Atlantic Councilの卓上シミュレーション、その1

Atlantic Councilの卓上シミュレーション、その1
元の英語記事は、こちら

アメリカに本拠があるAtlantic Councilという高名なシンク タンクが
あって、昨年(2025年)5月12日付で、ある卓上シミュレーションの
結果を報告しています。
中国と北朝鮮の「ダブルの核」を脅威として問題にしたシミュレー
ションです。

シミュレーションといっても、Councilのメンバーだけで行った
ゲームのようなものではなく、関連する政府諸機関からの代表者
たちも参加した本格的なものでした。

20ページほどあるので、ごく短く抜粋要約・日本語化して
紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

思考 ・・・
私のクロッキー(速写画)、Croquis Cafeベース

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その1

戦争の経緯

・ このシミュレーションの想定として:
2030年を想定
ロシアは関与してこないと想定

経緯1

勃発
北朝鮮が黄海で韓国の船舶と航空機に潜水艦とミサイルによる
攻撃を実施、また韓国北西部諸島にある韓国海軍基地にも精密
誘導ミサイルとロケット弾とで攻撃を加えた。これは韓国が
北朝鮮の主権を侵害したことに対する報復行為だと、北は主張。
だがアメリカの諜報諸機関は、韓国軍とアメリカ軍の兵力増強や
北朝鮮国内での政治的圧力の上昇といった要素のため <対応策を
講じよという> 時間のプレッシャーが金正恩を襲っていた、
と分析。

展開
韓国は北の各地にある軍事標的に攻撃を開始。そこで北は韓国の
軍事施設2か所に化学兵器で応戦。北は、アメリカ軍の介入や
アメリカから北指導層への脅迫、核の使用があった場合には、
北朝鮮は核で応酬するぞと警告。韓国とアメリカの統合軍事
指令室(SFS)は、北の核使用と中国の介入とを抑止しながら
北朝鮮軍の攻撃を決定的に打破する、という方針で合意。中国は
停戦と両軍の撤退とを求めながらも、自軍による介入の準備を
進めている。

後に結局、中国は北に加勢して介入。
北朝鮮は小形戦術核を使用、明らかに日本海にあった韓国海軍の
駆逐艦を標的にしたものであった。
米韓側は、通常兵器による選択的集中攻撃で対応しながら、
米韓には金政権の打倒や核兵器使用の意図はないと、北と中国に
約束する。ただし、北が再度核兵器を使用しない限り、
という前提だ。

この経路1の最終結果は、未定。
<上記で、文字色協調は私>
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たとえばイスラエルはおそらく内緒の核兵器を持ってますが、2025年6月、イランからの攻撃を受けましたよね。
「核抑止」には限界が。
上の黒いメニューにあるページ nd-1) 参照。

無論、私はこんなシナリオが実現してほしくございません。
ただ、こうなる可能性も現実にあると考えるので、知って
おこうと思うのですね。

で、上記の経路1の場合、小形戦術核とはいえ北朝鮮が核を
使用している点にご注目ください。
アメリカにはあれだけの核兵器があるのに北が先に核兵器を
使用すると、専門家たちが認識しているってことですよね。
「核兵器さえ充分に保有しておけば、敵の核攻撃を抑止できる」
というMAD理論は、現実には通用しないと、専門家たちが考えて
いるってことです。

ご存じの通り、
現在のアメリカが保有する核兵器は戦略つまり大型が多く、
戦術核が少ない
そのため、敵が小形戦術核で攻撃してきた場合、下手に戦略核で
報復してしまうと、「過剰報復」と見なされてしまう
といった問題があります。

こういった問題が現実には絡んでくるので、ナンデモカンデモ
核兵器を保有すれば「抑止」できるわけじゃない、という
ことになります。

かといって、
「じゃあ、日本が独自に戦術核を持てば?」という発想も
あろうかと思いますが、戦術核や核施設そのものが敵の
攻撃標的となりえますよね。

あくまで、核は廃絶するのが基本的な正しい方針だと考えて
おります。

では、次回は同じシミュレーションの「経緯2」を紹介しますね。

まだ次がある~~
私の昔のスケッチ

 

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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