ザポリージャ原発で爆発 ― IAEAが発表

ザポリージャ原発で爆発 ― IAEAが発表

Ukrainian Newsのウェブサイトより
IAEA reports explosions near Zaporizhzhia NPP | Ukrainian news

2025年10月7日

Herasimova Tatianaエディター

外部電力の供給を失ったままのザポリージャ原発ですが、
そこで砲撃?かなにかがあり、爆発があったようです。
IAEAの発表による情報を、Ukrainian Newsが取り上げて
います。
元の情報はIAEAという中立の機関がTelegramに公表した
ものなので、信頼性は高いと思います。

私の抜粋要約・日本語化で紹介します。
<  > 内は、私からの補足説明です。
*********************************************

攻撃なんか、やってまへんでえ~~


ザポリージャ原発近くで爆発 ― IAEA が報告

IAEAのチームが記しているところでは、現在のところ

<ロシアが> 一時的に占拠しているザポリージャ原発の
敷地の縁から1.25㎞の地点で、砲弾2発が着弾した
そうだ。IAEAのTelegramチャネルでの10月6日
月曜日のメッセージとして記載されている

ザポリージャ原発に配置されているIAEAのスタッフが、
同原発の近くで数件の爆発音を聞いている。IAEAは砲弾を
発射したのかは正確には言及しておらず、単に危険性を
報じている。

「ザポリージャ原発のIAEAチームが本日、同原発近くでの
着弾と発砲の音を数回聞いている。ザポリージャ原発に
よれば、敷地の縁から1.25kmの地点で2発が着弾した
そうだ。同原発の外部電力供給が途絶えてからもう2週間に
なるというのに、砲撃という更なる危険が加わった」と、
このメッセージには記されている。

すでにUkrainian Newsでは報じていることだが、10月2日に
ロシアの独裁者ヴラディミール プーティンはロシアが>
一時的に占拠しているザポリージャ原発にウクライナが
攻撃を加えたと主張、ウクライナを非難した。さらに、侵略者
であるロシアがウクライナの領土にある同原発に攻撃を加える
可能性もあると発言していた。
*************************************

よく見続けないと~
私のかなり昔の20分クロッキー

詳細が報じられたら、また紹介しますね。
いずれにせよ、これ以上の危険がZNPPを襲わないことを、
祈っています!

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アメリカ政府が無償でPu-239を民間スタートアップに支給!

アメリカ政府が無償でPu-239を民間スタートアップに支給!

Beyond Nuclearのウェブサイトより
U.S. to gift Pu-239 to private nuclear industry – Beyond Nuclear

Beyond Nuclearさんによる記事
2025年10月2日

ありゃま、こんなことって、あって良いのでしょうか!?!?
アメリカ政府って今まで、核の拡散に対して大変警戒して
きたはずです。
それがアル・ゴア元副大統領の姿勢などにも、はっきり
表れていました。
(上の肥大した黒いメニューで、付録 w-4) などを参照)

それが今や、アメリカ政府がPuを民間に支給だそうです。
まずは、Beyond Nuclearさんの記事を見てまいりましょう。

くどいけど再掲
それだけ、重要なチャートです。
「核燃料」と「核兵器」とは、単なる「程度違い」であることをお忘れなく!

 

ページ d-1) の説明図を再掲
Pu抽出については、右半分に

Beyond Nuclearさんの発表記事の一部については、
全体を日本語化する許可を私が得ているので、
記事本文を全訳しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。
**********************************************

トランプ政権、民間企業に国の核兵器Puのストックパイル
20トンを無償提供。核兵器拡散の危険が。 

未公開であった政府文書をPolitico <というウェブサイト、
Politics, Policy, Political News – POLITICO> が入手して
レビュー、さらに下院の民主党議員3名がドナルド トランプ
大統領への書簡でこの文書を問題にしたのだが、同文書に
よれば核発電のスタートアップ企業を対象に国の有する
核兵器グレードのPu 20トンを無償提供する計画を、
ホワイトハウスは進めている、とのことだ。
トランプ政権のこの目論見では、アメリカに冷戦時代から
残っていて恒久的な核廃棄物として処分されるはずに
なっていた核兵器のストックパイルから核弾頭2,000個
相当分<のPu> を取り出し提供することで、アメリカの
民間原子力スタートアップ企業が迅速に事業を軌道に
乗せられるよう支援する。対象となる原子力関連の
駆け出し各社は、それを受け取る代わりに、国内での
発電用に開発する新世代の原発で、そのPuの燃料を
使用することになる。だが、そうした原子炉は現時点では
実証がされておらず、ライセンスもおりて
いないのだ。この目論見の一環として、アメリカのスタート
アップ核企業の一部は核燃料中のPuを再処理して国外に
輸出する。トランプ
政権がこのような兵器グレードのPuの密売的行為を
行うなら、国家による核兵器プログラムのみならず、窃盗団に
よる核兵器用物質の入手とテロリスト組織への販売すら
全世界に大幅に拡散させてしまう結果になりかねない。

このホワイトハウスの目論見では、現時点で核兵器開発と
核発電の推進とを担当しているエネルギー省(DOE)に対し、
兵器グレードのPuを「変質」させて、スタートアップの
核発電各社が新型の設計の原子炉で使用できるようにする
任務を委ねる。そうした原子炉は未完成でまだ承認も受けて
いない(例として、カリフォルニア州サンタ クララに本部が
ある原子炉のスタートアップ企業のOklo社によるAuroraと
いうナトリウム冷却・金属燃料の高速原子炉や、ビル ゲイツ氏
出資のTerraPower社のNatriumという新型原子炉など)
のだが、それでもすでにOklo社などは高速原子炉を世界市場と
国内市場とに売り込むマーケティングを秘かに始めている。
<Natriumについては、上の黒いメニューにあるページ シリーズ
tw-1)  tw-2)  tw-3) を参照>

ホワイトハウスからのこの大統領令は今年5月に、トランプ
大統領による全米への「核エネルギーを解き放て」という
呼びかけの一環として発されたもので、エネルギー省に
対してはアメリカの余剰Puを活用せよと指示していた。
現時点でのホワイトハウスの計画ではさらに、核弾頭の
部品である「プルトニウム ピット」というコンポーネントの
余剰も、軍部が民間用途に譲渡せよとしている。
<「プルトニウム ピット」: 日本語Wikipediaに解説があります。
ピット(核兵器)

ある程度高くなると、頂点までの勾配が小さくなる~
U濃縮でも、ある程度の濃度になると、兵器グレード(90%)に達しやすくなる

Politico の該当記事ではOklo社のCEOであるJacob DeWitteの発言を
紹介しているが、「Okloは、このPu核燃料のプログラムを活用したく
考えている。競合各社とは異なり、Okloの高速中性子原子炉はPuを
「つなぎ材料」として活用し、ウラニウムのグレードを高めるための
プロセスというボトルネックを迂回できる」 そうした「望まれる
グレードのウラニウム」の燃料は今のところ、ロシアから輸入する
しか入手手段がないのだ。つまり、ここで望まれているグレード
<濃縮度> のUとはU-235を20%近くまで濃縮したウラニウム
燃料で、High Assay Low Enriched Uranium (HALEU) と呼ばれる。

Okloの以前の取締役として高名であったChris Wrightは、トランプ
大統領の新たに任命したエネルギー長官であることが確認され、
Oklo社を退いている。Okloの Aurora 原子炉の設計を現在、原子力
規制委員会が検討中なのだが、これは液体ナトリウム冷却・金属核
燃料の高速原子炉であり、賛否の分かれる代物だ。この高速
原子炉が議論を呼ぶのは主に、この原子炉を改造すれば「二重用途」
(つまり、商用と軍事用)の原子炉となり、Puをさらに増殖して
発電にも核兵器にも使用できるためだ。
<高速増殖炉でのPu増殖の危険性については、ページ if-3) を参照>

Okloの開発計画のコンセプトに対しては、2025年7月25日付のある
米議会宛の書簡で反対が表明されている。これには核兵器の世界
拡散に反対する17 名の専門科学者たちが署名していた。最重要の
問題として、アメリカはこの50年間、商用原発でのPu燃料の使用に
反対してきたのだが、それから根本的には何ら変化は発生して
いないのだ。これは、安全保障と経済性の両面での理由による。
その書簡がさらに告発しているところによれば、核兵器グレードの
Puを原発の燃料として使用するというこの提案の予算を承認して
しまうと、核兵器の世界的拡散を加速させてしまうだけだ。
その過程は明らかで、次の2通りがある:
1) アメリカ企業が、Pu核燃料とPu抽出技術とを国際的に輸出する
計画である。
2)  アメリカが他国による兵器グレードPuを発電用と称して密売など
することを非難できなくなってしまう。アメリカ自身も、同じことを
やってしまうからだ。

さらに、パイロ プロセシングという一種の「リサイクル」技術で
<使用済み核燃料から> PuとUを抽出して再使用するのは、
すでに経済面での理由から持続的に実行できないことが判明して
いる。核発電は既に経済的に厳しいものであり、それがさらに
悪化してしまうだけである。この再処理プロセスが「安全と
安全保障の両面で大変コストのかかる」ものであることは既に
認識されており、使用済み核燃料からPuなどを抽出する作業も、
それを各燃料に加工するのも、コストがかかり過ぎる」

再処理の方式としては、大別して湿式(PUREX) と乾式(pyroprocessing)とがあります。
ごくごく簡略化して説明しておきます。

**********************************

日本特有の核燃料再処理の場合で説明
分離したUとPuをワザワザ一部ミックスして、MOX → だから、核兵器製造用じゃない、という「体裁づくり」 でしょうが、いったんPuを分離精製している以上、いつでも核兵器に使えますよね (潜在的核兵器保有)
日本のものですが、再処理によりUとPuが取り出せることは共通です

アメリカ政府の方針なので、私も含めて他国の市民には抗議も
しにくいのですが、アメリカの反核団体を日本から応援することは
可能です。
上の黒いメニューでページ v-1) をクリックすれば、
Beyond Nuclearさんの連絡先があります。
Bulletin送信のための登録や、寄付などをお願いいたしますね。

それと、今回の記事では技術的な記載も多く、説明が必要でした
よね。
やはり、核発電と核兵器の不可分性を社会に訴えていくなら、
核技術のある程度の理解も欠かせません。ページ a-4) 参照。

なんだか、イカレてる~~
私の20分クロッキーに後で着色したもの。
soft pastel over oil pastel の実験

 

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新ページ s-10) (SMR) もっとproliferation risks (s-3) への続き) をアップロード

データ センター用電源 ⇒ SMRがピッタリ
というような言説がまかり通る今日この頃ですが、
proliferation risksは検討されているのでしょうかねえ??

新しいページ s-10) では、この問題を取り上げた専門家
による論文を見つけたので、
ごく一部を抜粋・日本語化で紹介しております。

私がページ s-3) で指摘したリスクも、まんざら
「単なるイマジネーション」ではないことを、ご理解いただけると思います。

上の黒いメニューで、s-10) をクリック!

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ザポリージャ原発、外部電源喪失が続いていて ・・・

ザポリージャ原発、外部電源喪失が続いていて ・・・

ロイターのウェブサイトより
Ukraine’s Zaporizhzhia nuclear plant now without offsite power for six days, Grossi says

Ukraine’s Zaporizhzhia nuclear plant now without offsite power for six days,
Grossi says

2025年9月29日 JST
Reuters

「やかんをのせたら~~」ではこのところ、
・ 核抑止問題を突っ込んでいた
という事情もありますし、加えて
・ ザポリージャ原発の外部電源喪失は、すでに何度も起こっている
という事実もあるため、
現時点でのザポリージャでの外部電力喪失については、
取り上げるのが遅くなりました。
決して、無視してたわけじゃ、ありません。
Reutersの報道記事から、私が一部抜粋要約・日本語化して
紹介しますね。
<  > 内は、私からの補足説明です。

ドロボーだ!

*******************************
(Reuters) – ザポリージャ原発が外部電力の供給を失ってから、今日で6日になると、国連の核監視機関で<あるIAEA>のチーフ、ラファエル グロッシが月曜日<29日>に述べた。

・・・・・

IAEAの事務局長であるグロッシがXに投稿したところでは、グロッシはワルシャワでウクライナのAndrii Sybiha外相と会談、ザポリージャ原発の状況についての意見を交換した。さらにグロッシは、IAEAが外部電力供給の回復に努めているとも述べている。

IAEAによる同原発の一時的委託管理を、ウクライナは希望

ウクライナの国立核規制監視局のヘッドであるOleh Korikovが声明で述べたところによれば、外部電力供給が失われたことで「原発と放射性物質に関し、深刻な安全上の脅威が」生じているとし、外部電力の回復を目指す取り組みを求めた。

IAEAによると、ガ部電力線が先週切断され、これは今回の戦争が始まって以来10度目のことだ。緊急用ディーゼル発電機の稼働が始まった。

<原子炉の冷却については、上の肥大化した黒いメニューの
終わり近くにある 付録 w-15) を参照>

Sybiha外相はグロッシとの会談についてXで投稿、ロシアが「ウクライナの原発を盗み、原発事故の危険が増大しているにも関わらず、ロシアの送電グリッドに無理やり組み入れようとしている。そんなことを世界は許すわけにいかないという点で、グロッシ事務局長と合意した」と述べている。<上の黒いメニュー中ほどにあるページ d-6) で、5) 「原発ドロボーが事故起こしやがった」 リスク という個所も参照>

同外相は、「唯一の現実的な選択肢」とは同原発を一時的にIAEAに委託管理してもらうことだとしている。

****************************

Lascia ch’io pianga —
私のかなり昔の作品

メルトダウンなどにならず、無事にIAEAの手にいったん渡ることを祈ります!
無論、ロシアはなかなか応じないでしょうが。

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新たな固定ページ nd-6) をアップロード

新しい固定ページ
nd-6) (Nuclear deterrence) 「正気」が崩れると、
核抑止は ・・・

をアップロードしました。
上の黒いメニュー(肥大化していて使いにくくて
ゴメンナサイ!)で nd-6) を見つけてクリック!
黒いメニュー内の項目は、基本的に
アルファベット順です。

核抑止が成立する主な前提の1つに、当事者国家の
指導層が「正気」であること、というっものがあります
よね。
はたして、この「合理的な判断をしてくれる」という
想定は、どこまで現実的なのか?
大問題ですよね。

この大問題についての専門家の論考を、
一部抜粋・日本語化で紹介しております。

nd-6) を見つけて、クリック!

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こういう方も、「不可分性」を

こういう方も、「不可分性」を

これは日本語メディアの記事なので、ご自分でお読みくださいませ。
原爆も原発も「同じ」… 6歳で広島の爆心地を歩いてから80年 いま福島で高校生に伝えたい、痛切な思い
にございます。

「◆原発事故に衝撃 ・・・・」という段落では、要するに
「やかんをのせたら~~」の中核にあるメッセージと同じことを、
この黒田さんも仰っていますよね。
「やかんをのせたら~~」では、その不可分性を技術的にも説明し、
不可分性が現れた過去の実例や不可分性の発生事情となった
歴史の展開なども説明しているわけですね。

さらに
「◆おかしいと思ったら、・・・・」という段落にあるとおり、
私もたとえ孤立したとしても、この「やかんをのせたら~~」
を続けていく覚悟です。
ただ、上の黒いメニューが肥大化して使いにくくなっているんで、
これはいずれ何とかしようと検討しております。時間がかかり
そうですが。

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問題が変化しているのに、既存のソリューションに固執してしまっていては~

問題が変化しているのに、既存のソリューションに固執してしまっていては~

ScienceウェブサイトにあるBeyond nuclear deterrenceという論考の紹介
https://www.science.org/doi/10.1126/science.adf2194

英語の論考を読める方は、下の私による日本語化要約よりも、ぜひ英語原文をお読みになってください。原文の日付は、2022年10月13日です。
著者のStephen Herzogさんは、スイスのETH Zurichという研究機関のCenter for Security Study (安全保障研究センター) でnuclear arms control (核兵器の管理) を専門とする上級研究員でいらっしゃいます。

問題やその状況などが変化・変質しているのに、昔に流行ったソリューションに固執してしまう ・・・ 困った性質ですが、現実にはよくありますよね。

一例として、20世紀後半には「内需主導、”モノ”中心」で急成長できた経済があったのだけど、今では世界の経済環境が変わり、文化で国外のお客様を引き付けアレコレ金銭を使っていただくなど、新しいやり方が必要になってますよね。でも、旧時代のやり方しか知らない政治家が多いと、その経済は崩壊していきます。

世界の核兵器をめぐる環境を見ても、以前に「やかんをのせたら~~」でも指摘したように、
核の多極化が進んでしまっている
ミサイル迎撃システムや軍事ドローン、サイバー戦争など、新たな技術が広がっている
という2点から、冷戦時代(1991年まで)とは大きく変質しつつあります。
ところが。
「核問題 ⇒ 核抑止を!」という条件反射的な主張が多くみられる現状であることは、皆様もご存じのとおりです。

私たちは、核からの自由を得るため、核抑止に代わる新たなソリューションを研究開発するべきでしょう。
それを、下の論考でHerzogさんも訴えてらっしゃいます。

こうなる前に、核抑止を乗り越えるソリューションを考えよう

できるだけ上のリンク先で英語の原文を読んでいただきたいので、私の日本語化要約は、ごく短い抜粋にします。
<  >内は、私からの補足説明です。

*********************************************
・・・ 今回のウクライナでの戦争でプーティンは核兵器を使うぞとの脅しをたびたびおこなっているが、これは核の脅威が冷戦後の今も存続していることを証明する、間違うことなき証左なのだ。世界的な核軍縮を実現するための新たな科学研究の流れを直ちに始めることが必要だ。
・・・・・

・・・ 核のリスクの軽減のための研究予算は急速にカットされており、関心を持つ研究者がいても、実際にそうした研究に従事できる機会は少ない。

社会科学の研究の大半では、核兵器をなくすことではなく、核兵器のある世界で生きていくことに焦点を合わせてしまっている。・・・

しかし学術界の多くの人たちは、核抑止のことを永遠に変わらぬ現実であるかのごとく捉えてしまっている。・・・
・・・・・

今こそ、核抑止を超えた未来の世界を作り上げるための科学研究に出資し、発展させていく時代なのだ。
**********************************

光を投げかけて前を見れば・・・
私の昔の作品
Soft pastel on paper

「核問題 ⇒ 核抑止を!」という条件反射は、間違いなく冷戦時代の約46年間に形成され広まったものですよね。冷戦時代からは「核の状況」が変わっている以上、新たなソリューションを探求するのは当然の課題です。
この当然なことを忘れて、核抑止や核共有の議論をしてしまうっていうのは ・・・

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Peace Negotiations and Zaporizhzhia Nuclear Power Plant

Peace Negotiations and Zaporizhzhia Nuclear Power Plant
(和平交渉とザポリージャ原発)

「やかんをのせたら~~」では核抑止問題にしばらく
注目してきたため、
ザポリージャ原発のことを最近あまり取り上げて
きませんでした。
しかし、忘れていたわけじゃ、ございません。
https://www.rusi.org/explore-our-research/publications/commentary/peace-negotiations-and-zaporizhzhia-nuclear-power-plant
に、Darya Dolzikovaという方による今月(2025年9月)
4日付の論考を見つけました。
いつもどおり、一部抜粋・日本語化して紹介しますね。
詳しくは、上のリンクから元の英語テキストをどうぞ。

<  >内は、私からの補足説明です。
*************************************

<リード>
ロシアとウクライナ間の和平交渉を求める機運が高まる中、
ヨーロッパ最大の<ザポリージャ>原発が今後どう
なるかは予断を許さない。

15-sec and 30-sec croquis / 15秒クロッキーと30秒クロッキー
みんな、逃げて~
私の15秒クロッキーと30秒クロッキー

<本文>
ザポリージャ原発(ZNPP)は今も、両国がせめぎ合う
前線にある。和平・停戦交渉がどのようなものであれ、
同原発とその付随都市であるエネルホダルとは、
ロシアの支配を離れるべきだ。さもないとこの原発は
ウクライナにとってもヨーロッパにとっても放射性物質の
脅威をまき散らしかねない存在として際立ち、ロシアは
引き続き軍用機器類や人員をそこに保管するだろう。
同時に、同原発をウクライナに引き渡したとしても、
安全性を確保するのは大仕事だ。・・・・

ロシアによる誤った稼働

・・・エネルギー用インフラを標的にするのは戦争での
常とう手段だが、原発の場合には核物質があるため
独自の危険性がある。それを軍事標的にするのは、
無責任だ。原発への攻撃は、非戦闘員に被害をもたらす
恐れがあるなら、人道のための国際法で禁じられている。
原発に深刻な事故を発生させるには、原子炉を直接
攻撃する必要はない。攻撃やメインテナンスの不備などで
冷却水や外部電源システムに損傷が出れば、原発の稼働と
安全のためのシステムには問題が発生しうるのだ。
そして、実際にZNPPではそうした事態が幾度か発生して
きている。最悪の場合、こうした事態から放射性物質が
漏出することもあり得る。<上の黒い巨大化した
メニューで、付録 w-15) も参照>

・・・・・

20-min croquis of strokes / ストロークのクロッキー、20分
拷問はやめてくれ・・・
私の20分クロッキー、男性のモデルさん

・・・同原発を占拠中のロシア軍は、ウクライナ人の
原発スタッフやエネルホダル市民に対し、拷問や拘束、
その他嫌がらせを行ってきている。・・・ ZNPPの
スタッフに対する拷問の報告には、証拠もよく整って
いる。著者に入った情報によれば、2025年8月の時点で
最低でもエネルホダルの住民19名がロシアにより拘束
されている模様だ。そうした人たちの中には、
長期間の投獄刑に処された人たちもいる。・・・

・・・ 同原発でのロシア軍の活動を監視するTelegramの
チャネルもあり、その一部はロイターでも報道されている。
そうした動画などを見ると、ロシア軍はそこから武器を
発射、軍用機器を保管、さらには敷地内でBBQをしたり
している。・・・ ZNPPに配置されているIAEAのチームが
先日報じたところによれば、「敷地の教会に極めて近い
位置から」外へ向けての発砲が聞こえたそうだ。
ウクライナ高官たちによれば、ロシア軍は以前から、
この原発からドニプル川対岸にあるニコポルなどの
都市への攻撃を行ってきている。だがウクライナ軍は
それに対抗する充分な反撃をできずにいる。迂闊な
反撃をして原発に損害をもたらし、原発事故を招く
わけにいかないからだ。
<敵軍がこちらの原発を占拠してしまった場合、
こちらは迂闊に手を出せなくなる ・・・ つまり原発は
防衛の脆弱箇所となりえるのですが、これについては
多くの方がご指摘済みです。「やかんをのせたら~~」
でもとっくに指摘済みで、上の巨大化した黒いメニューで
ページ d-6) にある「原発ドロボーの襲来」という
あほバカ漫画の下をご覧くださいな>

そうでなくとも、戦場において原発を稼働させること
自体に、大きな問題やリスクがある。その実例の一部
として、すでに外部電力供給の喪失や冷却水供給の
深刻な問題がたびたび発生してきた。しかも、ここ
数中間、悪化しているのだ。加えて、優秀なスタッフも
不足している。・・・・ ロシアの原発のスタッフを戦地に
ある原発で働くよう招いても、なかなか応じては
くれないだろう。・・・

それだけの問題がありながら、ロシアの国営原子力
企業Rosatomの経営陣の発言からも、ZNPP周辺で
観察された出来事を見ても、ロシアはこの原発の
再稼働に執着してしまっている。現状で再稼働など
すれば、無責任極まりない。・・・ <現在、ZNPPの>
原子炉はコールド シャットダウン状態にあり、
この状態では何かあった場合に対応する時間が取れ、
重大事故を防止しやすくなる。炉内の核燃料の同位体
組成も、稼働中かコールド シャットダウンかで
異なってくる。稼働中のほうが、無論リスクが高い。
現在のような戦時下において再稼働に踏み切れば、
原発事故のリスクは大幅に増大してしまう ・・・

20-min croquis / 20分クロッキー
呆れてすっ飛んじゃう~
私の20分クロッキー

ロシアによる制御が続く場合のリスク

上述の各理由から、ZNPPとエネルホダルをロシアが
制圧したままでは、どのような停戦あるいは和平協定も、
不完全で持続性のないものになってしまう。原発の稼働や
メインテナンスの人材もなかなか手に入れられずにいる
ため、ZNPPを無事に運用する能力は低下していく。
同時に、経年劣化も起きる ・・・

ロシア側の操作員たちにはRosatomとロシア政府から、
ZNPPの<6基ある>原子炉の一部でも再稼働せよとの
プレッシャーがのしかかる見込みだ。Rosatomの経営陣に
よれば、2023年までの時点で同社はZNPPとエネルホダル市
とに200億ルーブル<約356億円>を充当しており、
2026年までにさらに900億ルーブルを投じる計画だ。
一方、第三者のロシア語ウェブサイトにある財務記録を
見ると、Rosatomの子会社がZNPPの運営を継承して
いるのだが、その子会社の2023年の純損失は120億
ルーブルに達していた。

この原発の操作員たちにしてみれば、ロシア政府に
対しても国際社会に対しても、自分たちにはこの原発を
再稼働させて運用していく能力があるのだ、と実証したがる
ことであろう。これは資金フローを確保するためであると
ともに、ロシアの核発電技術とZNPPの和平交渉での
カードとしての価値とを高く見せるためだ。・・・・
上述のように、現状でZNPPを再稼働してはならない。
重大な事故を招く危険があり、そうなればウクライナ
だけでは済まず、ヨーロッパ各地に被害が出る。

さらにZNPPがロシアの掌中にある限り、ウクライナ国内
並びに停戦・和平交渉の相手(つまり、ウクライナであれ
国際的な国家連合体であれ)にとっては、ZNPPは恐怖の
対象となる。・・・ この原発は、ニコポルから直線距離で
わずか13㎞の位置にある。・・・ ロシアの手の内に
とどまってしまった場合、この原発はロシア軍の
サンクチュアリとなる。NATO軍もウクライナ軍も、
原発に対し本格的な攻撃を行うわけには行かない。・・・
ZNPP周辺が一種の緩衝地帯ないしは立ち入り禁止地帯に
指定された場合には、当然、ロシア軍がZNPPにいること
自体が問題となる。
<ついでに言うと、原発の侵略軍による占拠・基地化は
基本的に世界のどこででも起こりえるのですから、
世界の商用原発すべての周囲に非武装地帯を設ける必要も、
まじめに検討すべきですよね>

Actually, 5 minutes of sleepy hands' work / 眠る手による、5分の作業
憂鬱だ~
私の20分クロッキー、男性のモデルさん

ZNPPの今後に関する選択

理想的には、ZNPPの正当な所有者はウクライナであり、
適切な管理運営ができるのもウクライナのみである以上、
ウクライナに変換するべきである。しかしロシアも、
これ程貴重な戦利品を返したがらないだろう。・・・・

短期的により実現性の高い選択として、ZNPPの所有権を
何らかの国際的なタスク フォースないしはコンソーシアム、
あるいはIAEAに移すのが賢明かもしれない。ZNPPの敷地と
その周辺は、エネルホダルも含め、中立地帯に指定できよう。
そうした地帯を原発周囲に設けることで、原発が軍事基地に
転用されてしまうことを防止できるだけでなく、原発が
周囲の軍事活動からの被害を被るリスクも軽減できる
はずだ。

IAEA内部でのロシアの影響力を考えると、IAEAが
どこまでZNPPに関与できるのか、といった懸念も表明
されていた。この原発をIAEAが委託されて管理運用する
ことで、中立性や信頼性を高めやすくなるだろう。
だが、IAEAは大型事業の運営や重大なインフラ施設の
管理を行う機関ではない。そのため、IAEAだけでは
人材も資金も不足となろう。さらに、IAEAの核エネルギー
部門を担当する副事務局長は、ロシア国籍なのだ。

そこでそれに代わる選択肢として、IAEAと民間主体とが
協力してZNPPの管理運用に当たるという選択がある。
その民間企業としてはヨーロッパやアメリカのもの、
さらに韓国、日本、中国の企業なども考えられる。
そして国家政府や世界銀行、OECDなどが資金援助を行う。
世界銀行は最近まで核エネルギー プロジェクトへの出資を
禁じていたのだが、今年6月に解禁した。
<核発電を”野放し”にしておくと、このように地球規模で
多大の資金問題も招き得ることにもご注意>

ロシアでもウクライナでもない組織がZNPPにいることで、
将来の軍事攻撃を抑止する要因にもなるだろう。・・・・

20 minutes with ball-point pens / 20分のボールペン描画
不安しかない・・・
私の20分クロッキー

理想としては、返還後のZNPPを直接に操作するのは、
ウクライナ人の人材であるべきだ。・・・ この原発の
現場・現状を熟知しているのはウクライナの技術者たち
だけだ。それでもロシアは、少なくてもしばらくは
ロシア人の人員も同原発に配置するべきだと固執する
かもしれない。・・・・

この原発周辺での戦闘が止み、徹底した安全評価と
メインテナンスを行い、外部送電グリッドとの接続の
重複化や冷却水の確保といった主な補助システムや
安全システムを再構築できれば(もっとも、この水源の
確保が難題だが。現時点で、カホヴカ貯水湖が破壊
されているので)、原子炉を1~2基稼働させることも
あり得よう。時間はかかるだろうが。だが、これには
専門技術も巨額の資金も必要になる。技術はウクライナに
あるが、財源については国外からの援助を必要とする
はずだ。関連施設すべてを検査し、それに先立ち
大がかりな地雷撤去作業も必要となりえる。どの程度の
投資が必要となるのか、その金額推定は難しい。ロシアが
返還する時点で、どのような状態になっているか不明
だからだ。それでも、数十億ドルにのぼる可能性がある。

・・・・・

20-min croquis / 20分クロッキー
こんなの、前例にしないでよ~
私の20分クロッキー、男性のモデルさん

前例となってしまう誤りの回避

・・・・

ロシアに和平・停戦交渉においてZNPPの返還を確実に
議題に取り上げさせるためには、当面、ウクライナを
支援する諸国はロシアが引き続きこの原発を占拠したく
なくなるような動きをせねばならない。一例として、
RosatomがZNPPを占拠していることを理由とする、
同社のスタッフ並びに世界での業務を対象に制裁を
実施することだ。そうすれば、ZNPPの占拠を続けても
損失が大きくなるだけで、利益にはつながらないと認識
されよう。

ロシアによるZNPP占拠をやめさせることができない場合、
その影響はウクライナ戦争を超えてしまう。・・・
相手国のエネルギー インフラを占拠するという暴挙が
まかり通ってはならない。ウクライナ戦争はいろいろな
意味で前例を作っているのだが、原発の占拠継続という
先例は、まだ回避できる悪しき前例なのだ。
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特に真新しい考察があるわけではなく、今迄からZNPP
関連で指摘されてきている問題が列挙されてますよね。
ある日本の防衛軍(自衛隊)の士官の方のお話ですと、
某国軍が日本に攻め込んでくる場合、最初に占拠を
狙うと自衛隊が見ているのは若狭湾の敦賀原発だ
そうです。
敦賀に限らずとも、泊も柏崎刈羽も若狭湾も、原発が
「ザポリージャ化」されるリスクを抱えてますよね。

「本当に日本を愛する」のであれば、核発電と
いうものを再考すべきでしょう。

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核抑止がこの80年間機能してきたからといって ・・・

核抑止がこの80年間機能してきたからといって ・・・

中央日報のウェブサイトにある日本語記事
「80年の核抑止、いつでも崩れる…金正恩、米中に挑発者となる可能性」
を、まずご自分でお読みくださいませ。

要するに、核抑止はこの80年間に関しては確かに機能してきたが、
いつ崩れるかはわからないと、専門家であるアリソン教授が
語っておられますよね。

現時点で日本国内の核抑止推進論を聞いていると、あたかも
「核抑止は構造的に機能する」、つまり
「核攻撃をしたら、核でやり返される」⇒「ともに滅亡してしまう。
これは回避したいから、こちらが核兵器を持っていれば、敵も
核攻撃をしてこない」
というものが目立ちます。非常にprimitiveな抑止論ですね。
やはり、日本では今まで核に関する議論や考察があまりなされて
こなかったので、今になってこんなprimitiveな主張がまかり通っている
・・・というのも、1つの要因でしょう。

で、上の抑止論正当化の理論では、人間の「やり返されたら、滅んでしまう」
という恐怖・警戒の心理が根拠とされており、この心理が効果を発揮する限り
”時代や状況に左右されず”つまり”構造的に”核抑止は機能する
ハズ、とされています。

でも、よく考えてみてくださいな。この抑止理論って、要は一種の
「心理ゲーム」に立脚してますよね? 今年の8月に広島県の湯崎
知事が仰ったように、「不変の物理的真理ではない」のです。
広島県知事「核抑止重要、本当にそうなのか」 平和記念式典で問いかけ(中国新聞デジタル) – Yahoo!ニュース

人間の心理なんて、時代とともに移り変わっていくに決まってます。
たまたまこの80年間は核兵器の使用がなかったからといって、
今後も「構造的に」核抑止が変わらず効果を発揮すると妄信する
のは、あまりにも危険です。
それと、その80年間が始まる直前には、実際に原爆が戦争で使用されたのです。

アリソン教授が「・・・ いつでも崩れる ・・・」と仰っているのは、
さすがに専門家だなあと思った次第です。

核抑止に騙されず、あくまで核は廃絶を目指す以外にございません。

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ここ数年、巨大データ センター専用の電源として
SMRを推す声が高く、SMR企業であるNuScale社の
株価は1月のDeepSeekショックでいったん急落したものの、
予想通り回復し上昇を続けております。

しかも、SMRなら小型でpassive safetyを備えているので、
大事故にはならない ・・・
・・・との主張が良く聞こえてきますよね。

さて、
データ センターとSMRとを電源線で接続すること、
1か所のコントロール ルームから複数のSMRを遠隔制御
すること
に、危険性はないのでしょうかねえ??

その問題を取り上げたページです。

上の黒いメニューがゴチャゴチャで申し訳ないのですが、
項目は基本的にアルファベット順です。
s-9) を見つけてクリック!

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