ZNPPで緊急用ディーゼルが火災 ― IAEA事務局長声明のUpdate 332

外部からの電力供給が止まると、原発の冷却ができなく
なって ・・・
などというとすぐに、
「緊急用のディーゼルがあるだろ」という反応が返って
きますよね。

しかし。
原発の緊急用ディーゼルとは、あまり長期間にわたり
連続使用できる代物じゃ、ないのです。
その実例が、この12月にザポリージャで発生しました。
IAEAのUpdate 332に紹介されていますので、抜粋・
要約・日本語化して紹介しますね。
いつもどおり、<  > 内は私からの補足説明です。
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あとちょっとで・・・

Update 332 — IAEA Director General Statement on
Situation in Ukraine
(Update 332 — ウクライナ情勢に関する、IAEA
事務局長の声明)
Update 332 – IAEA Director General Statement on Situation in Ukraine | IAEA

2025年12月11日
オーストリア ウィーン発

・・・・・(前略)・・・・・

12月6日の早朝3:21am、ザポリージャ原発 (ZNPP) は
またもや外部からの電力供給すべてを失った。今回の戦争
では、これで11度目だ。このステーション ブラックアウトは
約30分続いた。残っていた送電線が2つあったのだが、
その一方の接続が失われてから20分後には最後に残っていた
1本の接続も喪失した。

・・・(中略)・・・

<このブラックアウトが始まってから> わずか29分後には
330 キロボルト (kV) のFerosplavna-1 送電線とZNPP との
接続を回復したのだが、メインの送電線である750 kV の
Dniprovska 送電線との接続を回復したのは、9時間後の事で
あった。今年秋はじめ、ZNPPでは外部からの電力供給が
途絶えた状態が約1か月間続いた。今回の戦争でのステーション
ブラックアウトとしては、最長だ。

・・・(中略)・・・

12月5日にはZNPPにて、IAEAのチームが非常用ディーゼル
発電機のテストを実施した。このテストでの出力最大の段階で、
ディーゼルのあった建物の排気煙突から煙雲と炎が巻きあがり、
数メートルもの高さに達するのを目撃した。炎は、1~2分後
には消えた。IAEAチームの得た情報によれば、排気システムに
煤がたまっていたため、それに着火したことが火災の原因との
ことである。10月から11月にかけての外部電力喪失の間に
ディーゼルを長期間稼働させたため、大量の煤が蓄積して
いた  ・・・(中略)・・・

・・・(以下略)・・・
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再掲 非常用ディーゼル発電装置の例
あくまで、概略図ですよ

要するに、
非常用ディーゼル発電機はあくまで「非常用」であって、
長期間の使用には不向きだ
それを例証する現実が、ザポリージャで起きた
ってことですね。

すると:
テロリスト組織が原発への送電線を破壊した場合、
早急な修復がmustだってことになりますよね。

しかし:
このザポリージャ原発の実例では、今回の戦争中に、
既に11回もステーション ブラックアウトがあったそうです。
テロ組織が「しつこい」場合、破壊 ⇒ 修復 ⇒ また破壊 ⇒
また修復
という悪循環を繰り返すことになりかねません。

「いや、たとえば柏崎刈羽原発なら、おそらく5系統の
送電網を使っているはずで、しかもその地理的位置は
非公開となっているハズ」
確かに。
でも、ザポリージャは8系統あったそうですよ。その
すべてが破壊されたわけですよね。
地理的な位置にしても、テロ組織がTEPCOにスパイを
送り込んでいたら??

さらに最も怖い危険性として、
テロ組織が、ディーゼルの制御コンピューター システムに
トロイの木馬など忍び込ませていたら ・・・ 送電線への
攻撃とともにトロイの木馬が作動 ⇒ 炉心冷却が、全面的に
不能 ⇒ メルトダウンへ
てなことになりかねません。(上の黒いメニューで、
g-6) g-10) も参照)

ああ、ひどいリスク~
私の5分クロッキー

 

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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