「海から取水しているから、大丈夫」・・・ えっ?? 津波が来た時のことは??

「海から取水しているから、大丈夫」・・・ えっ??
津波が来た時のことは??

CNNのウェブサイトより
Hungary’s only nuclear plant on brink of shutdown as Europe heatwave threatens energy crisis | CNN

フランスで河川の水温上昇のために一部原発の稼働に問題が出ている
ことは、以前にここでも紹介しました。似たような問題が、
ハンガリーでも。
まずは、それに関するCNNの記事を一部抜粋・要約・日本語化で
紹介しますね。
英語の元記事を読める方は、ぜひそちらをどうぞ。

その後で、「じゃあ、日本の原発は?」を短く取り上げます。(断って
おきますが、アホみたいな反応を紹介せねば なりませんよ)
なにせ、サウディとアメリカの先日の核合意がどれだけ深刻な憂慮を
招いているか、それを日本語メディアはあまり取り上げていません
よね。
で、原発の稼働停止や事故危険性との関連となると、敏感に騒いで
くれます。しかし。このヨーロッパでの河川などからの冷却水温度の
上昇に伴う原発停止との関連では、要するに「日本の原発は海から
冷却水を取水してるから、大丈夫だそうですよ」という報道が目立ち
ますよね。
あのねえ~~ 海岸に原発があるがため、津波が来た時に何が
起きたのか??その実例を15年前に我々は体験したはずなのですが。

では、いつもどおり <  > 内は私からの補足説明です。

再掲 PWRの場合の冷却
ヨーロッパの酷暑で問題になっているのは、
原子炉内を通る1次冷却水でも、
蒸気タービンを通る2次冷却水でもなく、
その2次冷却水を冷ますために河川や湖などから取水する水です。

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Hungary’s only nuclear plant on brink of shutdown as
Europe heatwave threatens energy crisis

(ヨーロッパの熱波でエネルギー危機が迫る中、ハンガリー唯一の
原発が停止寸前)

Billy Stockwellさん
2026年8月4日 JST

ヨーロッパを襲っている熱波のため、気温は既に観測史上最高域に
まで上昇しており、灼熱の山火事が発生し、大量の住民たちが避難を
強いられている。そこに、新たな危機が迫っている。エネルギー
不足だ。

ハンガリーのマジャール ペーテル首相は月曜日 <8月3日>、「特に
大変な5日間が目前に迫っている」と警告を発した。ドナウ川の
水位が観測史上最低の位置にまで低下、<そこから冷却水を取水
している> 同国では唯一の原発が稼働停止に追い込まれつつある、
というのだ。

PWRの取水口の例(冷却塔がある場合を例示)
あくまで説明用の概略図ですよ

ヴィデオ演説でマジャール首相は語った:「こうした事態は、
まったく未曽有のものだ。水位は今も低下しつつあり、原発を
停止させねばならない危険性は、現実のものだ」

同月曜日の後程、マジャール首相は今後数日間の「水資源管理の
予測」として、「若干」楽観的要素も出てきた、と述べた。

この停止が予想されている原発とはパクス原発のこと <ハンガリーの
ドナウ川沿いにあって、1982年12月に発電運転開始。現在、500MWの
VVERが4基稼働中。ドナウ川は、ドイツ南部 ⇒ オーストリア ⇒
スロヴァキア ⇒ ハンガリー ⇒ セルビア ⇒ ルーマニア ・・・ 黒海 と
流れています> で、44年前に発電を始めて以来、初めての停止となる。
停止となれば、大規模なエネルギー危機となると、同首相は述べた。
ドナウ川の水をこの原発の冷却に使っており、同原発はハンガリーの
電力の約半分を発電している。

念のため、PWR(加圧水型)の原理
再掲

また隣国のルーマニアでは当局が、ドナウ川の水の一部を主要原発の
1つへと意図的に流路変更しようと努めている。その手法の1つとして、
管理下での爆弾使用も行っている。

10か国を流れるヨーロッパでも2番目の大河であるドナウの一部で、
現在の記録的熱波のため水位が未曽有の位置にまで低下している。
そうした地域として、ハンガリーやその近隣諸国がある。これから
何日間、気温はさらに上昇する見込みで、マジャールによれば
「水位上昇につながるほどの降雨の予報はない」

ヨーロッパではここ数年、夏が来るたびに過酷な熱波が襲来しており、
そのもたらす被害の広大さは、この原発停止の見込みからも
いよいよ露になりつつある。ヨーロッパは、世界でも最も急速に
温暖化しつつある大陸なのだ。科学者たちによれば、この温暖化は
人間が引き起こした気候危機のため、さらに熾烈化しつつある。

————-(中略)————-

再掲 減速材としての、軽水と重水の違い

この月曜日、ルーマニア海軍はドナウ川にあるバラ運河で管理下での
爆発を実施、これは同国のチェルナヴォダ原発へと水を送り込むため
であった。同原発では原子炉2基がすでに停止中であったと、Reutersは
報じている。<同原発はルーマニア東部、黒海沿岸から西へ60㎞程度の
位置にあり、1号機は1996年12月に稼働開始。現在2基の原子炉が
稼働状態で、他に3基が建設中です。いずれもCANDU 6という重水型
原子炉で、1基当たりおよそ700MWだそうです>

————-(後略)————-

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で、「日本の原発はどうなの??」といった日本語の報道があるの
だろうなあと思っていたら、案の定 ・・・ 「海から取水している
から、大丈夫」といった報道が。

15年前の大事故をしっかり、事実として覚えておきましょうよ。
そのうえで原発の稼働安定性と自然(気候)災害とについて、全体像を
見てみると:

★ 海岸に原発、海水を取水 ⇒ 酷暑には強いが、海から津波が来たら
メルトダウンした(2011年3月)
(その他、クラゲの異常発生で原発が止まった実例も:
クラゲ大量発生でフランスの原発停止、温暖化で水温上昇か | ロイター

★ 河川や湖から取水 ⇒ 津波の影響は少ないが、熱波などのため水温が
上昇しすぎると、冷却が充分にできなくなり原発が停止するケースが
現在、実際に発生しています

つまり、巷で広く信じられているほどには原発の稼働は安定しては
いない、かなり自然現象に左右される、ってことですね。
そんなもん、「ベースロード」にしちゃうって ・・・

どっちもどっちと ・・・
私のクロッキー、Croquis Cafeベース

 

About FrancisH

A freelance painter, copywriter, and beading artist
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