ロシア軍がザポリージャ原発を指揮するって ・・・

Sky News
Ukraine-Russia latest news: Rockets ‘completely destroy’ airport as Putin-Macron phone call lasts nearly two hours | World News | Sky News

英国のニュース テレビ局Sky Newsのウェブサイトより。
2022年3月6日、2:20am JSTごろにアクセス

ウクライナのチェルニーフ (チェルニゴフ) などでの「大爆発」が3月5日早朝に
発生、世界的に話題と心配の原因になっていますが、このSky Newsは以下のように
報じています。

いつもどおり、私の抜粋・日本語化あるいは要約です。< >内は、私からの補足説明。

ロシアのウクライナ侵攻関連の最新ニュース: プーティンとマクロンの電話会談が
2時間も続く中、ロケット弾が空港を「完全に破壊」

すでに150万人ほどがウクライナを脱出したが、<ウクライナ東部の都市> マリウポリ
からの人道回廊を設定する交渉が再度行われた。ウクライナ当局の主張によれば、
チェルニーフでは500㎏の爆弾が落とされている。英国の政治家Dominic Raabに
よれば、今回の紛争は「何年間とは言わずとも、何か月か続く恐れがある」
**************

この報道によれば、戦術核ではなく大型の通常兵器だったよぅですね。
そうであっても、こんな巨大な爆弾を落とせば、非戦闘員にも被害が出る
ことを考えないのでしょうかねえ??

核の廃絶を! 私のTシャツ作品より

核の廃絶を!
私のTシャツ作品より

「やかんをのせたら~~」としては、次の2つのニュースが気になります。

3月6日 2:13am JST付の記事

IAEAによれば、カテゴリー1から3の放射線源を扱う施設との通信が途絶えた

IAEAからのウクライナ情勢での新たな憂慮すべき進展として、ウクライナの
核規制当局が、マリウポリにある核施設でカテゴリー1から3の放射線源 <下記
参照> を取り扱っているすべての施設との通信が途絶えたと発表した。
マリウポリは<ウクライナ東部にある>港湾都市だが、ロシアに制圧されている

IAEAのRafael Grossi 事務総長はこの事態について、「極めて憂慮している」と述べた。
*************

* カテゴリー1から3の放射線源
アメリカのNRC(原子力規制委員会)のウェブページ(2021年3月9日に最新更新)
Category Of Radioactive Sources | NRC.gov
によれば、放射線源は次の5種類に分かれます。
(やはり、私による日本語化)

放射線源の分類

IAEAのCode of Conduct on the Safety and Security of Radioactive Sources
(放射線源に安全とセキュリティに関する行動規約)では放射線源を以下の
5つのカテゴリーに分類、安全とセキュリティを確保するため の指針としている。

  • カテゴリー1 適切な管理を怠った場合、その放射線源に2-3分以上接触
    していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題をもたらす。この程度の
    量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに2-3分から1時間ほどいる
    だけで、死を招く確率が高い。このカテゴリーの線源は通常、放射線を
    利用した熱式発電装置、放射線照射装置、放射線遠隔治療に使用する。
  • カテゴリー2  適切な管理を怠った場合、その放射線源に短時間(数分から
    2-3時間)以上接触していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題を
    もたらす。この程度の量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに数時間
    から2-3日ほどいるだけで、死を招く確率が高い。このカテゴリーの線源は
    通常、産業用ガンマ線撮影、組織内照射療法、放射線撮影に使用する。
  • カテゴリー3  適切な管理を怠った場合、その放射線源に数時間以上接触
    していた、ないしは取り扱った人員に、恒久的な問題をもたらす。この程度の
    量の線源が遮蔽なしで存在する場合、その近くに数日間から2-3週間ほどいる
    だけで、死を招く場合がある。ただし、その確率は小さい。このカテゴリーの
    線源は通常、液面計や浚渫ゲージ、コンベヤー ゲージ、自転パイプ ゲージ、
    検層ゲージなどの固定式産業用ゲージに使用する。
  • カテゴリー4  適切な管理を怠った場合、その放射線源に何週間も接触していた、
    ないしは取り扱った、近くにいた人員に、一時的な問題をもたらす場合がある。
    ただし、その可能性は小さい。この程度の量の線源が遮蔽なしで存在する場合、
    その近くに数日間から2-3週間ほどいるだけで、死を招く場合がある。ただし、
    その確率は小さい。この程度の量の放射線源では、人が恒久的な障害を受ける
    ことは少ない。このカテゴリーの線源は通常、固定式あるいは携帯式のゲージや
    静電除去装置、低線量の組織内照射療法に使用する。
  • カテゴリー5 これは、恒久的な問題を起こさない。X線蛍光装置や電子捕獲
    装置に用いる。

(以下略)
***************

要するに、高レベルの放射線源を扱う核施設との連絡が途絶えたというワケでして、いったい何があったのか??

近所に彫刻庭園があって、そこのハンムラピ王。 そのまた近所に、こんな「へそ曲がりな」樹木がありました。 何か、無理な圧力でも加えたのか?? いずれも、私の5分クロッキー

近所に彫刻庭園があって、そこのハンムラピ王。
そのまた近所に、こんな「へそ曲がりな」樹木がありました。
何か、無理な圧力でも加えたのか??
いずれも、私の5分クロッキー


続けて3月6日 1:50am JST付の記事

<ウクライナの>原発運営管理層、ロシア軍の指揮下に入ったとIAEA

IAEAがウクライナ<の当局>から受けた情報によると、ウクライナの原発1か所が
先週、それを制圧したロシア軍司令官の指揮下に入った。

IAEAによると、ウクライナからの情報として、ザポリージャ原発を制圧した
ロシア軍はすでにモバイル通信やインターネット接続をオフにしており、
同原発からの信頼できる情報を通常の経路では入手できなくなっている。

さらにIAEA によれば、このヨーロッパ最大の原発であるザポリージャの稼働
スタッフはセキュリティや安全面での義務を履行せねばならず、圧力を受けても
それを無視して決定を下す権限があるという。

やはりIAEAからの情報によれば、ウクライナの原子力規制当局の報告では、
ザポリージャ原発のスタッフとの連絡に支障が発生しているという。*******************

皆様もご存じのとおり、そもそも1986年のチェルノブイリ原発の大惨事は、
政治的な圧力が「原発の無理な稼働」を強硬に要求し、操作員に無謀な操作を
強いたことが原因でしたよね。その種の惨事が発生しないことを祈ります!
もちろん、早く平和と自由が回復することも!

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ロシア軍、ヨーロッパ最大の原発を制圧 ― これも、DWより

DW News
Russian forces take control over Europe’s largest nuclear power plant | DW News – YouTube
やはりDW Newsによる英語ヴィデオです。2022年3月4日。

その一部0:00 – 5:33 を抜粋し、音声から直接日本語化して紹介します。
英語ニュースが分かる方は、ぜひ上のリンク先で元のヴィデオをご覧になって
くださいね

Charles CastoさんはCasto Groupの核エネルギー安全の専門家です。 (福島第一の
大惨事の後、アメリカ政府を代表して日本政府にコンサルティングを行った方です)


……………………………………………….. 架空の花です。私の作品より

いつもどおり、< >内は私による補足説明です。

A (アンカー): こんにちは、<アンカーの> Terry Martinです。
緊急事態サービスによれば、ヨーロッパ最大の原発<であるザポリージャ原発>
の火災は、消し止められました。この火災が発生したのは同原発がロシア軍の
攻撃を受けた時のことで、地元の役人たちによれば同原発は既に安全が
確保されているそうです。TAEAによると、放射線レベルに変化は見当たらない、
とのことです。
ザポリージャ原発の状況を受け、緊急対応措置をフルに実施しました。同原発は
ウクライナの電力重要のおよそ1/4を供給しています。
ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがチェルノブイリ原発大事故を
再現しようとしているとして、避難しました。同大統領によれば、今回の
出来事からも、戦闘をやめる必要性の高さが分かる。

<ゼレンスキー大統領のお話>
もし<あんな大きな原発で>爆発でもあれば、敵・味方無関係に終わりと
なってしまいます。ヨーロッパの終わりです。ヨーロッパ全体から、皆さんは
避難せねばならなくなります。ロシア軍を止めることができるのは、ヨーロッパ
による緊急対処だけです。原発のカタストロフによるヨーロッパの終末など、
起こさせてはなりません。

<Casto さんのインタビュー>
ではここで、Charles Castoさんにご登場いただきましょう。アメリカの核関連
問題の専門家で、日本の福島第一で大災害が発生したときには、その拡大
防止に努めてらっしゃいました。Casto博士、本日はご登場いただきありがとう
ございます。
さて、今回のウクライナの原発で火災があったとお聞きになった時、どんな
ことをお考えになりましたでしょうか?

C (Castoさん): 言うまでもなく、実に困った状況でしたね。そもそも原発を
兵器で攻撃するなどという行為には、合理的な理由など何もありません。

A: 原発のそばで戦闘が行われているのですが、どの程度危険なことなのか、
ご説明頂けますか?

C: こうした状況が実に困ったものであることは明白でして、ご覧になったと
思いますが国営メディアは同原発は安定していると報じており、原発の運営者は
こうした事態に計画的にうまく対処ができるはずです。それに、この原発の
設計は大変堅牢なものですし。しかし、どんな国のどんな原発でも、運営者が
だれであれ、こういう事態はあってはいけません。

Bird on the "caged" canvas ---
解放を ・・・
私のかなり昔の作品より

A: どういった問題に、着目すべきでしょうか?つまり、戦車が発砲していて、
原発そのものを標的にしていなくても その周辺めがけて攻撃をしている場合、
その砲弾が原発に命中してしまったら、どういう事態が発生しえる
のでしょうか?

S: 一番困る事態としては、使用済み核燃料があります。原発施設内の、
使用済み核燃料の冷却保管用プールですね。しっかりと格納する構造には、
なっています。核燃料を扱うシステムの一部ですから。それでも、大いに
懸念されます。福島第一の大事故の場合、地震が福島第一原発を攻撃した
ようなものでした。作業員の皆さんが、使用済み核燃料施設は何とか安全を
保つことができたのですが。

A: 何らかの国際的な ・・・ 失礼、どうぞお話しください。

S: 原子炉そのものは施設の奥にあって、しっかりと格納されているので
放射性物質の深刻な漏出は起こりにくいのですが、<原発施設内には使用済み
核燃料の冷却保管プールもあって> そのプールとなると、保護できなくなる
場合もあることが、現実に発生したわけですね。

A: 紛争時の原発とその各種施設の安全性について、何か国際的な規約の
ようなものは、ないのでしょうか?

S: IAEAにも<紛争への>対応部門はありますし、アメリカのエネルギー省や
原子力規制委員会、その他多数の機関では対応策を実施、放射線レベルの
モニターなどを行っています。ウクライナでの事故の深刻さや懸念すべき
問題などを見定めるように努めています。

A: それでも、原発周辺での戦闘という事態になった場合に、原発をシャット
ダウンするわけでは、ないのでしょうか?

S: しますよ。ハリケーンや津波といった事態が予想される場合、前もって
原発をシャットダウンすることになっています。各種施設の安全を守るのですが、
それでも核燃料プールは保護が必要です。でも、原子炉そのものはシャット
ダウンします。あるいは、周辺からの外部電力供給がなくなって、強制的に
シャットダウンすることになります。結果、原発としてはシャットダウン、
安全を保つことになります。

A: ウクライナに限らず、多くの皆さんは戦闘地域の只中にウクライナの原発が
あるという事実を恐ろしく感じています。そうした不安は、正当なものなので
しょうか?

S: どの程度の攻撃が行われるのかによって異なりますが、心配するのは当然です。
<ウクライナの原発は>大変頑丈で、?エネルゴアトム?によれば極めて堅牢だ
そうで、しかもチェルノブイリや福島第一でも周辺地域が損害を被りやすいの
ですが、いずれの大事故の後でもいろいろな教訓を学びました。そのため、
実施できる対応策は多数あります。ですから、原子炉からの放射性物質の漏出を
最小限に食い止める方法は数々あるわけですね。どのような事態になった場合
でも。

A: Casto博士、ありがとうございました。
アメリカの原発安全性問題の専門家、Charles Casto博士でした。

S: どうも。
**************
"Argument III -- To the Rescue"
“To the Rescue”
私の作品より

確かに、原子炉そのものはかなり頑丈な分厚い鋼鉄製なのですが、
・ 外部電力供給が遮断された場合
・ 使用済み核燃料の冷却保管プール
というアキレス腱があるわけですね。そのあたり、Casto博士にもっと
突っ込んでほしかったですね。

確かに「原子炉からの放射性物質の漏出を最小限に食い止める方法は数々
ある」のですが、その「最小限」がどの程度になってしまうのか??
上の黒いメニュー(項目はアルファベット順)にあるページ u-1) の
「以前から警告が」という段落で紹介した問題は、確かに存在しますよね。

ウクライナ情勢は目を離せないので、今後もこうした報道があれば、
適宜紹介してまいります。
ただ、平和と自由が回復、こうした報道がなくて済むようになる日が早く
実現することを祈っています。
並行して、トリウム サイクルの調査も進めております。

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DW Newsより: ウクライナで、原発災害とサイバー戦争の可能性は?

How likely are nuclear disasters and cyber warfare in Ukraine? | DW News

(DW Newsより: ウクライナで、原発災害とサイバー戦争の可能性は?)

そのうち 0:00 – 5:44
Assessing the risks of a nuclear accident
(原発事故のリスクを問う)

How likely are nuclear disasters and cyber warfare in Ukraine? | DW News – YouTube
Deutsche Welle(ドイツの国営放送) による、2022年3月3日JST付のヴィデオより

上の黒いメニューにあるページ u-1) で、ウクライナ国内4か所に稼働中の原発があり、
ロシア軍の攻撃によって(仮に、意図しない誤爆などであっても) 原発事故が発生
する危険性を考えました。原子炉そのものが損傷を受けなくても、外部電源供給が
絶たれると、大変なことになるリスクも述べました。
地図を、再度掲載します。

あくまで、概略地図ですよ

特にザポロジェ (カタカナ表記は、ザポリージャとも) 原発には稼働中のVVERが
6基あり、ヨーロッパ最大の原発であることは、日本語でも報道されていますよね。

大変心配な事態ですが、3月3日付のDeutsche Welle(ドイツの国営放送)による
関連ヴィデオを見つけました。英語放送です
そのうち、0:00 – 5:44を抜粋して、音声から直接日本語化しますね
Shaun Bernieさんはグリーンピースの原発関連アナリストで、スコットランドから
リモートでこのニュース報道に出演されています。
いつもどおり、< >内は私からの補足説明です。

A (アンカー): 先週、ロシア軍がチェルノブイリ原発を制圧しました。1986年に
メルトダウンがあった原発です。<ロシア軍の>タンクや部隊が入り込み、放射性の
ダストを巻き上げたため、<大気中の> 放射線レベルが急上昇しました。これは
今までに低下したのですが、ウクライナの原子炉がどうなるのか、というさらに
大きなリスクを考えると不安が募ります。こうした <稼働中の原発が多数ある
ところでの戦闘という> 事態は、歴史的にも前例がありません。大規模な原発
プログラムを進めている国家が、戦争の只中にあるという事態です。ウクライナは
原発依存率が高く、その原発ネットワークは世界的に見ても大掛かりなものです。
<現時点で>4か所の原発を稼働しており、原子炉は15基にのぼります。<建設中の
ものは除く>  戦闘の前線が原発に近づくにつれて、いずれかの原発が戦火に
曝され、原発大災害が再度発生してしまうのでは、という不安が広がっています。
そうした事態が起こらないことを願いますが、リスクは確かに存在します。

Shaun Bernieさんはグリーンピースで核問題の上級専門家を務めてらっしゃいますが、
スコットランドから <リモートで> ご参加いただいています。

Shaunさん、この番組にご登場くださり、ありがとうございます。先ほど入った報道に
よれば、IAEAの事務総長が、このウクライナの状況は原発のプログラムとネットワーク
が多数あって稼働しているところで戦闘が行われているという未曽有の事態だと発言
しています。
そこで、この戦争のため原発事故が発生する確率は、どの程度あるのでしょうか?

S (Shaun Bernie): もちろん、確率がどの程度なのかは、分かりません。ウクライナ
での戦争の状況は、大変ひどいものですからね。ウクライナの核施設、原発は、今も
大変攻撃に曝されやすく、大変複雑なシステムです。こうした原発は <稼働させるため
の外部電源として> 送電グリッドからの電力供給に依存しており、そのため大きな懸念
を抱いております。グリッドからの外部電源供給に問題が発生した場合、原子炉は
緊急用のディーゼル発電装置で冷却しないといけません、特に、ウクライナ南部の
ザボリージャ原発が心配です。問題は、そうしたディーゼル発電装置が稼働できる
のか、どこまで稼働できるのか、ということですね。特にザボリージャでは、大型の
6基の原発のうち現時点で3基が稼働中でして、ここ数年間、<ディーゼル発電装置の>
信頼性などが問題となっております。原発では膨大な熱が発生しますので、それを
冷却しないといけません。外部からの電力供給がないと、炉心を冷却することが、
すぐにできなくなります。さらに冷却が必要なのが使用済み核燃料の保管プール
でして、ここでは強い放射線を発し高温の使用済み核燃料を冷却しています。
そこから、考えられるシナリオの一部が見えてきますよね。実に、背筋の凍る
思いです。

港区にある、英語スピーカーが集まる教会。以前、ウクライナ正教会の会衆に会堂を無料で貸していました。 私のスケッチから

港区にある、英語スピーカーが集まる教会。以前、ウクライナ正教会の会衆に会堂を無料で貸していました。
私のスケッチから

A: では、原発事故の原因としてもっとも考えられるものは、どんなものでしょうか?
たとえば、送電グリッドに対するサイバー攻撃なのでしょうか?それとも、ミサイル
での直接攻撃なのでしょうか?<2001年のアメリカでの> 9/11テロを受けて、
原子炉にテロリストが航空機で突っ込むという懸念が広くあります。

S: そうですね、この状況は大変な惨事ですから、未知の要因が多数あります。
論理的に考えれば、原子炉を標的にミサイルをぶち込んでも、何の意味もありません。
軍隊からの攻撃に耐えられるよう設計されている原子炉というものは、存在しません。
ミサイルであれ、戦車砲であれ。でも、意図的な攻撃以外のシナリオとして、
偶発的な事態があります。ロシア軍がミサイルや戦車砲をどこに向けて発射してきたか、
すでに皆さんもご覧になってらっしゃるでしょう。あまり、正確だとは言えないの
ですね。
さらに心配なのが、原発からは何十キロか離れた地点であっても、送電グリッドの
配電所が被弾してしまった場合ですね。そうなると、実に深刻な事態となる危険性が
あります。

A: ここで、ウクライナの様子を少しご覧いただきます。本日、ザボリージャ原発の
従業員の皆さんが、ザボリージャの町に入っていく道路をブロックしてらっしゃいます。
ロシア軍がそれ以上町に入っていかないように、というブロックですね。この原発は、
ヨーロッパでは最大のものです。ここからも、ウクライナ人々が原発の被弾が
あったらどんな事態になるかを憂慮してらっしゃる様子が、伺えます。

S: 確かに、ここからもうくらいの皆さんが自国の原発の脆弱性を心配してらっしゃる
ことが分かりますね。はっきりと私共も申し上げたことですが、ウクライナの原発で
働く皆様の真摯な取り組みには敬意を表します。これほど、想像を絶する苦渋の中に
あって、これほどのことを なさるのですから。原発のそばにまで軍隊が進攻している中、原発を極力安全に保とうと、これほどまでに努めてらっしゃるのです。さらに、
この原発から6-10㎞ほどの位置にあるエネルホダルという自治体の皆様も、
そうです。事態は実に大変な状況でして、軍事攻撃からウクライナの原発の安全を
確保できる方法は、ありません。戦争が終わらない限りは。
この問題を考えても、ロシア軍の軍事侵攻、このプーティンによる暴行は、すぐに
やめるべきです。

A: 確かに、その通りですね。
グリーンピースのShaun Bernieさん、今日はお時間を割いて貴重な考察をいただき、
本当にありがとうございます。ウクライナ情勢は危険と流動性に溢れていますね。
どうも、ありがとうございました。
***********

それにしても、ページ u-1) などに記した私の心配が私だけのものでなく、
グリーンピースの核問題専門アナリストの方も同じ心配を共有しているのが、
お判りいただけたと思います。

では、トリウム サイクルの調査を続けながら、何か核兵器や核発電関連の
ニュースが入った場合には、随時取り上げてまいりますね。

核なき世界になりますように ・・・

核なき平和な世界になりますように ・・・ 私のTシャツ作品より

 

 

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ベラルーシ、ロシアの核兵器のホストになる可能性

日本語メディアでも既に報道されているように、ベラルーシが憲法を改正?改悪?し、
ロシアの核兵器をホスティングできる体制になったようです。
やはり、世界は新冷戦体制に既に陥っており、そこでは核兵器が戦略的重要性を
増大させている、と見るべきでしょう。
今回の憲法改正?改悪?の背景の一部として、ベラルーシはロシアの支援のもと、
同国初の原発を建設しました。リトアニアとの国境近くにあるオストロヴェツ(Ostrovets) という場所で、建てたのはロシアのRosatom社です。2020年11月、
2基の原子炉がグリッドに接続されました。(Nuclear Power in Belarus – World Nuclear Association (world-nuclear.org)
現職のルカシェンコ大統領の権力基盤にロシアがあることなどと考え合わせると、
この辺からすでに、「何か匂い」ませんか??

"Undercover Treaty"
“Undercover Treaty” (密約)
私のかなり昔の作品より

大方の軍事評論家たちの戦前の予想を超え、「核兵器が(実際にか、単なる
脅しとしてかは別にして) 利用される」事態に突入してしまっている
わけですね。

まず、過去のいきさつ

今回のベラルーシでの改正?改悪?の背景事情は、Federation of American ScientistsのウェブサイトにあるBelarus Special Weapons というページをお読みくだされば、ざっとお分かりになると思います。
Belarus Special Weapons (fas.org)
です。

(私による抜粋・日本語化。< >内は、私からの補足説明)
<1991年から翌年にかけて> 旧ソヴィエト連邦が解体したとき、ベラルーシは
(ロシア、ウクライナ、カザフスタンとともに) 核兵器保有国となった。<旧
ソヴィエト軍の>SS-25 大陸間弾道ミサイル(ICBM) 81基が<新たにできた>
ベラルーシの領土内に残っていたためだ。ベラルーシ共和国の国家主権宣言を
見ると、同国は非核保有国であるとの宣言がある。1992年5月、ベラルーシは
核非拡散条約 (NPT)のリスボン議定書に署名、ウクライナならびにカザフスタンと
ともに、自国領土内にあるすべての戦略核兵器弾頭を破壊するか、ロシアに返還する
ことに合意した。

その実行のため、<当時のソヴィエト連邦の指導機関であった> 最高ソヴィエトは、
START 1 <第1次戦略兵器削減条約>という条約を批准せねばならなかった。だが
しばらくの間、ベラルーシの議会議員たちは作業を遅らせ、同国の安全保障と
核弾頭輸送経費の拠出とを、国際社会に求めていた。ようやく1993年2月4日、
START I 条約を批准しNPT順守が認められた。1993年半ばまでには、戦術核
兵器すべてをベラルーシ国外に移動させた。同国はさらに戦略核兵器 <対象と
する地域・標的に限定した被害を及ぼすのが戦術核。対して、大規模な破壊を
もたらすのが戦略核> も1995年までに国外に移そうと努めた(リダとマズールに
配備されていた) のだが、この期限を守れる見込みはほとんどなかった。
ベラルーシの大統領アレクサンドロ ルカシェンコは1995年2月、ヨーロッパ通常
戦略条約(Conventional Armed Forces in Europe)という軍縮条約を批准しない
ことを決定した。この条約ではNATOがベラルーシの領土を侵害してしまう、
との主張によるものだ。だが実はこれは、財政的な事情によるものであった。
結局、こうした残る戦略核兵器の処理をしたのはロシア軍の舞台であり、
同地に25年間滞在した。これは、1995年1月と2月に締結された関税同盟合意に
従ってのことであった。

1996年7月の時点で、SS-25 Topolという単一核弾頭の移動式核ミサイル81基 を
ロシアに引き揚げたが、残る18基はまだベラルーシに残っている。だが
ルカシェンコ大統領の発表によれば、これら残存核ミサイルのベラルーシから
ロシアへの引き上げを一時停止するそうだ。同大統領によれば、この核兵器を
撤去するという決定は前指導層による誤った判断で、不必要なものだという。
それは、近いうちにロシアとベラルーシは統合する可能性があるためだそうだ。
とにかく当該の核兵器は解体され、軍事的脅威とはならなくなった。そして
1996年11月終わりにようやくロシアへと返された。

同年11月には、ベラルーシは非核保有国となっていたのだ。
**************

要するに、いったんは核兵器を放棄した国が、このたび再度核武装をできる体制になってしまったわけですね。
まさに、1990年代の旧冷戦の崩壊 ⇒ 最近の、新冷戦体制の構築
という忌まわしい変化を象徴するような出来事ですよね。

Urban Mirage !
“Urban Mirage I” (都市の幻影 I)
私のかなり昔の作品より

で、今回の改正?改悪?

その認識の上で、CNNによる報道から一部、抜粋・日本語化してみましょう。
2022年2月28日JST付の
Belarus to renounce non-nuclear status following Russia’s invasion of Ukraine
(ベラルーシ、ロシアのウクライナ侵攻を受け非核保有国というステータスを破棄)
(17) Belarus to renounce non-nuclear status following Russia’s invasion of Ukraine (cnn.com)

記者は、CNNのHannah Ritchie、Josh Pennington

(私による抜粋・日本語化)
日曜日<2月27日>、ベラルーシは今までの非核保有国というステータスを破棄する
可能性を示唆した。以前はソヴィエト連邦の一部であったベラルーシからも、
ロシア軍がウクライナに侵攻したことを受けてのことである。

ベラルーシはこの30年ほど、ロシア政府を権力基盤とする絶対的権力者
アレクサンドル ルカシェンコが指導者を務めているが、同国当局によると
この非核保有国ステータスを破棄するという変更は、国民投票の結果からも
支持されているという。

ベラルーシ中央選挙管理委員会によると、投票権のある国民のおよそ78.63% が
今回の国民投票で投票、そのうち65.16%が新憲法に賛成を投じたという。
この新憲法はベラルーシの非核保有国というステータスを破棄し、また
ルカシェンコが今後さらに2期にわたり大統領選挙に出馬することを認める。

だが西側諸国は、この日曜日の投票結果を正当なものとは認めない模様だ。
この1月に発した声明で、欧州安全保障協力機構(Organization for Security
and Co-operation in Europe、OSCE)へのアメリカ使節団はこの国民投票を
「ベラルーシにとって実現可能でもなければ、信用もできないものだ」と
述べていた。

この国民投票に先立って1年間ほどにも渡る弾圧が、ルカシェンコ陣営から
国内の野党勢力に対して行われた。そのきっかけとなった問題は2020年の
大統領選挙で、そこでは選挙違反行為がなされ、市民による抗議が相次いだ。

今回の憲法改正の、ロシアにとっての意味: ベラルーシの新憲法は理論上、
ロシア政府がベラルーシ領土内にロシアの核兵器を配備することを可能にする
ものだ。これは、ソヴィエト連邦の崩壊以来、初めてのことだ。
その時点で、
ベラルーシ政府はいったん核兵器を放棄、非核保有国となった。

…(中略)…

ルカシェンコとプーティン: この日曜日に<ベラルーシの首都である> 投票所で
記者会見に応じたルカシェンコは、西側が何らかの核兵器をポーランドあるいは
リトアニアに配備した場合には、ベラルーシが<
1990年代初頭に> 放棄した
「核兵器をベラルーシに戻すよう」 ロシアのプーティン大統領に依頼することが
可能になる、と述べた。


「あの~~  フツーじゃなく怖いんですけど0・・・」
私の20分クロッキーより

…(中略)…

カメラ撮影中の発言でルカシェンコはさらに西側諸国を非難し、「西側が
ロシアに圧力をかけ、第3次世界大戦を誘発しようとしている」と主張、
さらに「核戦争となれば、世界の終末となってしまう」と警告した。
**************

“a nuclear war would end the world.” (「核戦争となれば、世界の終末となって
しまう」)ですか・・・
1国の大統領の発言としては、この文脈ではウカツすぎるようにも思いますが ~~
まあ100万歩ほど譲って、人類は確かに核兵器その他の大量虐殺兵器を作ってしまい、
しかもたびたびそれを「平和利用」という名目のもとで拡散させてしまったの
ですから、人類だけが滅亡するなら、まだ分かります。しかし、カラスたちにも
タンポポたちにも、責任はありません。他の種族を巻き添えにして核戦争で
「惑星心中」をするような権利・資格は、人類にあるハズもありませんよね。

「核抑止」という概念・主張は旧冷戦時代からありますが、「核戦争となれば、
勝者はおらず、自国も滅亡してしまう」という判断を核保有国指導層がすることを
大前提としていますよね。
では、ハッキリ言ってしまって、今回のプーティンやルカシェンコのように、
国家指導者が「おかしく」なっている場合、「核抑止」は現実にどこまで
有効なのでしょうか??


“YouTube Politician” (YouTube政治家)
私の2021年の作品より、紙にボールペン

* 反核(発電も、兵器も)団体などの皆様へ

「新冷戦体制」に世界が突入したという見方に同意していただけるのなら、
私たち反核発電・反核兵器勢力は、今後の社会にあって従来以上に大きな任務を
背負うことになりましょう。
そうであれば、私たちが協力し合う必要も高まるでしょう。何か、私でも手伝える
ことがありましょうか?
そうお考えの方々、もしいらっしゃれば、
yadokari_ermite[at]yahoo.co.jp
で私 Heeday Francisまでご連絡くださいませ。
あるいは、FacebookのPainter Francis Heedayのページにメッセージを
くださっても歓迎です。

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いよいよイカレてきた大統領??

ロシアのプーティン大統領は、いよいよおかしな指令を出したようです。

なお、私はこのところ(2022年2月以降)、たとえば「国家指導者が
イカレた場合・・・」といったような表現をしますが、これは
既存の精神疾患のカテゴリーに該当するかどうかを問題にして
おりません
また、「イカレた指導者」は、知性の面ではむしろ優れている
(きわめて狡猾であったり、優れた戦略家であったり)場合が
多いことも、言うを待ちません

アドルフ ヒトラー、ヨーゼフ スターリン、毛沢東、ポル ポト ・・・
いずれも、「常人にはできない大事」をやらかした人物たちですから、
常人を超えた狡猾さや戦略性があったはずですよね。
でも、彼らがやったこと、つまり何百万人・何千万人を死に
至らしめたことを考えれば、その大量虐殺行為そのものが
彼らが「イカレて」いたことを証明する、と見るべきでしょう。

彼らにどのような精神疾患の名称を付ければ良いのか?
そんなことは、精神衛生の専門家の皆様にお任せします。

そもそも「知性」なんてものは、他の人や生き物たちなどを
尊重する「愛/慈悲」に支えられて、初めて現実において
建設性を持つものでは、ないでしょうか?
私が「イカレ」の基準としているのは、この「愛/慈悲」であって、
「単なる知性」や「既存の精神医学でのカテゴリー」など
では、ありません!

なお、プーティン氏をよく知る専門家の見解が、
ロシアから「非友好国」指定の日本 米軍基地、原発が狙われる可能性も (msn.com)
に紹介されています。

では、
BBC Newsによる報道を、私がざざっと音声から日本語化しましたので、
お読みくださいませ。

2022年2月28日JST
BBC Newsのヴィデオ
Putin puts nuclear deterrent on ‘special alert’ during Ukraine conflict – BBC News – YouTube
プーティン大統領はロシア軍の司令官たちに対し、同国の戦略核兵器部隊を
special alert(直訳では、特別警戒)の状態にせよと命じた。これは、同軍の
状態としては最高のレベルだ。クレムリンで会見していた同大統領は、
西側諸国がロシアに対して「非友好的な措置」を講じていると述べた
。これには、彼が「非合法な経済制裁」と呼ぶ措置も含まれる。
またウクライナのゼレンスキー大統領の声明も先ほど20分ほど前に入手したが、
それによれば、彼はベラルーシとの国境地域でロシア代表団との交渉に応じる
用意があると述べた。
地上での戦闘を見ると、ロシア軍は引き続き数か所の前線で攻撃を続けており、
ウクライナ第2の都市であるハルキウは、役人たちの話によれば、激しい市街戦が
続いているもののまだウクライナの支配下にあるそうだ。住宅地でもロシア軍の
歩兵部隊の車両が走行しており、ウクライナ軍の歩兵たちと衝突している。
首都のキーフは比較的平静な状態だが、近郊の石油関連施設が昨夜攻撃を受けた
ため、今も煙が立ち上っている。毒性の噴煙が拡散する恐れがあり、
周辺住民には警告が出された。
ゼレンスキー大統領は、非戦闘員の居住地区を爆撃したとして、ロシア軍を非難、
この夜を「野蛮な攻撃の一夜」と呼んでいる。

国連の難民機関によれば、およそ40万人が戦闘を逃れ、ウクライナ国外へと脱出
している。

(現場からのライブ)
ヨーロッパの都市での市街戦。ウクライナの兵士たちが、ロケット推進式の
手りゅう弾を使用しているところだ。
ウクライナ北東部にあるカーキフという都市のシーンである。強烈な防御であるが、
それでもロシア軍の襲来は続く。ウクライナ大統領は再度、国民にこう告げた。
「昨夜、ウクライナはインフラストラクチャーに対する砲弾や爆撃による攻撃を
受けた。」
隣国ベラルーシでの和平交渉を拒否し、殺戮は続いた。

(残骸の画面)
ロシアとの国境に近いこのビルでは、4名の命が失われた。
家庭も、標的にされている。キーフ北部のアパート区域では、火災が続いている。
ロシア軍の攻撃によるものだ。そしてウクライナ全土で、ロシア軍の攻撃は
続いている。
****************

核兵器を本当に使うなら、世界中から孤立し、ロシア自身の領土の一部も
汚染されてしまうことは、言うを待ちません。
「だから、核兵器をお互いに保有する勢力同士が睨み合った状態では、
指導者が合理的な判断をする限り、実際に核兵器が使用されることはない」
というのが、従来の核抑止論の根底にある前提でしたよね。

しかし今や、この前提が現実に崩れつつあるのです。
皆様は、どうお考えでしょうか?

* 2月28日JST 付記

メディアでは旧チェルノブイリ原発周辺の放射線量が異常な程度ではなく、
危険はないという IAEAの発表が報じられています。
これはこれで、ほっとできますね。

ただ、その他の、現在稼働中の原発4か所周辺での戦闘状況などが
むしろ問題だと思うのですが、具体的な報道が聞こえてきませんね。

間違えても原発事故などに至らないことを、祈っております!

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固定ページ u-2) をアップロード

新しい固定ページ u-2) をアップロードしました。
ウクライナへのロシア軍の侵攻に関連して、ウクライナ国内4か所にある原発の
「戦時の」安全性に関する考察を紹介しております。

上の黒いメニューはアルファベット順に項目を配列しております。
u-2) を見つけて、クリックなさってくださいませ。

もちろん、ウクライナの平和と自由の回復を意のlりながら、作成いたしました!

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固定ページ U-1) をアップロード

予定変更して、新しい固定ページ u-1) をアップロードしました。
上の黒いメニューで、u-1) をクリックなさってください。
メニュー内の項目は、アルファベット順に配列しております

2022年2月23日(JST)現在、ウクライナの軍事情勢が緊迫しております。
ウクライナ国内には稼働中の原発が4か所もあり、建設中のものも入れると
原子炉は18基にのぼります

原発が戦闘に巻き込まれた場合 ・・ その原発がメルトダウンを起こしえる
ことは言うまでもありません。
すると、原発そのものが、一種の巨大なダーティ ボム になりかねないですよね。
そして今日現在、日本国内にはその意味での「巨大ダーティ ボムのもと」が
もっと多数あります。

この危険性について、ウクライナ危機がこれだけ高まっているのですから、
日本語圏の反原発団体などから問題指摘が高まるものと、私は期待しておりました。
ところが。2月23日JST現在、一部の新聞社などからは日本語でもこの問題指摘が
あるのですが、反原発団体などからあまり聞こえてきません。私が見つけられ
ないだけであることを、願うのですが。

仕方がない。私が自分でu-x) (ウクライナ) の固定ページ シリーズを作るしか、
選択がないですね。
次にアップロードする固定ページはthoriumサイクル関連にする予定だったのですが、
ウクライナ情勢がここまで緊迫している以上、「原発がダーティ ボムになる危険性」
という 「もう1つのproliferation」 も取り上げざるを得ないのです

このページ シリーズ u-x) を終えたら、トリウム サイクルに関する調査を
再開しますね

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急な予定変更 ・・・ 次のアップロードは、ウクライナ情勢

次回アップロードはトリウム サイクルに関するページにする予定でした。
ところが。。
ウクライナ情勢が緊迫しており、もしや戦闘状態になった場合、
ウクライナ国内にある4か所(いずれも、複数の原子炉)の原発には
危険性はないのか??
という差し迫った問題を、無視できなくなっております。

しかも、嘆かわしいことに、日本語圏の反原発団体などからは、
この差し迫った危険に関する警告なり問題指摘なりが、2022年2月21日JST現在、
あまり聞こえてきておりません。(一部新聞社などからは、この問題の指摘が
見られますが

反核の立場からの日本語での問題指摘をだれもやらないのなら、
私が自分で問題指摘をするしか選択がございません!

そんなわけで、予定変更して今週中にでも新固定ページ u-1) (ウクライナ)を
アップロードいたしますね。
それが一通り終わってから、トリウム サイクル関連の調査を続けます。

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ウクライナ危機と核兵器

なにも、不安をあおる意図はまったくありませんよ!

しばらく固定ページでのIFR関連の内容作成に追われていたので、
核に関する世界情勢の紹介などをお休みしておりました。
IFR関連のページ シリーズ if-x) が出来たので、世界情勢の話題に戻りますね。

2022年2月19日JST現在、ウクライナ情勢が全世界の心配と注目を集めて
いますよね。
ウクライナと言えば旧チェルノブイリ原発の立地ですし、旧ソヴィエト時代には
核兵器も配備されていた場所です。今も、ウクライナ国内には核発電所があります。
軍事衝突は世界のどこでも起きて欲しくありませんが、特にこんなところでは、
軍事衝突は何としても回避してほしいものです。
「核兵器・発電」の存在が深刻な事態をさらに危険で複雑なものにしてしまって
いる実例を、私たちはたった今、目撃しているのですね。

そうはいっても、私自身は軍事や国際情勢の専門家ではないので、専門家の見解を
見てまいりましょう。
Forbes誌に掲載されているMichael Krespanという方の論評から、私の抜粋・
日本語化で紹介します。Krespanさんは、アメリカのワシントンにあるStimson
Centerというシンクタンクの設立者です。

The Ukraine Crisis Could Have Serious Nuclear Repercussions (forbes.com)
にあります。2022年2月9日付のテキストです。

Wanna Get Nuked?
”Wanna get nuked?”
私の昔の作品より

(私による抜粋・日本語化、< >内は私の補足説明)
The Ukraine Crisis Could Have Serious Nuclear Repercussions
(ウクライナ危機、核を伴う深刻な反応を招く恐れも)

ヴラディミール プーティンは、以前には狡猾で警戒心にも優れていた。
今や、警戒心をかなぐり捨てさろうとしており、それで全世界の中止を
集めている。
・・・・・・・・(中略)・・・・・・・

だが今回の危機は発展してしまっており、核拡散と軍縮という点で悪い知らせだ。
最悪の場合、核兵器が使用される戦争もあり得る。ただ、今のところ、
そうした最悪のシナリオに近づいているわけでは、まったくない。だが、
そこまででなくても、核が絡めば深刻な事態を招く。しかも、現実にそうなる
兆候がある。

今のところ、核戦争の危機ではない。その理由は、次の3つだ。まず、ロシアは
(ウクライナに対して)圧倒的な通常兵力での優位さを有しており、核兵器を使う
理由がない。2番目に、戦時には核兵器は自国防衛のための手段として適切では
ない。さらに、ウクライナは核兵器をまったく保有していない。3つ目に、
アメリカはウクライナ領土で戦闘をすることはない。アメリカをはじめ
NATO諸国の一部はウクライナの戦闘を支援はするだろう。だが、ウクライナの
ために戦闘に参加することはない。戦闘以外の支援をする、ということだ。

<今では> ウクライナは核兵器を保有していない。これは、旧ソヴィエト連邦が
解体した後、<アメリカの1990年代の>クリントン政権からの支援の下、
ロシアがウクライナに残していた核兵器の回収をおこなったからだ。
その代償として、ウクライナは独立国としてやっていくために必要な援助を
手にした。このウクライナの非核化はベラルーシやカザフスタンの比較とも
相まって、
「核兵器の漏出」や核テロリズムの予防に貢献したのだ。<上の黒いメニューで、
ページ Add-3) も参照> さらにこの非核化によって、核兵器使用を防止する
ための基本的な防波堤の1つである核不拡散条約を無制限に拡大していく
ための道も出来たのである。

ウクライナ国内・国外を問わず、ウクライナの領土から核兵器を撤去したのは
誤りであったと考える人たちが、<今となって> いる。だが、忘れてはいけない。
当時、ウクライナに残されていた核兵器のコントロール権をめぐり、ウクライナ
政府とロシア政府の間で争いがあったのだ。もし、兵力で劣るウクライナが
核兵器を掌中に収めようとしていたら、大変危険な結果を招いていた恐れがある。
さらに、ウクライナには核兵器を保持し安全に保管するための専門技術も資金も
なかったのだ。

Something Wicked This Way Comes
Something wicked this way comes —
私の昔の作品より

出来たばかりのウクライナ政府には、西側からの経済と外交両面での援助が
必要であった。その支援の前提として、非核化があったのだ。核兵器を手放す
ことの見返りに、ウクライナはロシア、アメリカ、英国から安全保障の約束を得た。
ただし、鉄壁の確約とまでは、行かなかったが。

それが、1994年のことだった。さらに5年後、ボリス イェリチンは核兵器という
城郭に入るためのカギをプーティンに手渡した。さらに2008年、<当時のアメリカの>
ジョージ W. ブッシュ大統領はNATOに圧力をかけ、ウクライナのNATO加盟を認める
よう迫った。そして2014年、ウクライナの市民たちは、当時のロシア寄りの汚職に
まみれた指導者を追放した。そこでプーティンは、ウクライナの安全保障の約束が
記された書類に火をつけてしまった。つまり、ウクライナ東部の領土を併合し、
さらにクリミア半島も併合してしまったのだ。そして今、彼はウクライナの東部1/3
ほどに進攻しようとしている。

プーティンが大掛かりな進撃を許可した場合には、ウクライナが非核化したことが
世界的な関心を集めることになろう。特に、自らは核兵器を保有せず、アメリカの
カバーを頼りにしている諸国の間では。国によっては、核兵器を手に入れるという
正式な決定は下さずに、核兵器入手の可能性も探るという「両面作戦」にうって
出ることもあろう。今の時点で、そうした実例の最も顕著なものがイランであり、
核開発をかなり進めている。それよりは軽度の「両面作戦」諸国の大半は、
アメリカと関係を結んでいる。その実例として、サウディアラビア、UAE、
トルコがある。それらに加えて、韓国、台湾、日本もウクライナ危機の今後の
進展をつぶさに見つめているのだ。


「やだ、落ちていく~~」
私の20分クロッキーより

・・・・・・・・(中略)・・・・・・・
冷戦の終結時には、軍縮が目を見張るほど成功した。核戦争防止のための
主要要素すべてが揃った。ジョージ W. ブッシュ、プーティン、ドナルド
トランプの誤った判断のため、そうした核戦争防止のための構築物の多くが崩壊して
しまった。ウクライナでロシア軍が大掛かりな攻勢に出ることになれば、その
構築物の再建は、さらに難しくなってしまう。さらに中国のXi Jinping(習近平)
首相は台湾を視野に入れており、<2022年の>北京オリンピックでの聖火ランナー
たちの行方も、まだ判明してはいないのだ。そうした中には、ウイグルの人たちも
含まれ、ウイグルの民族主義者たちは「再教育キャンプ」に収容されている。
また、国境紛争を抱えているインドとの国境地帯での戦闘で負傷した士官の行方も、
まだ知られていないのだ。

*********************
日本では1990年代以降、経済の崩壊ばかりが社会の関心を集めてきましたが、
そうしている間に世界は新たな冷戦に突入してしまったようにも思えます。
この新たな冷戦の世界で、核兵器の存在はこの惑星の生命の存亡を左右する
大問題ですよね。
つまりは、核兵器と不可分な宿命を背負う核発電も、全廃を目指していくのが
賢明ということになります。

それと、韓国、台湾、日本と併記されている箇所にもご注意ください。
日本も、潜在的核兵器保有国と「外からは」見なされているわけですよ。
その日本の反原発団体がproliferation risksに疎いようでは ・・・

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メニュー内の項目は、アルファベット順に配列してあります

IFRのproliferation riskについて、推進派と反対派両方の主張を紹介して
おります。そのため、かなり長いページになっております。
たとえ長くなっても、pros and cons 両方の主張を知っておくのは、必須です
そうでないと、相手の主張の問題点も指摘できなくなってしまいます

よく見られる現象として、
核発電推進派は推進勢力の書物やウェブサイトしか読まない
反対派は、反対派のものしか読まない
という閉鎖性が見られますよね。
それでは、対話も始まりようが、ありません。

( > O<) / 「推進派の言うことなんか、どーせウソばっかりなんだから、
聴く必要なんてない!」

といった姿勢の人たちも、一部の反原発団体などで見かけたのですが、
それでは「具体的に、推進勢力の主張のどこがウソなのか??」を
指摘できないじゃないですか!

すでに、核発電勢力は「新型原子炉なら、安全」をうたい文句に
巻き返しを始めています。反対派が「IFRって何??」なんて言ってる
ようじゃ、核発電推進勢力の主張ばかりが社会全般に飛び交うことに ・・・
っていうか、すでにそうなっていますよね

そんなわけで、次回の固定ページ シリーズでは、「新型の核燃料サイクル」
である「トリウム サイクル」を論じていきます。
かなりアレコレ調べないといけないので、何週間かお待ちください

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