、
こうしたNPT加盟の核兵器非保有諸国はいずれも、IAEAの
セイフガードに違反していないか、核兵器製造の活動を
秘密裏に行っていないか、というIAEAの査察を今の
ところ受けていない。

核は闇の中で美しいのだ


神話その9:
 イランのウラニウム濃縮プログ
ラムは、自国で独自に始めたものだ

事実は: イランの <核開発用> 機材は非合法に入手し、
施設も秘密裏に建設したもので、そのウラニウム濃縮は
合法的な <IAEAの> セイフガード規定 <核の拡散を
防止するための規定> に違反するものだ

秘密裏の核兵器開発プログラムを進めていた他の諸国、
たとえばリビアや北朝鮮もそうであったが、イランも最初に
入手したウラニウム濃縮用のガス遠心分離機技術は、
パキスタンに本拠を置くA.Q. Khanのネットワークの闇市場
<下の*参照> ならびにドイツの企業の汚職エグゼクティブ
たちから手に入れたものであった。そのようにして、NPTに
直接的に違反してイランは秘密のうちに <核物質製造の>
能力を身に着けたのであった。

<* Khanの闇の核ネットワークについては、上の黒い
メニューにある次の各ページで既に言及しております:
b-11) の中ほどの「カーンの参入」という段落、
f-3) の「・・・「カーンの闇のネットワーク」です」という段落
f-8) の「闇に潜む核」という段落

***********************************

繰り返しますが、私は何もアメリカのサイドに立ってイランを
非難したいわけじゃ、ありません。
そうじゃなくて、このイランの実例は、今後の他国による
「秘密の核兵器開発」を防ぐための知識・洞察として役立つと
考えるのですね。

Mirror, Mirror, on the wall —(物事には表と裏が)
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeをベースに

 

Posted in Uncategorized | NPT加盟国なら、自国でU濃縮する権利が保障されているって ~~??? はコメントを受け付けていません

アメリカとイラン、核交渉再開のための条件を巡り国連で衝突

Israel National Newsのウェブサイトより
英語の元記事は、ここをクリック

US and Iran clash at UN over conditions for reviving
nuclear talks

(アメリカとイラン、核交渉再開のための条件を巡り国連で衝突)

ああ、やっぱり~~という感じの記事内容です。核交渉を本気で
するのなら、
相手の核施設に軍事攻撃をするなんて ・・・


これじゃ交渉なんて、できない
私の作品”Suspicion-Mutual”

抜粋・要約しての日本語化です。
<  > 内は、私からの補足説明
*****************************************

国連という場でアメリカとイランが、核交渉をめぐり熾烈な言葉を
応酬した。アメリカ政府が <イランの> ウラニウム濃縮の
全面廃止を求めたのに対し、イラン政府はそれが「不公正な」条件
だと拒否。

2025年12月24日
Elad Benari記者

火曜日 <12月23日>、国連安全保障理事会でアメリカとイランが
衝突した。核交渉を再開するための条件に関する衝突であると、
Reutersは報じている。

アメリカ政府は直接交渉を再開する用意ができていることを再度
確約したのだが、そのためにアメリカが要求している条件を
イラン側は「不公正」だとして拒絶した。

両国は6月のイラン対イスラエルという12日間戦争以前に、5回の
交渉を実施していた。12日間戦争では、アメリカ軍はイスラエル軍に
合流してイランの核施設を攻撃した。

そうした交渉だが、ウラニウム濃縮という問題で難航した。イランが
核兵器を開発することを防ぐため、西側諸国はイランによる
ウラニウム濃縮をなしにしたいのだが、それが交渉での大きな難点に
なっている。イラン政府は、同国には領土内で濃縮を行う権利が
あると主張して譲らないのだ。

・・・(以下略)・・・
*******************************

イランが主張している「NPTの下でU濃縮を行う権利」については、
異論があります。
The Foundation for Defense of Democraciesのウェブサイトより、
下記をご覧くださいな:
ここをクリック

・・・ とはいっても英語での論考なので、次回以降、このAndrea
Strickerさんによる論考を、抜粋・要約で日本語化して
紹介しますね。

Posted in Uncategorized | アメリカとイラン、核交渉再開のための条件を巡り国連で衝突 はコメントを受け付けていません

イランの濃縮U、大半は国内に ― グロッシ

ギリシャの週刊紙Prwto Qemaのウェブサイトより
Most of Iran’s enriched uranium remains in the country, Grossi says – ProtoThema English

イランの濃縮U、大半は国内に ― グロッシ

大変気になるけれど謎のままという この問題、IAEAも
指摘しています。
さっそく、抜粋・日本語化で紹介しいますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

どこにいったの??
私の15分クロッキー、Croquis Cafeをベースに

**************************************************
Most of Iran’s enriched uranium remains in the country, Grossi says

イランの核施設に関する信頼できる情報の欠如を、IAEAが指摘

12月22日

<2025年6月に> かっく施設への軍事作戦が実施されたが、
それにも関わらずイランの高濃縮ウラニウムのほとんどは
今も同国内にある。ロシアのRIA Novosti <というロシア国営の
通信社> とのインタビューで、IAEAのラファエル グロッシ
事務局長が述べた。

グロッシが強調した点として、IAEAは信頼できる情報の不足
という深刻な問題に直面しており、核の拡散防止という観点からは
こうした問題は特に憂慮すべきだと語っていた。グロッシによれば、
たとえイランの核施設が深刻な損害を受けていたとしても、
イランの保有する高濃縮ウラニウムの大半は今もイラン国内に
あるという認識がはっきりとしている。この事実は、核関連の活動の
モニターと管理にとっては極めて重大なものとみるべきだ。
・・・(中略)・・・

上述のグロッシの発言は、<アメリカの> ペンタゴンが以前に
行った発表とは食い違う。ペンタゴンは、アメリカの軍事攻撃で
イランの核施設は完全に破壊され、核関連分野でのイランの
能力は大きく下落したと主張していた。

・・・(以下略)・・・

*************************************************

以前に紹介したEdwin Lyman博士も仰っていたように、
やはり軍事攻撃という一方的な手段では、施設を破壊しても
そこにあった核物質がどこにあるのか、といった肝心の問題が
解決しません。
外交や諜報がいかに不可欠か、ということですね。

Posted in Uncategorized | イランの濃縮U、大半は国内に ― グロッシ はコメントを受け付けていません

ZNPPを三分割?? ー アメリカの提案

Ukrinformのウェブサイトより
U.S. proposes to divide Zaporizhzhia NPP into three parts: Zelensky calls it unfair

正直、私がウクライナの大統領であっても、「公正じゃ
ない!」と叫びますよ!
どっから、3分割なんて発想が出てくるんでしょうか
ねえ?

一部を抜粋して日本語化・紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。
************************************************

U.S. proposes to divide Zaporizhzhia NPP into three parts:
Zelensky calls it unfair
(アメリカ、ザポリージャ原発の3分割を提案:
ゼレンスキーは不当と拒絶)

2025年12月18日

ヴォロディミール ゼレンスキー大統領によれば、
アメリカがある妥協案を提出した。それによると、
ザポリージャ原発を3社の間で分割する。ウクライナ、
アメリカ、ロシアだ。大統領は、この提案は不当だと
強調した。

同大統領は記者会見で上記の発言をし、それを
Ukrinformの記者が報じている。

・・・(中略)・・・

平和利用にしておいても、軍事化されてしまった実例

(↓ 要約)
資金と外部電力供給以外にも、そもそもZNPPが軍事地帯に
入っている以上、人の出入りに支障がある、インフラも
劣化している、本格的に再稼働するなら関連人員も増や
さねばならないが、彼らはどこに住めばよいのだ?と
いった問題を、同大統領が指摘。
(↑ 要約)

<ゼレンスキー> 大統領の見解では、それら以外にも
多数の問題があり、IAEAとの調整が必要だ。さらに、
現状ではだれがZNPPの修復を行うのかが不明確だ。
ゼレンスキーは、こう締めくくった:「ダムも必要だ。
だが、ロシアがそれも破壊してしまった。その責任を、
だれが負うのだ?このように、答えよりも問題の方が
多い」

すでに報道されているように、ZNPPはこの12月5日
から6日にかけて外部からの電力供給をすべて一時的に
喪失した。こうした事態 <ステーション ブラックアウト
と呼びます> が起きたのは、今回の戦争では11回目の
事だった。
*****************************************

それにしても、「3分割」の狙いとは??
正直、訳が分からないですね。

Posted in Uncategorized | ZNPPを三分割?? ー アメリカの提案 はコメントを受け付けていません

チョルノービ原発のNSCを攻撃ドローンが破壊した件

チョルノービ原発のNSCを攻撃ドローンが破壊した件
IAEAのUpdate 330より

Update 330 – IAEA Director General Statement on Situation in Ukraine | IAEA

今年2月にチョルノービ(チェルノブイリ)原発のNSC
(新安全防御構造物)にドローン攻撃があったことは
報じられていましたが、それからしばらく報道がなく、
「やかんをのせたら~~」では取り上げませんでした。
少し遅くなってしまいましたが、IAEAのUpdate 330が
2025年11月下旬に発表されてました。遅くなって、
申し訳ないです。

一部を抜粋して、私の日本語化で紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

再掲 核からつぶしていけ~~
核がむしろ攻撃を招きかねない実例

********************************************
(アップデート330 ー IAEA事務局長の、ウクライナ情勢に
関する声明)

2025年11月27日
オーストリア、ウィーン発

IAEAでは今週、ウクライナのチョルノービ(チェルノブイリ)
原発に配備するスタッフを増員した。2025年2月に同原発の
NSC(New Safe Confinement、新安全防御構造物)に対し
ドローン攻撃があったのだが、その損傷の様子を包括的に
行うためだ。IAEAのラファエル マリアーノ グロッシ
事務局長が、本日発表した。

・・・(中略)・・・

このNSCは2016年に完成したもので、それまでにあった
シェルター オブジェクトを覆い包む保護用構造物だ。
このシェルター オブジェクトそのものも、同原発の4号機の
残骸を覆い隠すためのものである。4号機は、1986年の
大事故で壊れた。<そのNSCにこの2月、ドローン攻撃が
あったのだが>、放射性物質の放出には至らなかったものの、
NSCの構造にかなりの損害が生じた。そのためNSCの
封じ込めるという設計上の機能にも影響が発生、予想される
寿命にも問題が生じた。IAEAの担当チームは今回の
ミッションで現行のリスク軽減措置を再検討、NSCの機能を
回復するための計画を討議するとともに、核の安全性に
関連する懸念事項すべてに対応する。

・・・(以下略)・・・

********************************************

「封じ込める」って~~?

原発事故の「収束」後もなお、放射性物質は「封じ込め」が
できなくなるケースがありえる、という実例ですね。
あるいは事故がなくて地層処分できたとしても、何千年も
封じ込めなんて ・・・
1986年4月から本日(2025年12月)まで、まだ「わずか」
40年弱です。
たとえば「400年の封じ込め」を語るなんて、人間がやって
良いことなのか??
マトモにはできないことが明白な活動(つまり、核発電)
なら、諦めるのが正しい勇気ですよね。

さらにこれはウクライナだけの問題などではなくて、原発や
核施設あるところ、どこでも起こりえます。ついこの6月にも、
イスラエルとアメリカがイランの核施設を爆撃しましたが、
その後、濃縮Uはどうなって いるのでしょうか??
加えて、テロ組織による攻撃なんて危険性も否定できません。

 

Posted in Uncategorized | チョルノービ原発のNSCを攻撃ドローンが破壊した件 はコメントを受け付けていません

アゼルバイジャンのNews.AZのウェブサイトより

アゼルバイジャンのNews.AZのウェブサイトより
Why Iran’s nuclear program remains a global security issue | News.az
イランの核開発の概要を短く要約してくれている記事を、
アゼルバイジャンのNews.AZが公表してくれています。
うまくまとめて くれているので、その一部を日本語化して
紹介しますね。

なお、現時点でアゼルバイジャンには核兵器も原子炉もない
ようです。ただし、原子炉の取得に関心を示してはいる
そうです。

一部抜粋・日本語化して紹介
<  > 内は、私からの補足説明
*****************************************

ゆっくりと、しかし確実に


Why Iran’s nuclear program remains a global
security issue
(イランの核開発プログラムが今も、世界の安全保障に
かかわる問題である理由)

2025年12月11日

もう20年以上、イランの核プログラムが世界の外交や
主要国間の地政学的な緊張、戦略的な競り合いにおける
中心的問題となっている。News.AZの報告

・・・(中略)・・・

歴史的な期限: イランの核を求める欲求は、どう発達して
きたのか

イランの核プログラムが始まったのは1950年代のことで、
アメリカの唱えたAtoms for Peaceという動きが背景にあった。
<当時のイラン君主であった> シャーが、同国の近代化に
努めていた。アメリカはイランに対し1967年、イランとしては
最初の研究用原子炉を供与した。さらにイランは翌年、
核不拡散条約(NPT)に署名、核兵器の開発を行わないことを
約束した。

1979 年のイスラム革命の後では同国の核プログラムはペースを
落としたのだが、80年代から90年代にかけて徐々に再開された。
それを支えたのは、ロシアやパキスタン、中国との科学技術
提携であった。イランが断固として主張していたところでは、
同国の目指す核エネルギー開発はあくまで発電や医療使用と
いった平和目的のためであった。

・・・(中略)・・・

疑惑が深まる:  2002年の発覚

<イランの核開発が> 国際的な問題となったのは2002年の
ことで、イランの反政府勢力が、それまで秘密にされていた
ナタンズとアラクの核施設を世界に公表したのだ。
この両施設から、イランが <ウラニウムの> 濃縮と
<プルトニウム製造用の原子炉によく用いる> 重水の製造とを
行っていたことが暴露された。しかも、<両施設での活動
内容は> イランがIAEAに申告していた内容を超えるもので
あった。   ・・・(中略)・・・

どっちに行くんだ??

・・・(中略)・・・

考えられる、今後のシナリオ

シナリオ 1: 交渉の上で、核合意を再建
外交努力により、イランの核プログラムに制限を設ける
見返りにイランへの経済制裁を解除する。これは確かに
困難であるが、不可能というわけではない。

シナリオ 2: 「あと一歩で核保有国」という状態にイランが
留まる

イランはウラニウム濃縮を続けるが、核兵器保有はしない。
つまり、曖昧な状態のままでいる。

シナリオ 3: 核兵器保有
イラン、核兵器保有に踏み切る。これを皮切りに、軍事紛争や
中東での軍拡競争が始まってしまうう危険性がある。

シナリオ 4: 中東地域での核兵器拡散
イランが核兵器保有の能力を手にすれば、他の諸国も追随する
恐れがある。

シナリオ 5: 末永く現状のまま
経済性も秘密裏の核開発活動も、その時折の
エスカレーションも、解消されないまま継続

・・・(以下略)・・・

****************************************

平和って言ったよねえ~~

気付いていただきたいのですが、そもそもAtoms for Peaceで
始まった原子炉導入が、それ以降の「核兵器らしき開発」
への皮切りになってしまった実例ですね。

Atoms for Peaceのハズだった「核発電ないしは研究用の原子炉」が、実は核兵器につながってしまった実例としては、ほかにも
北朝鮮の実例がありますよね。
2009年4月にIAEA査察官たちに出国を命じた北朝鮮は、2003年
にはNPTからの脱退を通告していたのでした。
上の黒いメニューにあるページ c-5) も参照。

それと、「核兵器開発の隠れ蓑としての核発電」については、
たびたび言及してきましたが、アメリカのAl Gore元副大統領の
発言をお忘れなく。
付録 w-4) にございます。

”For eight years in the White House, every weapons-proliferation problem we dealt with was connected to a civilian reactor program.”

ついでに、
特定国家に関する偏見を持たないよう注意が必要なのですが、
核問題で「パキスタン」が登場すると、どうしても
「カーン博士の闇のネットワーク」を想起しちゃいますよね。
上の黒いメニューにあるページ
b-11) の中ほどの「カーンの参入」という段落
f-3) の「・・・「カーンの闇のネットワーク」です」という段落
f-8) の「闇に潜む核」という段落
を参照。

Posted in Uncategorized | アゼルバイジャンのNews.AZのウェブサイトより はコメントを受け付けていません

ZNPPで緊急用ディーゼルが火災 ― IAEA事務局長声明のUpdate 332

外部からの電力供給が止まると、原発の冷却ができなく
なって ・・・
などというとすぐに、
「緊急用のディーゼルがあるだろ」という反応が返って
きますよね。

しかし。
原発の緊急用ディーゼルとは、あまり長期間にわたり
連続使用できる代物じゃ、ないのです。
その実例が、この12月にザポリージャで発生しました。
IAEAのUpdate 332に紹介されていますので、抜粋・
要約・日本語化して紹介しますね。
いつもどおり、<  > 内は私からの補足説明です。
****************************************

あとちょっとで・・・

Update 332 — IAEA Director General Statement on
Situation in Ukraine
(Update 332 — ウクライナ情勢に関する、IAEA
事務局長の声明)
Update 332 – IAEA Director General Statement on Situation in Ukraine | IAEA

2025年12月11日
オーストリア ウィーン発

・・・・・(前略)・・・・・

12月6日の早朝3:21am、ザポリージャ原発 (ZNPP) は
またもや外部からの電力供給すべてを失った。今回の戦争
では、これで11度目だ。このステーション ブラックアウトは
約30分続いた。残っていた送電線が2つあったのだが、
その一方の接続が失われてから20分後には最後に残っていた
1本の接続も喪失した。

・・・(中略)・・・

<このブラックアウトが始まってから> わずか29分後には
330 キロボルト (kV) のFerosplavna-1 送電線とZNPP との
接続を回復したのだが、メインの送電線である750 kV の
Dniprovska 送電線との接続を回復したのは、9時間後の事で
あった。今年秋はじめ、ZNPPでは外部からの電力供給が
途絶えた状態が約1か月間続いた。今回の戦争でのステーション
ブラックアウトとしては、最長だ。

・・・(中略)・・・

12月5日にはZNPPにて、IAEAのチームが非常用ディーゼル
発電機のテストを実施した。このテストでの出力最大の段階で、
ディーゼルのあった建物の排気煙突から煙雲と炎が巻きあがり、
数メートルもの高さに達するのを目撃した。炎は、1~2分後
には消えた。IAEAチームの得た情報によれば、排気システムに
煤がたまっていたため、それに着火したことが火災の原因との
ことである。10月から11月にかけての外部電力喪失の間に
ディーゼルを長期間稼働させたため、大量の煤が蓄積して
いた  ・・・(中略)・・・

・・・(以下略)・・・
**************************************

再掲 非常用ディーゼル発電装置の例
あくまで、概略図ですよ

要するに、
非常用ディーゼル発電機はあくまで「非常用」であって、
長期間の使用には不向きだ
それを例証する現実が、ザポリージャで起きた
ってことですね。

すると:
テロリスト組織が原発への送電線を破壊した場合、
早急な修復がmustだってことになりますよね。

しかし:
このザポリージャ原発の実例では、今回の戦争中に、
既に11回もステーション ブラックアウトがあったそうです。
テロ組織が「しつこい」場合、破壊 ⇒ 修復 ⇒ また破壊 ⇒
また修復
という悪循環を繰り返すことになりかねません。

「いや、たとえば柏崎刈羽原発なら、おそらく5系統の
送電網を使っているはずで、しかもその地理的位置は
非公開となっているハズ」
確かに。
でも、ザポリージャは8系統あったそうですよ。その
すべてが破壊されたわけですよね。
地理的な位置にしても、テロ組織がTEPCOにスパイを
送り込んでいたら??

さらに最も怖い危険性として、
テロ組織が、ディーゼルの制御コンピューター システムに
トロイの木馬など忍び込ませていたら ・・・ 送電線への
攻撃とともにトロイの木馬が作動 ⇒ 炉心冷却が、全面的に
不能 ⇒ メルトダウンへ
てなことになりかねません。(上の黒いメニューで、
g-6) g-10) も参照)

ああ、ひどいリスク~
私の5分クロッキー

 

Posted in Uncategorized | ZNPPで緊急用ディーゼルが火災 ― IAEA事務局長声明のUpdate 332 はコメントを受け付けていません

聖公会さんの「原発問題プロジェクト」用ドラフトを作成中

日本聖公会というキリスト教団体では10年以上前から
「原発問題プロジェクト」なる活動を展開しておられます。
そのウェブサイトは、
原発問題プロジェクト | 日本聖公会 正義と平和委員会 |
にございます。

そのウェブサイトに今後、新型原子炉各種を取り上げて
特徴や問題点を論じる新たな連載記事を掲載することに
なりまして、私がその記事作成を担当しております。
結構多忙です。

そんなわけで、「やかんをのせたら~~」はしばらく、
「呑気な」進み方になります。つまり、新しい記事の
アップロードがless frequentになります。
ご了承くださいな。

「原発問題プロジェクト」さんのウェブサイトに
私の記事が掲載されたら、ここでもお知らせしますね。

下の漫画:
データセンターの電源にSMRが持て囃されてるけど、
データセンターは東京の新宿なんかにもあって ・・・
新宿にSMR設置した場合、核燃料交換も新宿で
やるつもり???

新宿で核燃料交換!?
* まだ鉛筆段階の漫画です

 

Posted in Uncategorized | 聖公会さんの「原発問題プロジェクト」用ドラフトを作成中 はコメントを受け付けていません

PalisadesのSMRに巨額の血税

PalisadesのSMRに巨額の血税

Beyond Nuclearのウェブサイトより
Press Statement re: $400 Million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades – Beyond Nuclear

いったん死んだ(廃炉が決まった)原発を再稼働させるために、
公的な巨額補助金が出る ・・・ 実にばかげた話ですが、
アメリカの五大湖の畔で実際に起きている問題です。
日本でも似たような愚行が起こりそうな~~
ま、とにかくBeyond Nuclearの記事を見てみましょう。

では、Beyond Nuclear Bulletinに関しては私が日本語化する
承諾を得ておりますので、全体を日本語化しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

大喰らい・・・

**************************************
Press statement   re: $400 million DOE Bailout for “SMRs” at Palisades
(プレス リリース  パリサデス原発敷地でのSMRのため、
DOEが4億ドルの補助金)

BEYOND NUCLEARからのニュース

緊急リリース

お問い合わせ担当者: Kevin Kamps(Beyond Nuclearの
放射性廃棄物スペシャリスト)

Beyond NuclearKevin Kampsによるプレス リリース
話題: アメリカのエネルギー省、Holtec Internationa社、
ミシガン州のGretchen Whitmer知事からの発表によると、
ミシガン州南西部のVan Buren郡はCovert タウンシップに
あるパリサデス原発敷地での小型モジュール式原子炉
(Small Modular Reactor、SMR)の配備に対し、
連邦政府からの補助金4億ドルが支給される、とのこと
ミシガン州Covert タウンシップならびにワシントンDC発、
2025年12月3日

Holtec社の言うところの「Small Modular Reactor」つまり
SMR-300の設計は認証も試験もされておらず、実は小型でも
ない。この「小型」原子炉は1基当たりの電力出力が300 メガ
ワット(MW-e)であるが、パリサデスの場合には 800 MW-e
の既存原子炉を再稼働する計画なので、”SMR”の出力にさらに
600 MW-e が加わるため、総計では倍近くになる。この再稼働
計画の原子炉は既に60年を経たもので、これほど老朽化した
原子炉の再稼働は前例がない。この「ゾンビー原子炉」は
1960年代半ばの設計で、建設工事の開始は1967年の事であった。
しかもこの設計は「建設や稼働を進めながら問題点などを
学んでいこう」という危険極まりないもので、建設にも欠陥が
あった。つまり、核関連の「地雷」を抱えた原発であり、
今も我々を危険にさらしているのだ。

ここではHoltec社の件を扱ってますが、似たような問題はどこででも~~
Similar issues can arise with other NPPs as well, even if Holtec is not involved

実例として、ミシガン州にあった <パリサデスの”SMR”よりも>
小型の67 MW-eの原子炉が、実際にどれだけの被害をもたらした
のかを考えてみよう。 Fermi Unit 1 という悪名高い原子炉で、
同州のMonroe郡のエリー湖 <五大湖の1つ、少しだけミシガン州
と接していて、そこにデトロイトがあります> の岸にあった。
このプルトニウム増殖炉“が1966年の10月5日に、炉心の部分的
メルトダウンを起こした。そのため、we almost lost Detroit
(もう少しでデトロイトが無人になっていた)という惨禍を
招いた。John G. Fullerが1975年にWe almost lost Detroit という
著作を著し、記念碑的な出版物となった。さらに1977年にはGil Scott-Heron がこの事故に関する歌を書き、その2年後には
スリーマイル アイランド原発2号機のメルトダウンが発生、
それに応じて結成されたMusicians United for Safe Energy
(MUSE、安全なエネルギーを求めるミュージシャンの連合) に
Gilも参加した。今までのところ、このTMI 2号機のメルト
ダウンはアメリカ市場では最悪の原発事故である。

パリサデス原発には「兄弟原発」があったのだが、Big Rock
Point原発という。ローワー半島(ミシガン湖とヒューロン湖に
突き出た半島で、ミシガン州のかなりの部分を構成します)の
北西部ミシガン湖畔にあるCharlevoixという町に存在していた。
このBig Rock Point原発は67 MW-eの実験用原子炉だったが、
なんとイオン化作用のある有害な放射性物質を300万キューリー
以上も環境へと放出したのだ。それも、1962年から1997年
までの「通常運転」の間の事であった。1970年代に現地で家庭
向け医師を営んでいたGerald Drake医師そしてミシガン大学で
訓練を受けた統計学者のMartha Drakeは、<この原発の> 風下に
ある直近の地域でのspina bifida <二分脊椎、脊髄が脊椎から
飛び出る病気> の発生率が統計的に優位に多かったことを文書に
記した。さらに、これは逸話的な根拠によるものに過ぎないが、
甲状腺疾患が広く多発していたともされている。パリサデスでも
同様で、パリサデス公園カントリー クラブという120年の歴史が
あるリゾート コミュニティに一時暮らしたことのある人々の間
では、甲状腺がんの疑いありとの診断を受けた患者が50人見つ
かっている。これは極めて稀な疾患で、チョルノービや福島第一
の事故で世に知られることとなった。そのため、甲状腺がんは
本来、パリサデスでは1件も見つかってはならないはずなのだ。

この67 MW-e原子炉が過去にミシガンに及ぼした被害の大きさを
考えるなら、300MW-eのSMR 2基ならばどれだけの惨状を招き
得るか、想像に難くない。これからパリサデスには、SMRとは
言っても67 MW-eの約4.5倍の出力がある原子炉が2基出来ると
いうのだ。

築60年になるゾンビ―原子炉を廃炉にする事に伴うリスクと、
SMR-300 2基を新たに建築する事によるリスクを考えるなら、
パリサデスの惨劇が始まる準備はできてしまっている。

ゾンビ―をまた動かすには、1兆円以上の費用がかかりまして~~
To bring this zombie back to life, we need more than JPY 1 trillion —

パリサデス原発の廃炉作業に伴うリスクを列挙するなら、
長いリストができてしまう。原子炉の圧力容器は中性子線に
よる劣化がアメリカでも、いやことによると全世界でも最悪に
進んでおり、蒸気発生装置のチューブ類はひどく劣化、原子炉の
蓋は20年も前に交換する必要があった。格納容器を絶縁する
ケイ酸カルシウムは、Elmer’s Glueという <商品名の> 粘性の
高い接着剤と混じってスラッジ <泥> に溶け出し、これが
緊急時の炉心冷却用水の流れをブロックしている。さらに
1972年から2022年まで制御棒の密封材からの漏れが発生して
いた。これは、この業界での稼働条件としては最悪のものだ。
問題のリストは、まだまだ続く。このパリサデス ゾンビ―
原子炉が炉心メルトダウンに至る経路としては多様なものが考
えられ、そうなれば環境にはイオン化を引き起こす放射性物質が
破局的なほど大量にまき散らされる。その環境の一部として
ミシガン湖の岸も含まれ、この湖は湖岸に暮らす1,600万人もの
住民の飲料水源である。さらに下流と風下には4,000万人
以上もの人たちが住んでいる。そして食物連鎖の上部
<にも放射性物質が取り込まれる。> 五大湖地域には何世代
にもわたり放射性物質の汚染が残るのだ。

ウクライナのチョルノービ原発の1986年の事故、そして1979年
にはペンシルヴァニアのスリーマイル アイランド原発2号機の
事故。これらは新設の原子炉が破局的な事故を起こした実例だ。Holtec社のSMR-300には設計と建設の両面で欠陥があり、
しかもHoltecの操作員には <原発の稼働の> 経験が欠けている。
そのため、パリサデス原発の建設・導入には大きなリスクが伴う。
それが、五大湖の沿岸で発生してしまう。五大湖は地球の地表に
存在している淡水の21%、北米の淡水の84%、そしてアメリカ
合衆国の淡水の95%を占めているのだ。

パリサデスの敷地は小型で432エーカー <約175万平方メートル、
正方形であれば1辺がおよそ1.33km程度> であり、<そこに
ゾンビ―原子炉に加えてSMR 2基という> 複数の原子炉を
配置するので、どれか1つがメルトダウンを起こせば、ドミノ
倒し式に複数の原子炉がメルトダウンする危険もある。
そうしたドミノ メルトダウンの実例として、2011年3月の日本の
福島第一原発での大事故がある。

1982 年、アメリカの原子力規制委員会 (NRC) はある調査を
実施したのだが、NRCはある報告を隠蔽しようとしていた。
だが、発覚してしまった。その報告によれば、パリサデス
原発でメルトダウンが発生すれば、急性の放射線被害による
死者が約1,000人、放射線障害の患者が7,000人、潜伏性の
がんによる死者が10,000人にのぼり、資産への損害は520億
ドルに達する、という。インフレ率だけを調整すると、この
資産損害の金額は1,680億ドル <1ドル=150円として、25兆
2,000億円> を上回る。さらに人口が増加している分、
死者数もさらに悪化するはずだ。放射性物質による害を受ける
地域に暮らす人口が増えているのだから。

この仕事の事、なんも知りまへんでえ~~

新旧の原発によるリスクの相乗効果をさらに悪化させるのが、Holtecには原発の稼働などの実績がないという事実だ。
今でも同社はSMR-300の設計承認をNRCから受けていない。
しかも1つとして原子炉を建設した実績も、稼働した実績もない。
修理や再稼働の経験もないのだ。ましてや、築60年になる
パリサデス原発のようなゾンビーをまともに操れるはずもない。Holtec社の無能と汚職とは、この数週間で全面的に露呈して
いる。その例として、ミシガン湖に猛毒のヒドラジン
<N2H4> を大量に排出してしまい、また作業員が原子炉の
穴の放射線の中に落下するという未曽有の事故も発生した。
また放射線保護地帯内部での飲用・使用も含むアルコール
飲料の飲用や薬物の悪用があったとの証拠もある。それも、
監督者による飲用・使用なのだ。これだけの問題があるにも
関わらず、NSCは就労時間制限の緩和を承認する承認ゴム印を
申請書に押したのだ。つまり、そうでなくても過剰労働気味の
従業員たちがさらに疲弊してしまおう。Holtecはゾンビー
原子炉を再稼働しようと躍起になっており、それは同社が新規
株式公開(IPO)を実施するとすでに公表しており、それに
よりSMR-300導入のために全米並びに全世界での民間投資から
100億ドルを集める予定なのだ。パリサデスは危険で眉唾物の
先例となり、それ以降も追随例が登場しかねない。

<補助金などの> 資金の話をすれば、Holtec は現在までに
パリサデス原発のためだけで35億2,000万ドルを公的な補助金で
給付されている。そのうえで、さらに120億ドルを要望している
のだ。こうした補助金は、汗水流して働くアメリカ市民たちの
懐を直撃してしまう。つまり、収税と連邦税の納税者であり、
また電気料金を払う電力使用者たちだ。パリサデス原発には、
富の再分配の在り方が表れている。アメリカの市民たちから、Holtec社やへという再配分であり、それをWhitmer知事や
ミシガン州議会、連邦議会、<当時の> バイデン大統領、
そして現在のトランプ大統領も承認してしまっているのだ。
アブラハム リンカーンは当地の理想を、「人民の、人民による、
人民のための」と表現した。パリサデスでは、実績もなく無能で
不注意、堕落しており貪欲な企業のために統治が行われている。
しかもそんな企業が、放射性物質のロシアン ルーレットを
やらかしているのだ。大規模な核実験であり、五大湖周辺の
住民たちがそのモルモットにされているのである。

*************************************

小さいけど、手がかかる ~~

300 MW以下の「小型」原子炉がメルトダウンを起こした
実例は、上の肥大化して使いにくい(スイマセン!)黒い
メニューで、付録 w-20)  をクリック!
「小さいから、大事故を起こさない」とは、限らないの
ですね。

日本でも老朽化した原発の再稼働を求める政治の動きが
進んでおりますが、その動機としては、「既にある原発で
発電すれば、電気料金を下げられそうだ」という期待が
あるようです。
しかし。報道を見る限り、「とらぬ狸」的な期待だった
ようですね。
たとえば、柏崎刈羽の再稼働による電気料金への効果については、ここをクリック

Posted in Uncategorized | PalisadesのSMRに巨額の血税 はコメントを受け付けていません